【映画】白雪姫と7人のサムライ 感想 ロックな設定にちゃんと童話っぽい話とアサイラムの中だとよく出来てる方だぜ!

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(C) 2024 Acme Holding Company, LLC.

製作国

アメリカ

監督
マイケル・スー
脚本
ジェイコブ・デビッド・スミス
出演者
フィオナ・ドーン
ジーナ・ヴィットーリ
サニー・テロン
クイントン・ジャクソン
エリック・ロバーツ

ロックな白雪姫の由来!
勘違い日本!
意外と童話なノリの話!
またまた意外なアクションのクオリティ!
アサイラムにしては意外と出来が良いぞ!

 今回はタイトルだけで惹かれた久々のアサイラム映画、白雪姫と7人のサムライ(原題:Snow White and the Seven Samurai)の感想。

 題名だけで借りた映画だったんですが、アサイラム映画の中では頑張っていて、結構好きになれた映画。

 意外と頑張っているストーリー展開はもちろんなんですが、特にアクション面。

 これが意外と今後のアサイラム映画を選ぶ時の試金石になりそうなくらいには悪くないものでした。

 ジャンルはアクションで上映時間は約88分となります。

(C) 2024 Acme Holding Company, LLC.

あらすじ

目覚めよ 戦いのプリンセス
大富豪のヴォイトが、何者かに殺された。一人娘のアーニャが相続人に指名されるが、継母であるクインの放った殺し屋に襲われ、瀕死の重傷を負ってしまう。アーニャを救ったのは、正体不明の7人の女たち。彼女たちは“現代のサムライ”を名乗り、街の治安を守っている自警団だった。共に戦う決意をしたアーニャは、厳しい訓練を開始。その頃、ヴォイト家の事業を乗っ取ったクインは邪魔者を次々と始末して、悪の帝国を築いていた。それを知ったアーニャと仲間たちは、危険な敵に戦いを挑むが……。

Rakuten TVより
アルバトロス・フィルムチャンネル

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※2025年5月31日時点

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登場人物

アーニャ

大富豪ヴォイトの娘

父の事業の1つである“コカイン帝国”を継ぐから白雪姫と呼ばれている

クイン

アーニャの継母

アーニャとの仲は芳しくない

ヴォイト

大富豪

突如襲撃した暗殺者によって命を落とす

ドラッグや暴力で財を築いたが、娘アーニャにはその道を進まないように遺言に遺していた

ルナ

襲われて命を落としかけたアーニャを救った女性

女武者で科学の達人

ブルーノ、カール、ヨハンナ

ヴォイトと共に事業を行っていた腹心

ヴォイトと合わせて四柱と呼ばれている

セス・シボドー

ヴォイトに支えていた弁護士

葬儀の後にヴォイトの遺言に応じて遺産の分配をする

ハイディ、スカイラー、ジューン、キャット、ギャビー、キキ

ルナと共に戦う女武者

ざっくり概要

 ここからはいつも通りに途中までの話をざっくりと。

 大富豪ヴォイトの娘アーニャ。

 彼女は父のドラッグと暴力で築いた“コカイン帝国”を継ぐから白雪姫と呼ばれていた。

 父ヴォイトのビジネスを辞めさせようと説得している最中で襲撃者が現れ、ヴォイトはアーニャの目の前で命を落としてしまう。

 ヴォイトの葬儀の後、父に支えていた弁護士セスから遺産の分配についての発表が行われた。

 腹心であり四柱であるブルーノ達、継母であるクイン。それぞれの遺産の分配が発表された後に残りの遺産は事業も含めて全てアーニャに相続がされると…

 そしてその一文の中にはアーニャが希望する経営に改変されるようにとも記されていた。ヴォイトは娘のために犯罪や暴力から離れた形で遺産を渡せるように遺言を遺していた。

 その決定に異を唱えるクインだったが、遺言が少しでも捻じ曲げられたら遺産の相続は放棄されるとも遺されており、クインは引き下がるのだった。

 相続の話も終わり、セスからヴォイトの持っていた四柱の指輪を受け取るアーニャ。それは大きな権力の象徴でもあった。

 そしてクインはヴォイトの遺産と権力を狙うためにアーニャ暗殺を目論んでいた…

 セスの元で相続書類の手続きを行ったアーニャ。

 既に脅迫が行われていると説明し、帰路に着いた彼はクインの放った暗殺者によって命と相続書類を奪われてしまう。

 更に立て続けにアーニャも襲われ、四柱の指輪を奪われた後、ナイフに刺されて重傷を負うも、突如現れた女性によって救われて何とか一命を取り留める。

 アーニャの死の報、そして四柱の指輪を手に入れたクイン。
 ヴォイトの遺産と権力、その双方を主張してブルーノ達にドラッグと暴力に塗れたヴォイトの事業の継続を主張するのだった。

