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製作国
アメリカ
監督
ロブ・ホーク
脚本
ロブ・ホーク
出演者
スージー・チェレック
ミーシャ・テイト
エリン・オブライエン
ホリー・ホルム
カブリナ・コレシデス
クリス・サイボーグ
今回はアマプラにて鑑賞の映画、ノックアウト・ガール(原題:Fight Valley)の感想。
出演している俳優陣は元だったり現役格闘家。つまりとてもとてもアクションに期待して鑑賞を決めた訳ですが、そこに更にサスペンス要素も加えて…となると実際の内容はどうなっているのか?
ジャンルはアクションで上映時間は約90分となります。
目次
あらすじ
妹の無念を晴らすため、命を懸けてリングに上がる!
Rakuten TVより
ニュージャージー州カムデンの治安が悪い街で父親と暮らすトーリは、女性同士のストリートファイトで売り出し中。大金を稼ぐために“庭”と呼ばれる地下格闘技での戦いを望み、実力トップの格闘家のジャブスのジムに入門を志願するが、新参者向きではないと断られてしまう。それから6週間後、トーリが川沿いの茂みで死体となって発見された。別の街で母親と暮らしていたトーリの姉ウィンザーは、妹の恋人デュークや友人たちを訪ね、無駄だと止められながらも、自らトーリを殺した犯人を捜そうと街中へ。地元のワルたちにリンチに遭いかけたところをジャブスに助けられる。犯人の捜索を諦めないウィンザーは、ジャブスから最低限の戦う術を教えてもらうことにするが…。
ノックアウト・ガールを配信している配信サービス
※2025年4月26日時点
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登場人物
・ウィンザー
トーリの姉
両親が離婚した際に母についていった
トーリが亡くなったことを知り、復讐のために犯人を探す
・トーリ
ウィンザーの妹
両親が離婚した際に父についていった
ストリート・ファイトで名を売っていたが、喧嘩と思われる原因で死亡しているところを発見される
・ジャブス
ジムを経営している格闘家
トーリの死の真相を探るウィンザーを特訓する
・チャーチ
ジャブスの元教え子
・デューク
トーリの恋人の女性
ウィンザーと共にトーリの死の真相を探る
・ジェイミーとヤニー
トーリとデュークの友人
ざっくり概要
ここからはいつも通り途中までのざっくりとしたストーリーの内容を。
ギャング街に父と暮らす女性トーリ。
彼女はストリート・ファイトに明け暮れて身銭を稼いでいた。

そしてでかい金が動く“庭”に誘われたその日彼女は喧嘩が原因と思われる形で亡くなってしまう。
両親が別れてからトーリとは離れて暮らしていたウィンザーは彼女の葬儀に出席して犯人を見つけ出すことを誓う。
共に出席していたトーリの恋人デューク、友人のジェイミーとヤニーから妹の亡くなる前の近況を知らされる。
ギャング街で自殺するくらいに苦しんで暮らし、稼げる手段が少ない中でストリート・ファイトで稼いでいたこと、彼女を救える金と力をウィンザーは持っていたのに救わなかったことを…
妹のペンダントを渡されてトーリの口癖が“愛のために戦う”と教えられたウィンザーはデューク達と共に犯人を見つけると決意する。
トーリがファイト・ヴァリーと言う場所で亡くなったかもしれないと聞いたウィンザーはトーリが最期に訪れたバーでファイト・ヴァリーの住所を聞いて回るが、悪目立ちする彼女は地元の人間に目をつけられてしまい絡まれたところをジェイミー達に救われる。
後日、デューク達と共に“庭”で戦いの仲介をしている男ステイクスにトーリの死の真相を知っているか追求をする。

トーリが最後に誰と戦ったのか問い詰めるも結局揉め事となり、それが原因でデュークが入院するほどの怪我を負ってしまうのであった。
妹を殺した犯人に辿り着き復讐するためにファイト・ヴァリーを目指そうとするウィンザーにジムを経営しているチャンプ、ジャブスが最低限身を守れるようにウィンザーを特訓する。
妹の仇に辿り着くために姉は強くなる。
果たしてウィンザーはトーリを殺害した犯人に辿り着けるのか…
オチはこれでいいのだろうか…?
元格闘家の女性陣を俳優として集めた本作。
当然アクションがメインでストーリーは二の次と覚悟はしていたのですが、うーん、なんか想像以上に本当にこれでいいのか?と思うオチでした。
ストーリーの展開自体は別に驚きはないんですよ。
そこまでに至る機会も世間知らずが首突っ込んでギャング街の危険という現実を知って格闘技を学んで強くなって真相を探る。
その真相もぶっちゃけてしまうとトーリの死の前に絡んでいたチャーチが試合中に殺害してしまったとここまでは完全に誰でも予測出来る範囲。

