【映画】求められる描写に遊びが足りないかも? ヘッドハンター 血塗られたエリートへの道 感想

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製作国

ドイツ

監督
セバスティアン・パネック
脚本
クリストフ・ヴィルマイト
出演者
キース・ブレイザー
シャノン・ロウワー
マライケ・フェル
クレイトン・ネムロウ
ジェシー・インマン
ニールス・クルヴィン

今回はマンハント映画、ヘッドハンター 血塗られたエリートへの道(原題:Headhunter: The Assessment Weekend)感想。

マンハント物という黒い楽しみ方をする映画のジャンルなのですが、それにしては遊び心が足りない映画となっておりました。

ストーリーが本格的に動くのは後半というのもあってこの手の映画好きにはなかなかにもどかしい映画になっているかもしれません。

ちなみに現在のアマプラでは上記の邦題ですが、もっと前に「NAKED 狂気の森」として来日していたようですね。

ジャンルはサバイバルアクションで上映時間は約94分となります。

ここが見どころ!

容赦はしないグロ描写

イマイチキャラの掴みきれない主人公にラストで納得

あらすじ

血塗られたエリートへの道を最後まで走り切るのは誰か!?新興国での事業展開を目指す企業の支援をするドイツのグローバル会社では、優秀な人材を求めるべく国際ビジネス学校を開校。そこでは判断力や協調性、メンタル面を図るための選考合宿があり、結果を出せばエリートの仲間入りができるという。参加できるのはたった6人。これをチャンスととらえた男女6人がサバイバル体験に挑む。だが、苦労しながら到着したキャンプ地は破壊され、一行は食料もテントもなく、外部との連絡手段もない森の中に閉じ込められる。窮地に追い込まれた彼らの本性が露わになった時、1人の男が狂気に走る衝撃のサバイバル・ホラー!

Amazon Prime Videoより

ヘッドハンター 血塗られたエリートへの道を配信している配信サービス

※2024年3月30日

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登場人物

サラ

成績優秀な女性

トムに興味を持ちTLCの合宿に参加する

ブラッド

サラの彼氏

学力にコンプレックスがあり優秀ではなく実践を重視するTLCの理念に心酔し入社をしたいと願っている

幼い頃に父と山に来ていてキャンプは得意

TLCの合宿のトラブルによりその能力と異常性を露わにしていく

トム

精神科医でありTLCのヘッドハンター

仕事の一環でサラ達をTLCの合宿に誘う

フランキー

サラの友人

一般的な女性の幸せを望む両親に反発するために合宿に参加する

サイモン

合宿参加者

キャンプを通じてヘッドハンターについて本を書くために参加した

バーナード

合宿参加者

映画好き

フランキーに好意を抱いている

ロマン

成績はトップだがビビり

キャンプは嫌いだがブラッドに対抗して合宿に参加する

マツヒロ・タカハシ

タカハシ・ロジスティクス会社の創設者でありCEO

トム曰く人を奴隷扱いしている

ざっくり概要

本作はスラッシャー映画なので被害の描写に注目してストーリーは二の次という考えで問題はないのですが、一応中盤までのざっくりとした内容を。

自分そんな映画ばっか見てんな。

主に起業支援、新興国での事業展開を目指す新規企業の手助けをしているタカハシ・ロジスティクス(以下TLC)

TLCは優秀な人材を集めるために選考合宿を行っておりTLCのヘッドハンターであるトムもまた学生であるサラ達を合宿へと誘っていた。

TLCの理念に心酔するブラッド、その彼女であるサラ、そして学友のフランキー、サイモン、バーナード、ロマン、この6人がTLCへの合宿に参加を決める。

合宿の舞台であるポーランド国境のキャンプ地、ここは密猟者も多くおりそこらにトラバサミなどの罠が仕掛けられていた。

目的地であるキャンプ地に到着したサラ達であったが、そのキャンプ地は何者かに荒らされており食料なども殆ど無くなっている状態であった。
合宿の参加条件として携帯は取り上げられており、来る時に使った車も引き上げられている、
更に近くの村までは最低30キロあるとトムに教えられて混乱するサラ達。

荒らした犯人は近くにいるかもしれない、責任問題をトムに追求して衛星電話で連絡を取ろうとするが、その電話は繋がることはなかった…

そしてトムが密かに持ってきていた拳銃を見つけたロマンがそれを奪い取り、トムに頼らず自分達だけで道を探そうと提案する。

確信は持てない行動はしないとロマンの言い分を拒否するブラッド、そしてトムとロマンが揉み合いになった時事故で発砲されトムが足を負傷する。

トムを怪我させてしまったロマンはそのまま銃や地図、コンパスなどの物資を奪い、単身で出口を探しに行ってしまう。

夜が更けても出口を見つけられずに混乱するロマンの前にブラッドが現れる。
ブラッドは物資を持ちさり1人で行った彼をチームに相応しくないとして彼を殴りそのまま殺害してしまう。