 命を救われ目覚めたアーニャ。

 彼女は自らの命を救った仲間と共に四柱と戦う女武者ルナの元で介抱され、死んだと思われた自身の状況を利用して、ルナの元で女武者として力をつけていく。

 その一方でブルーノ達は権力を手に入れたクインを疎ましく思い、クインもまたブルーノ達が自身を除いて物事を進めるように動くのに不満に思い、お互いに相手を始末することを決断していた。

 偵察によりクインとブルーノ達の抗争が始まることを掴んだアーニャ達女武者。それを知りクインへの復讐心から仲間に止められながらもアーニャは単身屋敷へと乗り込んでしまう。

 始まった抗争に巻き込まれて初めての実戦、そして殺人を知るアーニャ。それと同時にクインはブルーノ達を自らの手で始末して、四柱の完全なる権力を手に入れる。

 自らの手にした権力でブルーノ達の兵隊も集めて屋敷に全ての兵隊を集めるクイン。

 四柱の完全なる崩壊、全ての兵力を屋敷一点に集めたクイン。

 それを知ったアーニャはクインを倒すために再び屋敷へと赴くのだった。

7人のサムライと共に…

アサイラムにしては意外とまともかも?

 ロックな白雪姫の由来、勘違いな日本観から来るサムライの由来と時代考証とか国の背景とか考えずにイメージ先行で来る昔ながらのアメリカ映画。

 序盤のスピード感といいこのヘンテコな感じといい正にアサイラムクオリティなんですが、
 意外と纏まっているところだったり、普段頼るものに頼らないからこそ生まれた意外なクオリティの高さなどがあったりなど、単純にいつものアサイラムクオリティとだけ断ずるのも間違いだなと思える映画でもありました。

流石アサイラムだぜ!

 『白雪姫と7人のサムライ』

 まーたとんでもない適当な邦題つけてるよと思っていたら実は直訳だったこの映画。

 その主人公アーニャが白雪姫と呼ばれる由来は“コカイン帝国”を継ぐから、そして7人のサムライ達は日本から世界に散り散りになり街を守っているとされる女武者達。

(C) 2024 Acme Holding Company, LLC.

 このロックな白雪姫の由来と完全に間違っているけど妙に高く評価されているサムライからの日本観。

 これぞ昔懐かしのアメリカ映画のノリ、こんなのを堂々と持ってくるんですから。

流石アサイラムだぜ!

 しかも登場するサムライも敵のラスボスもみんな女性。

(C) 2024 Acme Holding Company, LLC.

 普通なら昨今のジェンダー的な流れだと思うのですが、特に全くもって主張が入るわけではない。(過度にどちらかを貶しもしなければ、褒めもしない)

 これは完全にアサイラムが女性たくさんなら華やケレン味があるし、こっちで行こう!と考えたくらいだろうなと自信を持って言えます。

 しかし、男女について何も言及しないからこその真の平等とも言えるでしょう。

流石アサイラムだぜ!

 そして意外にも白雪姫と名乗るだけあって話なフォーマットがしっかりとしている。

 父の死後に継母に追い出された娘が取り戻すために帰ってくるとか、正に童話的じゃないですか!(特に継母ってところが)

 現代舞台で白雪姫というタイトルを使ったからにはちゃんと童話のフォーマットを使って話を進める。

流石アサイラムだぜ!

 しかもこの継母クインが意外といい味を出している。

(C) 2024 Acme Holding Company, LLC.

 最初はただの意地悪おばさんかと思いきや、戦闘では妙に強い、最早力だけで押し進んでいるレベル。

 それもそのはず、クインは元女武者の一員。

(C) 2024 Acme Holding Company, LLC.

 しっかりとアーニャ達だけでなく、仲間の女武者達との因縁もあるというちゃんとしたラスボスなんです。

 しかも欲しいのが金や愛ではなく、権力のみというそこに付随する前者ではなく、本当に権力のみ。

 童話の意地悪おばさんを現代で究極的にするとここまでになるのかと、主役陣より彼女の方が正直色々と面白い。

 ちゃんと現代の童話っぽくして現代の童話の意地悪おばさんを昇華してお出しする。

流石アサイラムだぜ!

本当にアサイラムか?

