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やり込みは盆栽好きなら相変わらず楽しいけど、初期の不具合、そしてダンジョン内での敵の遅延行為でそこが阻害されたのはよろしくない。
ストーリーは続編としては神です。
『ファントム・ブレイブ 幽霊船団と消えた英雄』、100時間以上のプレイと地獄でクリア後サルファー倒せたので(クッソ弱かった)のでそろそろやり込みゲーである本作に対しての感想を言う資格を得たと思うので色々と語らせてもらいます。

総評については最初の一文の通り、そこからもう少しそれぞれについて噛み砕いた感想って感じです。
不満点の方が多くて文章量も多いのですが、これは感想にありがちで良い点は書くこと少ないけどポイントとして+80、悪い点は文章量の割に減点された部分を数字として見れば−20点と、
まぁ悪い点の方がどうしても気になって熱が入りやすいという感想にありがちな傾向の奴なので、ここの立ち位置というかスタンスだけは理解してもらえるとありがたいです。
目次
ストーリーは文句無しでいい
相当久々なファントム・ブレイブの続編でしたが、こちらは文句無しで良かった。
前作の経験があるが故にアッシュと別れても折れずに頼もしく、そして持ち前の善性で行動するマローネ。
彼女が今作のストーリーでのメインであり、もう1人の主役であり、今作での相棒でもある引っ込み思案なアプリコを引っ張るという続編における成長した主人公の立ち位置を活かしたポジション。
これは前作経験者としては感慨深いものがありました。
今作は汎用キャラクターだけではなく固有キャラクター達の加入が多かったのも、マローネが前作で得た社会的な立場というのも窺い知れるのも◯
ストーリー面でも序盤はアプリコ達固有キャラの環境を改善するために支えて引っ張り、そして途中からはアッシュの問題で悩むマローネを今度は仲間達が支える、そして最後に再び起きる仲間達それぞれの問題や悔やみを全員で支え合う、話の流れとしては理想的な構成だったのではないでしょうか。
ファントム・ブレイブらしさとしては死後も存在するファントム。
このファントム達の末路なども深掘りしたことでファントム達の再びの「死」そして「未練」というものへの問題も提起されているのもらしさがありました。
「未練」を失えばファントム達には事実上の再びの「死」が降りかかる。
この事実が明らかにされることで遺された者が死者とどう向き合うのか、ファントム達は自分の末路を知ってどう「生きる」のか。
この世界ならではの死生観、そして特に固有キャラの加入が早まったことにより、ファントム側のそれが強調されたのはファントム・ブレイブらしい話でした。
結構暗い話になりそうな物ですが、ここら辺はアプリコ達がポジティブな着地をしたこと、そしてマローネのワガママというものも見れ、そして最後にそれぞれに降りかかる問題にもこの方向性から答えを出すのでストーリーは本当に隙がないといいますか。
後、ストーリーで本当に上手いと思ったのは今作からのシステムであり、切り札にも使える絆コンファイン、
これがちゃんとストーリーでも切り札として使われるのはこれは手放しで褒めたい部分。
最終話のタイトルが『絆』であることからもただのゲームシステムに納めずに、ゲーム部分をストーリーでも活かそうという姿勢が見え、
ゲームシステムをストーリーでも使い、設定に説得力を持たせる。こういうのはゲームだからこそやれる試みであり、生まれる感慨だと自分は考えているのでここだけでストーリーの評価としては加点しまくりでした。
少々露悪的な描写も目立ったりはするのですが、それはストーリー上必要な描写ですし、日本一らしさでもある部分なので特に気にならず。

