【映画】一点を除けば心温まる家族のストーリー レディ・アロー ネタバレあり感想

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レディ・アロー
(C) 2021 Avarice Films Holdings Pty Ltd, Screenwest (Australia) Ltd

製作国

オーストラリア

監督
ジョン・V・ソト
脚本
ジョン・V・ソト
アダム・エンスロー
デイン・ミラード
出演者
ジリアン・アレクシー
ルーク・フォード
ライアン・パニッツァ
アレクサンドラ・ネル

今回は強盗に襲撃された家族を救い出すリベンジアクション映画レディ・アロー(原題:Avarice)の感想。

…こんな事を書きましたが、これから見る人にはあくまでそっちがメインではない!と強くお断りを入れておきたいそんな映画です。

予告、邦題、設定を見るとそっちを期待してみるのは当然ですが、あくまでアクションはあっさり目です。

この映画のテーマは家族愛と家族の再生です。

この手の映画には珍しく不和な家族という関係性なのに最後まで思い合う、そんなすれ違っているだけの家族達の家族愛を目的に見るものでなんです。

ただその視点で見るとある一点にものすごいノイズを感じてしまうでしょうが、それは最後の家族達の顔を見てグッと呑み込みましょう。

自分は呑み込むことにしました。

ジャンルはスリラーアクションで上映時間は約88分となります。

ここが見どころ!

すれ違う家族の家族愛をメインとしたストーリー

強盗達の拘束のガバガバ具合

あらすじ

アーチェリーの選手ケイトは、仕事ばかりで家庭を顧みない夫アッシュに不満をもっていた。夫婦喧嘩ばかりを目の当たりにしている娘のサラとは、会話もままならず家族は崩壊寸前だった。ケイトは、家族の関係修復のため、週末の家族旅行を企画する。行き先は、豊かな自然に囲まれた森の別荘。しかし、夫は別荘に着いても仕事の電話ばかり。結局、最悪の雰囲気のまま…。

TELASAより
FilmIsNow Movie Trailers Internationalより

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※2023年9月26日時点

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登場人物

ケイト

アーチェリーの選手

夫とのすれ違い、娘の療養で試合の結果が伴わないことが増えている

家族の関係回復のための旅行先で強盗に襲われる

サラ

ケイトとアッシュの娘

精神科で療養しているが原因は両親の不仲によるものと診断される

アッシュ

ケイトの夫

大きな商談をしており、それが原因で家族との時間が減り不仲の原因となっている

関係回復のための旅行先で強盗に連れ去られ、まとまった商談の資金を振り込むよう脅される

トーマス

アッシュの仕事上のパートナー

強盗に襲われ妻のスーザンが殺害された後に連れ去られ、アッシュと共に資金の送金するよう脅される

リード

強盗の一味で顔に傷のある女

シリアに従軍していた元陸軍兵士

ケイン

強盗の一味で眼鏡をかけた男

ケイトとサラを拘束し彼女たちを監視する

意外と深い家族愛の話

家庭内不和ですれ違う家族の関係改善のための旅行先の別宅で強盗の襲撃、
夫のアッシュは連れ去られケイトと娘のサラは強盗に拘束されるところからの定番のリベンジ!そんな内容の本作。

レディ・アロー
(C) 2021 Avarice Films Holdings Pty Ltd, Screenwest (Australia) Ltd

強盗との争いという部分では大分ツッコミどころが多いのですが、
家庭内不和、この部分においてはある1点を除けばとても優しい話に仕上がっていて個人的には好感を持てるストーリーでした。

そもそもの家庭内不和が起きている原因がアッシュが大きな商談をしており、そこでケイトが不満が持ちすれ違い、
そんな両親を見た娘のサラは不安から人と関わろうとしない態度を見せるようになると、
現代だとよくありそうな構図ですよね。

で、こういう設定だと特にアッシュのポジションになりますが本当に家族というものに対して関心が無くなり、
家族を見捨てる、もしくは裏切るなんて展開も珍しくはない設定だと思っているのですが、

変な映画の見過ぎかもしれない。

この映画のケイト達一家は本当にすれ違っているだけでお互いをしっかり思い合い真剣に関係の改善を図ろうとしているというのがいい部分ですね。

後で話しますがアッシュはある意味では裏切ってはいましたが。

強盗に連れ去られて脅されるアッシュは妻と娘の安全を祈りそれを確認するまでは要求を全て呑むことは出来ないと抵抗するシーンもありますし、
ケイトも「家族を脅かす相手には私も無謀になれる」となかなか痺れる決め台詞を放ってくれます。

互いに思い合って行った行動や放った言葉が互いを助ける結果に繋がるというシナジーを起こすまでは行かないのはちょっと勿体無い部分ですが、
思い合う家族という部分が一貫していたのはいいストーリーだったと思いますね。

