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8月29日に発売された聖剣伝説 VISIONS of MANA。
今回は本作の序盤をプレイした上での感想、いわゆるファーストインプレッション的な感想を語ろうと思います。
プレイした範囲、というか感想の範囲は体験版同様に港町ラタから船出した段階まで。
先に結論を言っておくと、個人としては体験版よりは全然印象が良くなるゲームでした。
目次
すんごい世界観のストーリー
なんかすごい世界観ですね…
冒頭は体験版にも出てきたオーリンと土の御子たるライザの使命を投げ出す逃避行から始まるわけなんですが、
この逃避行の結末からの主人公ヴァルとヒナの視点に移った時のプレイヤーとこの世界の人々との認識のギャップが凄まじいんです。
この世界の御子というのはフェアリーによって選ばれ、マナの樹にその魂を捧げるという役目を承る、要はこっちの価値観なら生贄ですよね。
御子が魂を捧げなければその精霊の加護が失われ、その土地が滅んでしまう。
これが言い伝えではなく紛れもない事実なのがエグいわけです。
しかもこの事実をこの世界の人々は当然の事として受け入れ、しかも御子に選ばれるのは寧ろ栄誉なことだとしているわけなんですよ。
これを主人公のヴァルやヒロインのヒナ、そしてパーティキャラや出会う人々みんなが疑問に思っていない。
これはかなりのプレイヤーとの認識のギャップですよね。
村や土地のために命を捧げる、そしてそれが栄誉だと信じられていて誰も疑問には思わないどころか選ばれることを望みすらすると、
ある意味では1を踏襲してるとも言えるけどこの世界の歴史を感じると犠牲の数が桁違いの気が気がしますね。
この段階で共に旅するカリナとモートレアですが、モートレアの方はこのシステムの残酷さを象徴しているかのようです。
自身の行動のせいで御子が選ばれずに実際に滅んでしまった街、しかしそれを自分が御子に選ばれたことで取り戻そうとする、
更に更にそれを栄誉と思っているのは中々の世界のシステムだと思います。
このシステムに恋人であるライザが選ばれたことで反発したのがOPのオーリン、この世界の人間の当然の認識として受け入れているのが主人公であるヴァル。
ヴァルは魂の守り人として御子をマナの樹にまで連れていくという使命を持っているのですが、
この世界のシステムはこっちの価値観からすると守り切った旅の果てで生け贄に捧げて見殺しにするという残酷なシステムに見えるんですよね。
ただこれはあくまでこちらの価値観であり、この世界の人々は自然の循環の中で人間を特別な物でもないと見なしているともとれます。
我々の世界でも自然の循環では動植物の犠牲の元に成り立っており、そこで人間を例外にしなければこんな感じに受け入れてしまうのかなと。
ですが、それだと物語としてプレイヤーとのギャップが埋まらないまま終わってしまうので、
合間合間のヒナのモノローグを見るとどこかで失いたくない、捧げたくないという想いが生まれ、
ヴァル達とプレイヤーの意識のギャップが埋まる時が来るんだと思います。
ですが、使命に反した者の末路は冒頭のオーリンとライザで語られてしまっている。
なのでヴァル達が使命に同じ疑念を抱いてしまった時に別の結末を見つけられるのか、これが注目ポイントにはなりそうかなと思います。
犠牲ありきなシステムというストーリーなのでまずヴァル達がいずれ出す別の結論や道、
そしてオーリンがどのような道や考えを抱いてしまっているのか、かなり先が気になるシナリオなのは間違い無いですね。
体験版よりはるかに理解しやすくなった戦闘
体験版より滅茶苦茶印象がよくなりました。
何というか体験版の印象よりもずっと面白く感じて驚いています。
いや、実際のところやってることもやれることも体験版からは何も変わってはいないんです。
でもゲーム開始から順序立ててシステムを理解させてくれると何と言いますか作法というものの理解度が上がってやってること同じなのに全然楽しさが違うんですよね。
特にキャラのモーションや精霊器を始めとしたシステムが順序立てられていると使いこなせ方が全く違う。
使いやすいヴァルの片手剣のモーションから始まり、カリナが仲間に入りパーティとして戦い、すぐにクラスチェンジが解禁されて使用武器を変えることが出来るようになり、そして精霊器も使えるようになると。
こういった段階を踏んだ導線がしっかりとしているので体験版より格段にシステム理解と戦闘での立ち回りが出来るようになりました。
何なら体験版の時エフェクト過多だなぁと思っていた部分もOPから段階踏んで見慣れてくると余裕で状況が把握できますからね。