ちゃんと綺麗に着地もしますしね。
総じてストーリー面に関しては不満もなく、寧ろ滅茶苦茶良いなと感じる部分しかありませんでした。
久々にマローネとアッシュに会えた贔屓目もあるでしょ?と言われたら否定も出来ませんが。
難易度は特に問題なし
続いてはシステムの話…をする前に難易度の印象から。
基本的にやり込みゲーなんで難易度は最終的にどころか途中から飾りには出来るんですが、
とりあえず過度な寄り道をしなければ相変わらず良いバランスではあります。
このゲームでそれをしないのは本末転倒では?と言われたらその通りなんですが、普通プレイなら良いバランスに整えられるメーカーでもあるということだけは一応は伝えてはおきたいのです。
それを理解した上でそのバランスを数字でぶっ壊すというのが1つの快感でもあるメーカーだと自分は思っているので。
後、これは自分のこだわりの話でしかないんですが、アクティブターン制のSRPGでSPDの上昇手段にかなり制限かけているところは好きです。
アクティブターン制って早いキャラに連続行動させるのが最適解になりがちで、その行動速度を簡単に上げられるととてもよろしくないバランスになるのですが、
本作はアビリティとスキル、称号育成くらいでしかSPDを、上げられず、極端なことになりきらないのがグーですね。
それでいてダンジョンなどにおいてはマローネ単騎で最初は動くなどちゃんとSPD上げて連続行動する手段もあるので、アクティブターン制での連続行動の問題に関してはこのゲームはかなり好みの調整でした。
システム感想
ここからはシステム感想。
こちらがメインとなる部分ですので、良い点、悪い点とまぁ様々ありました。
なんで◯ついているのは好意的な部分、✖️ついているのは不満点と言う形で好き勝手言わせてもらいます。
ちなみに△とかは無いです。そういう何とも言えない物ではなく良し悪しが極端なので。
◯やり込み要素の豊富さは相変わらず良い
当たり前ですが、やり込み要素の豊富さは楽しいです。というかここが悪かったらただのクソゲーになってしまうのでここだけはちゃんとしています。
装備の合成に転生、覚醒、称号の育成などヤケクソ気味に色々とステータスの数字を盛る手段があり、雑な力技感も否めませんが、
自分含めてそれが楽しいと思ってる層が買うのですからここら辺は雑でも何でも加点部分。
実際何をやってもステータスの上昇に繋がっていくというのは何だかんだで楽しい。
やった行動が絶対に自分達の+に繋がり無駄になることはないというのはやる側としても実際のところ気楽です。
数字の暴力で攻めるゲームなので最終的には似たり寄ったりになり、個性は無くなるというか必要なくなるのですが、
そこら辺はプレイヤー側がアビリティや装備などでフレーバー的な個性を作るという自由もあるよということで。
◯ガジェットはともかく絆コンファインはストーリーと合わせて神
ファントム・ブレイブとしては(確か)新システムだったガジェットと今作のキモとなる絆コンファイン。
その中でガジェットに関しては序盤は便利だったけど、途中からはそこまで拘る物じゃないかなくらいの立ち位置でした。(これはプレイヤーによって認識は変わりそう)
ただ絆コンファインの方は戦闘面での気持ちよさと先述したストーリーで切り札になっていることからもこちらは神です。

マローネのゲージを貯めてファントムと合体するのが絆コンファインなんですが、キャラとの親愛度が高いと親愛度分の回数の連続行動が出来るというのはこのゲームのシステムにあっていましたね。
アクティブターン制のこのゲームで行動順に割り込むことの出来る唯一の手段として、
なって ピンチの時に切り抜けるシーン、さっさと無双したいシーン、地獄クリア後サルファーでも1回も行動させずに倒したい時など、ちゃんと切り札に相応しいシステムに仕上げていて気持ちいい。
少々やり過ぎ感ある性能でもあるんですが、まぁそこはやり込みゲーなのでしょうがない。
寧ろやり込みゲーで切り札的なシステムが弱かったらそれはそれで片手落ちでしょうから悪くないと思います。