思わずロマンを殺害してしまったことに呆然とするブラッドであったが、そこにTLCのCEOタカハシが現れブラッドの行動を賞賛し、
ロマンの死体の始末は自分達に任せてそのままテストを続けるように彼を励ます。

ロマンから取り返した物資を持ち帰るブラッド。
ロマンにより足を負傷したトムは依然としてまともに動けそうにない状態。
そんな彼を親身に看病するサラにブラッドは嫉妬心を募らせていく。

夜が明けても戻ってこないロマンを心配してブラッドに最後に彼と出会った場所に案内されるサラ達。
そこには首を切られたブラッドの胴体が転がっていた…

全員に疑われるブラッド、しかしサイモンが殺人犯はキャンプ荒らしの方だろうとブラッドを庇うが、
トムがキャンプを荒らしたのはストレス耐性のテストのためであり不審者など最初から存在しないと合宿の意図を説明する。

不審者がいないのであれば、誰がロマンを殺害したのか?ますます疑われるブラッドだったが、
それよりもトムの足の傷が侵攻しているのを見て早くに病院に連れていくために移動することを優先する。

しかし、トムの傷は深く熱も上がっていく…そこでサラとトムだけがこの場に残り他のみんなで先に助けを呼びに行くという方針に変更することを決断。

先に進むブラッド達だったが休憩中にフランキーとバーナードの話した冗談により、事態は一変する。

トムとサラが2人きりになった時男女である以上どうなるのか分からない、
この冗談を真に受けたブラッドは他の仲間を置いてサラ達の元に戻ってしまう。

そして戻ったブラッドが見たのはサラとトムがキスをする姿(の幻影)

それを見たブラッドは背後から2人に近付きトムを石で何度も殴打して殺害する。
しかし、ブラッドもまたサラに背後から銃で殴りつけられて気絶して縛られその隙にサラは彼から逃げ出し仲間と合流する。

異常な事態により肥大化したブラッドの異常性。
サラ達を追うブラッドから彼女達は生き残ることは出来るのか…

中盤では大体こんな感じの内容。

まぁ何となく察する人もいるかもしれませんが多少の見どころはあれど、
後半になるまでこの映画に求められる展開が繰り広げられずに学生の青春や混乱を見ることになります。

ロマンによりガス抜きはちゃんとされますが、それでも少々溜めは長め。

基本この手の映画を見る人にとってストーリーはおまけ。

かといってあまりに雑におざなりにしていいものでもありませんが。

なのに結構我慢が必要な映画なのでこの尺配分はこの映画の評価を芳しくないものにするかもしれませんね。

マンハントらしい露悪的なグロ演出…なんだけど遊びは足りないかも?

マンハント映画なので当然大事なのは人の死に様。

不謹慎な楽しみ方ですがそういうジャンルですのでしょうがないです。

で、本作の演出ですが、しっかり露悪的なグロ演出を入れていますが遊びが少々足りないかなといったところ。

グロ描写自体はしっかりと力を入れています。

血が吐き出すなんて当たり前、殴りつけて1発1発ごとの欠損描写なんかも欠かしておりません。

眼鏡の男の目をわざわざ潰すとか、欠損の後の臓物だって見せていますし、殺害後の死体の全貌を後で公開することだって忘れておりません。

何ですが、ちょっと遊びが足りないんですよね。

言ってしまえば普通に殺害してその通りの死体が出てきているだけなんですよ。

この手の映画って命を冒涜するような不謹慎極まりないジャンルなので、そうなると楽しみというのはどれだけ人の死を玩具にするのかって部分だと思うんです。

我ながらやばいこと言っていますがあくまで映画の楽しみ方であって自らの嗜好ではないですよ?

で、この映画は実に普通です。

殺人犯が人を玩具にするような嗜好ではないからというのが1番の理由なんですが、この最も部分がジャンルとしては物足りなさに繋がってしまう訳ですね。

強いていうならヘッドハンターという原題の通りに殺害後にわざわざみんなの首を切り落として最後にそれらを飾っているくらいでしょうか。

スタイリッシュさやコメディさといって遊びに欠けるのでこの手のジャンルが苦手な人には普通より過激なグロ描写で敬遠され、
この手のジャンルをよく見る人だと遊びのなさで物足りなさを感じてしまう。

そんな及第点には達しているけどどちらの層にも刺さり切らない中途半端な描写になってしまっていたかなと思います。

イマイチ共感出来ない主人公、でも最後を見れば納得?(ネタバレあるよ)

続いてあまり触れるほどでもない気もしますがストーリー部分について。

企業の選考合宿の中で極限のストレスを与えられた人物達の変化を描いているストーリーなんですが、
今作の主人公のサラはイマイチ共感しにくいキャラクターをしていたりします。

