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『ファントム・ブレイブ』
2004年に日本一ソフトウェアから発売されたやり込み系SRPG。
当時の自分も購入して(確か電撃PSで見て興味を持った)プレイしたソフト。
そのやり込み量もさることながら、それ以上に当時の自分はストーリーに胸を打たれたものです。
ファントム…死者と共に歩めるその能力故に人々から「悪霊憑き」と呼ばれ、
忌避され差別されながらも健気にひたむきに前を向いて人助けをするマローネとそれを支えるファントムであるアッシュ。
この2人が仕事を通じて人々を助け、親友が出来、そして世界を救い人々に認められるその絆に。
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そして現実で時が思いっきり経ち2025年にファントム・ブレイブの正統続編である『幽霊船団と消えた英雄』が発売。
その過程でPSP版を始めとした追加要素ありの移植なども出ていたもののこれだけの時が経っての正統続編は意外な物でした。
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ちなみにWii版での追加要素だったクローネ編も過程があまりに辛くもありますが、いいもんでした。
久々に見たマローネとアッシュの2人は何も変わらない空気感のまま冒頭から既に初対面の人にすら信頼されるほどの存在になっていました。
しかし、すぐにこの2人には別れが訪れる。
アッシュはマローネを守るために敵に挑み2人は離れ離れに。
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アッシュという存在がどれほどマローネにとって大きく影響力のある存在なのかはクローネ編をプレイした方なら分かる通り。
そのアッシュと冒頭から別れたマローネでしたが、彼女は前作を通じてすっかり頼もしくなっていました。
本作での新たな相棒として海賊の娘アプリコと出会い、そしてルアン、ヘンナ、ウルミと新しい出会いに恵まれます。
この形式が何よりの前作との違いであり、マローネの成長を強く感じる部分でもありました。
忌避され、差別されていた前作とは違い、本作でのマローネはそのひたむきさのままに人々に信頼されている立場。
だからこそ今回は本編中は汎用キャラばかりだった前作とは違い、固有キャラである4人が加入して、そしてマローネが彼らを大きく支えていったのです。
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現実とゲームの時間の経過が違うのであの頃はそんなにマローネと歳が変わらなくても、今や親子の違いくらいになってしまった自分とマローネ。
この成長のギャップともっと言えばマローネの成長の方が上回っている部分に、
一抹の寂しさと己の人生のやばさをたっぷりと感じたのですが、そこには目を瞑りマローネの成長に大いに感嘆しました。
そしてアッシュとの再会。
アッシュからグレイと洒落ているのかバレバレと見るべきか判断に困る名前に変えてマローネの前に立ちはだかるのですが、それでも強くなったマローネ。
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戸惑いながらもそれでもアッシュを取り戻す意思で突き進み、そしてアッシュもそれに応えてマローネを救って帰還するのです。
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しかし、アッシュは帰還するも彼の現状によってマローネには再び影が。
自身と同じ能力を持つ相手からファントムとの関係のあり方で別の価値観を突きつけられて、そしてファントムとしての最期も知り、
自分とファントム、ひいてはアッシュとの関係に今度は再びマローネには迷いが生じるのです。
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彼女が強くなれ、強くあれたのは前作の経験、アッシュが側にいたこと、そして取り戻すという決意でしたが、
そのアッシュとの関係性の在り方に疑問を持ってしまうと、マローネは再び迷いの中に入ってしまうわけですね。
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その迷いを抱えている中でそれを支えるのは今度はアプリコ達。
再び自分達の問題に翻弄され、葛藤しながらも自分たちの答えを出し、そしてマローネが引っ張ってきた彼らが今度は新しい問題を突きつけられたマローネを支える。
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そして我が儘であろうと互いに互いが求めているのだからアッシュと側にいたいとシンプル、でも最も大切な未練、この自分なりの答えを見つけ出したマローネの求めに応えてようやくアッシュが復帰して、またこの2人が共に歩むのです。
迷いの中で道を示してくれたのは仲間たちですが、最後に晴らすのはやはりアッシュの存在に他ならない。
これを見るとやはりこの2人がファントム・ブレイブにおけるベストパートナー。
本作『幽霊船団と消えた英雄』はマローネとアプリコ達の物語なのかもしれませんが、
『ファントム・ブレイブ』はやっぱマローネとアッシュの物語なんだなぁとリアルでもゲームでも再び正式なタッグを組むのを待たされた分、心に染み渡ったわけです。
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…何で急にこんなきっしょいポエミーな文章を書いたんだって?
そりゃアッシュが復帰したからに決まっているでしょうよ!
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ここまで読んで損したと思った方のための有力情報?としてアッシュの復帰は12話最後となっていますよ。
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ついでに水竜剣も持ってきます。