そして一応一捻りとしてその死体の処理をウィンザーをコーチしたジャブスが手伝っていたと…まぁぶっちゃけこっちも展開としては予測していた人はいるでしょう。

ワンチャンこっちが犯人かも?という予測すら多分あったでしょう。
真相を探るというサスペンスとしてはド直球もいいとこですね。
もっとトーリがなぜか碌でもない父親についていった理由とか、ギャング街の闇とか、それこそつるんでいる仲間から…とかそういう部分は全然無いので推理としては成り立っていないです。
まぁこのオチはいいんですよ。実はコーチングしてもらった人間もグルだったなんて悪くない展開ですし、ただこのストーリーの問題は真相が発覚する直前と発覚した後のウィンザーの行動や成果なんですよ。
この映画の主役は妹の復讐のために実はその復讐相手に強くしてもらったウィンザー。

これなら普通はウィンザーが最後に活躍すると思うじゃないですか?
それがもう全く活躍しない、最後のストリート・ファイトによる混戦なんて今までの成果を発揮する最大の場面なのに結局チャーチには負けて終わって活躍をせず、現れたジャブスがチャーチに勝つという超展開ですよ。

そしてそこでチャーチの暴露によってジャブスも妹の死に関わっていた…直接手をかけた訳ではないが元教え子のチャーチのために暴行されたことによる死因と誤魔化すために協力はしていたと知るわけです。
妹の死体の処理に関わっていたのにも関わらず自分をコーチングして、しかもそれを今更ウィンザーに詫びるジャブス。
こんなもん見たらウィンザーはジャブスに怒りを覚えて殴りかかりそうなもんなのに、蓋を開けたら実行犯だったチャーチに対して妹に謝れと言ってチャーチが本当に謝ったら許して映画が終わっちゃうんですよ。
いや、流石にこのオチと展開はおかしい。
トーリが“愛のために戦う”というのが口癖だったことから戦いを復讐ではない形で終わらせるのは別にいいんです。
でも、それはウィンザーが特訓をした上で活躍せずに負けることじゃなくて、特訓の成果でチャーチにもジャブスにも勝って最後の一撃を加えるかどうかのところで踏み止まる形じゃないとウィンザーが主役の意味がないだろうと。
確かにこの映画の設定面はガバガバではあります。
両親の離婚でなんでトーリはギャング街に住むことになっても父について行ったのかとか父の影が薄過ぎてまるで理解出来ないし、ジャブスがウィンザー鍛えたのも罪滅ぼしとかかと思ったら割とノリっぽいところとか。
ストーリーに特に捻りはないのに設定面や人物の心情面はガバさが目立つ如何にもB級という感じ。
だからといってオチでここまで鍛えてきたウィンザーが弱いままなんて変な捻り方はしなくてもいいだろうと。

確かに素人が急に強くなるのはリアリティないですよ。格闘家を実際に起用しているからこそそこに拘ったという可能性だってあります。
でも殴れない女が拳から血を流すくらいに特訓するというそれまで積み上げた描写があるのであれば映画として絶対に外してはいけない展開ってあると思うんですよ。
外すにしても期待を裏切るだけの物なので、やるならせめてもっと捻ってほしい。良い方向に作用しないならこんな展開やる意味ないんですよね。
肝心のアクションは…
こんな感じでストーリー面はやはり二の次感覚だった訳です。
とはいえ映画的にはアクションがメインですし、ストーリーの展開で捻った外し方してもアクションは魅せてくれるだろうと思っていたのですが…
すいません…あんまり好みの部類ではなかったです。
これは実際に元格闘家などを起用した影響なのかもしれませんが、何というかリアル思考の動きなんですよね。

動きが実戦思考でケレン味に欠けて映画として見ると面白みが足りない。

というか最後の乱戦はワチャワチャしていた。
でも、特訓シーンの方は車を押したり、氷を素手で殴って血を流すなど、ストリート・ファイトで必要な素手で相手の骨を砕く手段を鍛えるというそれこそ昔ながらのロッキーみたいなケレン味あることをしているんですよね。

このトレーニングシーンは後半のケレン味ある大活躍を予感させて楽しかったのですが、まぁ実際は上で語った通りで…
そもそもなぁ、ギャング街で行われているストリート・ファイトという設定の時点でケレン味溢れる物になっているんですから、アクションの方もリアル思考よりもケレン味重視でも良かったんじゃないかなぁと。
ここは完全に好みの問題ではありますが、絵面的にはあまり迫力ある物じゃなかったですね。
まとめ
積み上げられてきた物に応えない捻りを入れるなどちょっと残念な映画でした。
起用してある俳優陣などからもそこまで凝った内容なんて求めていないんですし、実際途中までは無難オブ無難って感じだったのに、なんで最後の最後で主役を活躍させないというあそこまで外した展開を入れてしまったのか。
無難にやっていればまぁこの設定からなら王道だなと思えたのですが…
アクションの方も好みから外れているのがまたキツく、どちらかだけでも好みの範疇だったらもう少し好意的に見れていたかもしれません。
でもB級見ていたらたまにはこういう何もかも好みから外れてしまったというものには当たるもんですし、本作が自分にとってそういう映画だったという話ですね。

流石にこの映画に対して“愛のために戦う”ことは出来ねえ。
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