 とてもアサイラムらしいケレン味がありながらもしっかりと童話っぽく構成されたストーリー。

 そして後半は一捻りした真実で意外と面白く作られておりました。

 冒頭で(開始5分で)父ヴォイトが目の前で暗殺されて、そしてクインが権力を手にして自身に暗殺者を放ったことから復讐を誓うアーニャなのですが。

 ヴォイトの死に関しては少しだけ一捻りを加えておりました。

 それは父ヴォイトを殺したのは自分を救い鍛えた女武者のルナだったこと。

 ヴァイトの指示で仲間を虐殺された復讐としてヴォイトを殺害したルナ。当然目の前でアーニャはそれを見ていたのでルナもアーニャのことは知っていた。

 にも関わらずアーニャを鍛え上げたのはサムライの掟の1つからでした。

 人を殺めたなら敵討ちを望む者と戦うこと
 命には命を

 アーニャの父であるヴォイトを殺めた以上彼女の報復は受け入れなければならない。そのためにはフェアにするために彼女を鍛え上げると、自身が敵討ちとして恨まれることを折り込み済みでアーニャを鍛えたわけですね。

 当然アーニャはそれを恨むのですが、それでもまずはクインを倒すことに専念する。
 そこで更に話にもう一展開加わるのです。

 ヴォイトの指示で女武者達が虐殺されたのは確かですが、それを先導していたのはクインだった。

 これが本当の真実。

 巡り巡ってやっぱりクインが復讐相手となるわけですね。

 最終的にはルナがクインの銃弾からアーニャを庇って死亡するのですが、

 クインの謀略によりヴォイトの指示で虐殺されたルナの仲間の女武者達、その復讐でヴォイトを殺害したルナ、父を殺害したルナへの敵討ちを考えるアーニャ、そして最後はまたクインへと戻ると。

 巡り巡った報いの輪をルナはアーニャを救って自らの命を落とすことで終わらせる。
 アーニャもまたルナを許し、彼女の遺志を継いで、白雪姫からサバイバーとして“セブン・サムライ修行センター”を建てて次の世代を育てる大仕事について物語は幕を閉じる。

 明かされる真実を複数回挟んで少し凝った話にしたのに破綻もなく、しかもサムライの掟に則ってしっかりとテーマを持って終わらす。

 このクオリティは高くないものの一捻り加えておきながら破綻もせずにちゃんとまとまったストーリー。

本当にアサイラムか?

意外にもアクションが…!

 今回はなんとアサイラムなのにアクションが割と出来がいい!

 その理由は至ってシンプル、いつものアサイラムと違って安っぽいCGに頼っていないから

 今回はサムライの話なので刀と銃と格闘、なので爆発も天変地異もクリーチャーもいない、CGに頼らないアクションが求められるわけですね。

(C) 2024 Acme Holding Company, LLC.

 その結果として(アサイラム比)としてはアクションの動きも安っぽさも少ないクオリティになっていました。

 当然アサイラムなので冒頭の銃撃戦が2〜3発の銃弾のやり取りであっさりと終わってしまったり(重要人物同士の戦いなんだぜ)しますが、ここら辺はアサイラムだからと受け入れられます。

アサイラムって便利!

 しかも今回は修行シーンもしっかりとあり、87分中20分くらい格闘、合気道、刀、棒術、投げナイフ、銃、そして金的の訓練。
 更には型だけでは駄目だと実戦の心構えまで教授するなどアサイラムらしからぬ丁寧さ。

(C) 2024 Acme Holding Company, LLC.

 これだけやっても7人のサムライの名前と顔が一致しないのもアサイラムなんだけどね!

 それだけ溜めただけあって最終決戦は籠城した相手の元に8人だけで乗り込むとシチュエーションだけならテンション高め、ちゃんと仲間が一芸を披露して戦うシーンも欠かさず入れるのでマジでアサイラムにしては丁寧です。
 そしてアサイラムらしく仲間が感慨もなくあっさりと死んでもいきます。

 ラスボスであるクインが元女武者とはいえちゃんと、いや寧ろ滅茶苦茶強いのもあり、更にガン=カタもどきまでやったりと盛り上げてくれる。
 マジでこの映画はクインで持っているのかもしれない。

 このようにアサイラムもCG使わなきゃ安っぽすぎるだけにならないアクションも頑張れるんだなと発見のある映画でした。

まとめ

 実は直訳だった邦題、ロックな白雪姫の由来や勘違い日本観。

 あの時のハリウッドをアサイラムは再現している…のかは分かりませんが、まぁ懐かしいノリの映画でした。

 まぁ、なんでアサイラム映画にしてはこの映画は高評価。

 特にアクション面での頑張りは意外と嬉しい悲鳴で、安っぽいCGでクリーチャーとかエフェクト欠けるより、これくらいのリアルさでCGに頼らないアクションやった方が面白くなりそうな気もしますね。

 今後のアサイラム映画を選ぶ時の基準の1つとなりそうな試金石を手に入れたので、意外な出来の良さを含めて見て後悔のないアサイラム映画でした!

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