だからこそ

だからこそアッシュの1つの要素がとてもとてもノイズになってしまうなと思わざるを得ませんでしたね。

がっつりネタバレですがこの強盗事件の黒幕となるアッシュの仕事上のパートナーであるトーマス。
彼の妻であるスーザンとアッシュが不倫をしていたという事実。

これだけは本当に余計な要素だなと。
ここまで見せてきた相手を思い合う気持ちはアッシュも含めて本物です。
それはラストを見ても分かるんです。

だからこそ不倫なんて要素入れなくても良くね?って

この要素があるせいでトーマスが金目的だけじゃなくて復讐という要素が入ってしまいアッシュが今回の事態の遠因になってしまっていますし、
ラストで見せる夫の不倫を許す寛大な妻なんて要素は今時そんなに受けるもんじゃないと思うですよね。

ケイトが「次に悪さをしたら殺すわよ。」と許していて明るくなったサラ、そして海岸でじゃれ合う家族を見るとこれ以上言うべき話ではないんでしょうけど、
やはり純粋にすれ違っていただけの家族にして家族愛だけでストーリーを構成してほしかったかなと、個人的にはここだけがネックでしたね。

リベンジアクションなんだけどリベンジまでは長め

レディ・アロー
(C) 2021 Avarice Films Holdings Pty Ltd, Screenwest (Australia) Ltd

押し入り好き放題やる強盗、彼らに対して限界までストレス溜めさせられてからの…スカッとリベンジ!
これこそがリベンジアクションの醍醐味だと思っているのですが本作はリベンジまでが結構長めです。

正確には強盗達がツッコミどころのある行動をしてリベンジもアクションも散漫になってしまうというのが正しいですかね。

リベンジまで溜めに溜めて長いのはそういうものだと思うのですが、本作はちょっと変な部分が目立つんですね。

何と言っても逃げる、捕まる、逃げる、捕まるとやって3回目にようやくちゃんとしたリベンジに移るんですから。

作中で強盗自身が言いますがこいつら寛容だな…

その発端となるのが強盗の1人ケインのケイトとサラに対する雑すぎる拘束です。

これはマジですごいです。

結束バンドで拘束しているのになんと後ろ手ではなく手を前に置いた手首を結ぶという雑さです。

普通後ろ手にして親指結ぶじゃろがい!

最初はケインがサディスティックな態度や会話をするのでわざと逃げれる余地を残してるのかと思ったのですが、逃げられたら普通に焦るのでどうやら天然。
ここでさては強盗、もしくはこの映画自体がおバカなノリの映画だな?と確信いたしましたよ。

そこから助けを求めた隣人(正確には隣人になり変わっている男)がグルでまたサラが捕まり、ようやくケイトの弓で反撃して2人を鮮やかに倒し、

鮮やかすぎてスルッと終わるんですが

そして娘を人質にまたまた捕まるとここら辺はちょっと冗長だったかなとは思いますね。

ただこの後にケイトの父が尋ねて彼が殺害された後に彼の弓矢を引き継ぎ本当のリベンジに赴くという流れはその前のグダグダに目を瞑ればいい流れだなと思いました。

家族が人質だけではやはりアキレス腱握られてますしそもそも一般人なので奮起しきれない部分があるでしょうが父の仇という要素が加わればそれはもうリベンジに至る感情としては十分過ぎるでしょうからね。

肝心のリベンジアクションですがアーチェリー選手ということで当然武器は弓矢。

アクション映画的には矢の軌道を描写することで様々な演出が出来るので銃より映えることもしばしばある武器ですね。

当然この映画にもそういうのを期待したのですが上でも言った通りかなりあっさり気味です。

射ったら一瞬で貫通して倒れたりというのが殆どで相手に刺した矢を回収するなどもしないので弾切れならぬ矢切れも想定はしていない作りでしたね。

弓矢だと結構ど定番なやつだと思っていたんですけど。

なので弓矢のアクションとしてはちょっと物足りない部分はありました。

すごいベタ過ぎる提案だと人質を取られている中で精密に射って強盗だけを仕留める、あまりにベッタベタですがそういうものも見たかったかなと。

家族の再生というのに主眼を置いているということで、リベンジ部分はあくまで添え物として見た方がいいかもしれませんね。

まとめ

アクション的には少し物足りない部分はありましたがストーリー的には優しくて好みな映画でした。

リベンジ物として見てしまったらアクションの出来で不満点が多めな映画になってしまうんでしょうが、
総合的に見ればまぁストーリーで十分補えたんじゃないかなと。

そのストーリーも大きな大きな不満点があるにはあるんですが、ラストの家族の顔を見たらこっちにはもう何も言えねえよということで納得はいたしました。

この邦題やら予告やらでアクション以外を求めて見る人はまずいないでしょうから不満点多めになるでしょうが、
この手の映画で家族の不和という要素を入れながら最初から最後まで思い合う家族愛の形というのが逆に新鮮で自分としてはそこだけでまぁいいかなとなるそんな映画でした。

でも不倫はダメよ。


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