面倒ならこれ使えば簡単って導線になっているのは悪くない。
✖️やり込みの豊富さゆえに気になるソート機能の不足
このゲームのソート機能、これはおそらく結構なプレイヤーが気になっている部分じゃないかなと推測しています。
このゲームのソート機能、最低限は揃ってはいるんですけど、やり込みゲーのソート機能としては足りないんですよね。
膨大な数の装備や称号が集まっていくのにそれを探す時にやれるのが、種別とIDと入手順。入手順は正確には自分で並び替え可能ですけど、並び替えるためには並び替えたい装備を探さなきゃいけない。
最大2000個まで装備を持てるようにしているゲームでこのソート機能だけでは正直足りない。
最低でもお気に入り機能、選択削除、一括削除は欲しかったところ。
特にお気に入り機能は欲しかった、装備や称号の処分をする時に消しちゃいけない物を消さないように流れ作業でやれないのは中々にきつい。
処分する時にお気に入りだけ保護されるようにすれば装備を探す時、処分する時に便利だったでしょうから、ここだけはカバーしてほしかったですね。
✖️アビリティは絶対付け替えで問題なかった
割りかし大きな不満というか、今の仕様にしている意味があまり分からないのがこのアビリティの問題。
今現在のアビリティの仕様はレベルを上げて、そのキャラの習得可能なアビリティ、もしくは秘伝書を消費してアビリティを覚えるという仕様。
ここまでは良いんですが、問題は忘れるという仕様。
アビリティは最大10個までしか付けられないのでそれ以外のアビリティを習得したい場合は既に覚えているアビリティを忘れる必要があるのですが、
別に忘れたとしても秘伝書で覚えた物も含めて何の制約もなく再習得可能なんです。
この仕様はっきり言って余計な手間かかるだけで何の意味もないです。確かに忘れた物をまた覚えたい時に制約があったり、再び秘伝書を使用するというものよりはマシですが、
それならそもそも忘れるという仕様はいらないのでシンプルに付け替えにすればいいだけなんですよ。
しかもアビリティ覚えれば覚えるほど、再習得する際に探すのも面倒。ここでソート機能の問題にまた直面する羽目になるわけですね。
これを見るとどう考えても付け替えの方がスマートな仕様だったと言わざるを得ないんですよね。
こういうのも含めて総じてアビリティ関連の仕様は無駄が多かったなと思いました。
✖️周回前提のダンジョンの敵のアビリティはもう少し考えて欲しかった
多分1番ストレス溜まる部分です。
とにかく庇う食いしばり系のアビリティが重複しているダンジョンに行くと、無駄に時間がかかる。
地獄サルファーですら余裕で倒せるゲームなんですから、そこに一々周回の快適さを阻害するような遅延敵を入れる必要はないと思うんですけどね。
まぁ、思いの丈はこちらで語っているので、これ以上はここで言うつもりはないです。

信用の切り売りは良くない
最後にこのゲームでもっともよろしくなかった部分について話させてください。
このゲーム体験版から引き継ぐと初日で自分ですらプレイ10分で分かるほどの確定エラーを吐く状況と言うのが何個もあったんです。

今の時代、発売後にパッチで対応可能ですし、それ前提で出されても自分自身はある程度までは許容出来ます。

そうでもないと中小なんかは特に苦しいでしょうしね。
ただこのゲームの初動のエラーは正直信用無くしました。
先程も言った通りに特別なことしなくてもすぐに分かるエラーがある状況での発売。それだけならいいんですけど初日のパッチでも完全対応されず。
このレベルのエラーをよりによって体験版プレイしたプレイヤーに浴びせたのだけはまぁよろしくない。
パッチ対応可能だから容認すると言ってもこのレベルは受け入れられるかどうかは別の話。最終的にはちゃんと対応されましたが、
こういうのは信用の切り売りをしているだけと思って最低限このクラスのエラー問題は起きないようにしてもらいたい。
少なくとも自分は初日で日本一のゲームを購入するのは躊躇うくらいの信用にはなりましたのでね。
まとめ
色々と好き勝手なこと言いましたが、自分はこのゲームは結構好きなんですよ。
久々の日本一のゲーム、久々のファントム・ブレイブの続編でストーリーは感動しましたし、気楽に数字を増やせるやり込み盆栽っぷりもたまにはいいもんだなぁと思っています。
だからこそ、変な形での評判の落とし方は気をつけてほしいですし、
やり込みが深いからこそ起きるアイテムやアビリティの乱雑さに対してソート機能の快適さというのは絶対に必要不可欠な機能だと考えています。
ここら辺の改善すれば分かりやすく良くなるのにと言う部分があるのはもどかしくてしょうがない。
こんな場末で言っても届くことはないでしょうが、少なくともマローネやアプリコ達がゲスト出演したら再び興味が湧くくらいには今作のキャラも気に入っているので、彼らの出演後にこのゲームをやる人のためにも是非とも頑張ってもらいたい🙏
どうでもいいことですが、自分のこのゲームでの今後の目標としてはやり込みの深度が深すぎて、流石に全ステMAX、全てのマスタリー最高、理想のアビリティとかそこまではやれる気がしないので、
ある程度自分の中で納得出来る妥協したラインを見つけ、そこに達した時に盆栽報告書を出すと思うのでその時は暇つぶしに見てくださると嬉しいです。