今回OPからプレイしてやはり体験版でいきなりあれやこれや解放された状態で遊ばされるのは自分には向いていないなと分かりましたね。
流石にパーティキャラ3人、ヴァルだけでモーション3種、カリナとモートレアのモーション2種、精霊器2つ解放済みというのを初体験させるには体験版としては少々重すぎるものだったように感じますね。
なので体験版で戦闘部分がイマイチしっくりこなかった人もOPから順立ててプレイすると全然印象が変わると思いますよ。
広いのはいいことだけど…探索の良し悪し
戦闘に反して探索の方の印象は体験版とそこまでは変わらなかったですね。
最初の村のティアナの時点で十分に広い、というか広すぎるくらいで、マップにかなり力を入れていることは分かります。
ただ広すぎるのも良し悪しがあってやはり探索という面においては面倒さもそれなりにのしかかってはくるようになりますね。
マップ間やフィールド間の移動はファストトラベルがかなり親切めなので移動するというだけなら何も問題ないんですよ。
ただ探索…正確にはクマミツなどを始めとした地図やミニマップに表示されない宝箱や精霊石や試練以外のアイテムを隅から隅まで探すとなると、
このマップの広さがかなり足を引っ張る(ここまで言うと言い過ぎかも?)要素になってしまっているんですよね。
シンプルに街や街道、草原などをこの広大なフィールドで表現しているのは間違いなく手を抜かずに力を入れていたプラスポイントなんですよ。
しかもこの広大さを理解してファストトラベルもちゃんと親切に機能するように作ってありますし。
なんですが、この広さが結果として収集アイテムの探索の面倒さにも拍車をかけていて、この部分との噛み合わせがかなり悪いなと感じました。
収集なんておまけじゃん?と言われたらそれまでなんですが、
プレイヤー視点としては入手しないと買えなかったり貰えなかったりする要素があるのにそれを無視するということは想像以上に損を感じる要素なので、
この噛み合わせの悪さだけは勿体無いというのが現状の評価ですね。
おそらくここの評価は最後まで変わらないと確信しています。
育成システム
ここも現状は体験版とそこまで変わらない感想ですね。
といっても戦闘同様に導線をしっかりなぞったので体験版よりは好印象ではあります。
ただ体験版と同じ範囲しかプレイしていないためクラスチェンジが増えているわけでもなく、あくまで理解が進んだといった感じですね。
エレメンタルボードの成長は相変わらず一直線なのでビルドの構築というよりは、
逐次相手に合わせてクラスを変えて対応するという方針には変わりはなさそうですしね。
1つ全く印象が変わったのはエレメンタルボード育成のためのEPの量ですかね。
これは体験版の範囲だとレベルアップ以外での入手がほぼない状態だったので育成進めるのは渋そうだなと感じていたのですが、
いざ本編をやると各地の精霊石がかなり配置されているのでEPは想像より大量に手に入って気軽に使ってOKな仕様となっていました。
ここも体験版の誤解させる要素だなぁと感じたので育成面での不安を抱えた人にはそこら辺は体験版の印象よりはゆるゆるですよということを伝えて誤解は解いておこうと思います。
他にはアビリティシードなんかもOPからプレイすると体験版よりかなり選択肢多くなるので、ビルド面はこちらでやるんだなということも理解出来ましたね。
マジであの体験版は導線不足だと思う。
まとめ
というわけで聖剣伝説 VISIONS of MANAのファーストインプレッションでした。
本編を1からプレイしてとりあえず言いたいことはあの体験版だと正直ゲーム部分で誤解が広まる
これですね。
あの体験版は導線が不足しているのに戦闘ではいきなりやれることが多過ぎる、
育成ではEPやアビリティシードの入手がしょぼいのでビルド面での不安を覚えると、
正直悪手な体験版だったんだなと本編プレイして確信しました。
実際は1からプレイすれば戦闘、システム共に導線がしっかりとしているので順立てて理解していけば全然印象変わるのであの体験版はそこまで信じない方がいいと思いますね。
グラフィックの表現にも不満はありませんし、フィールドは広大と力も入っている。
まぁこの力入れた広大さが探索で足引っ張っているのは問題点なんですが。
ストーリーもキャラとプレイヤーの認識の差がどこで埋まるのかという先行きが気になる構成にもなっていると、
これらを総合すれば聖剣伝説としては本作は十分良作範囲に両足入っているなと現状は感じています。
とりあえずあの体験版で変に誤解されているのは間違いないのでスクエニには早急にOPから引き継ぎ可能な体験版を用意するべきだなと伝えておきたいです。
この誤解は正直勿体なさすぎる…!