このサラ、結構支離滅裂な態度や言動を取るんですよ。

緊張状態に陥った時に彼氏であるブラッドが殺人の疑いをかけられて時、最初は真っ先に彼に銃を向けたのに次の場面では彼を信じていたり、
本格的にブラッドの脅威が迫った時にみんなで行動ともっともらしいことを言っておきながら、
バーナードが殺害された後に単身怒りで突っ込むサイモンを止めもせずに横目に見ながらバーナードの死体を確認して、その後にサイモーン!とか慌てたりまぁ支離滅裂です。

挙げ句の果てにブラッドに狙われているのに誰よりもガッツリ眠って眠っている間に犠牲者が1人増えたりなど、
こいつの心情の変化が全然読めねえよ!と思わず突っ込みながら見ていました。

途中から急に逞しくなる部分も含めて彼女はある意味とんでもないモンスターでしたよ。

ぶっちゃけキャラの掴みやすさでいったら殺人鬼のブラッドの方が全然理解出来るくらいなんですよ。

こっちはサラと比べて心情の変化がすげえ分かりやすいです。

ブラッドは学生の仲間の中では成績がよろしくない、だからこそ実践を重視するTLCの合宿には積極的という立場の人間。

そしてキャンプがボロボロになっているという極限の状態になった時に「理論と現実の差」といいその狂気がどんどん垣間見えてくる訳です。

元々はいわゆる学力に対してコンプレックスのある人間がそれが評価対象にならない世界に入り込んだ時に、
偉そうになり、横暴になり、そしてそこから殺害という過ちを犯し、そこにタカハシが現れて自身の過ちすら評価してくれることで更に狂気を加速させてしまうと。

とまぁ、心理の移り変わりやコンプレックスのあるブラッドの方が明らかにイカれているのに流石に共感まとまでは行きませんが(というか共感出来たらやばい)
何故かこちらからしたらイカれた殺人鬼の彼の方が主人公のサラより理解が進んでしまうんですね。

なんでイカれている側の心理状態の方が分かりやすい話になっているんだ。

こんな感じでサラの方が心理描写が支離滅裂、ブラッドの方が理解出来るという構成になっているのですが、
これもラストまで見ると一応それとなく納得は出来るようになっています。

ブラッドが狂気に駆られたのは思わずロマンを殺害した後に現れたタカハシの後押しがあったからなんですが、ラストまで見ると彼はサラの前にも姿を現します。

そして救助に来た人間の前にはタカハシは映っていない…
つまり少なくともキャンプに現れたタカハシはブラッドとサラが見た幻覚や妄想だったというオチです。

これに関しては伏線は張ってあると言えば張ってありました。

そもそもこのキャンプがストレス耐性のテストだとトムが語ったこと、
そしてサラとトムのいちゃつきを見るブラッドですがその映像は明らかに残像混じりで彼がそれすらも幻覚を見ていた節があること、
そして仲間のサイモンが語るブラッド、サラはプレッシャー感じると別人になるという部分からです。

特にサイモンの語りが重要部分ですね。

プレッシャーにより別人に、このストレステストによるプレッシャーで彼らは変化してしまい、
そして犯した過ちをタカハシを登場させることで肯定させて傷を和らげていた、
これがこの映画の2人の狂気や支離滅裂さの真実といったところなのでしょう。

なのでサラに共感出来ないのは当然と言えば当然だったのですね。

蓋を開ければ2人ともイカれていたというオチなのでそのネタを隠されていたサラには理解も共感も出来なくて当然だわって話ですよ。

ラストで救助に来たヘリの前に現れる仲間5人の首の前でナイフを持ちながら助けを呼ぶサラを見たら、そりゃそんなイカれた人間を見たら助けず逃げますわ。

ここからはどうでもいい話なんですが、ちょっと気になるのは首を切り落とした人間は誰だったのか?という部分。

個人的には少なくともトムに関してはサラの可能性も否定出来ないのでは?と考えていたりします。

トムの遺体の前では少なくともブラッドは拘束されており、
そこで現れたタカハシが首を切りブラッドを拘束から解き放つのですが、
ここだけは拘束されたブラッドではなくサラじゃないとおかしくない?と思っているのです。

サラが首を切り落としてブラッドを解放していた、そう考えると割とここは辻褄が合うと考えているのですが、
まぁでも幻覚がありな設定になっているのでここら辺はやはり深く考えてもしょうがない部分なのかもしれませんね。

まとめ

うん、まぁジャンルとしては遊びが足りないので少々物足りない映画でした。

この手のジャンルはただグロさを描写すればいいってものではなく、
そこに遊び心や皮肉、謎のスタイリッシュさなんかを挟まないと高い評価には至れませんね。

ストーリーもサラへの違和感が払拭されるようになるオチとか悪くはないんですが、幻覚ありだと何でもありになってしまうのでそこら辺は好みは別れる部分ですね。

それよりも何よりも日本人社長のタカハシが老子の言葉を格言として多用しているのを見て、
この映画の製作者は絶対に日本人と中国人を同じものだと思っているなというのが1番の笑いどころで見どころだったのかもしれません。

ブラッドの妄想で現れても老子の格言を言っているのが面白ポイントですね。


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