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製作国
アメリカ
監督
ジョーダン・ピール
脚本
ジョーダン・ピール
出演者
ダニエル・カルーヤ
キキ・パーマー
スティーヴン・ユァン
マイケル・ウィンコット
ブランドン・ペレア
バービー・フェレイラ
ドナ・ミルズ
ジェニファー・ラフルール
ライアン・W・ガーシア
コナー・コワルスキー
NOPE見てきました!
何か予想とは全然違うものをお出しされてこりゃやられたわってなってきましたよ。
とりあえず感じたことを感じたままに書いていきたいと思います。
目次
あらすじ
田舎町に暮らし、広大な牧場を経営する一家。家業を放って町に繰り出す妹にあきれる長男が父親と会話をしていると、突然空から異物が降り注ぎ、止んだときには父親は亡くなっていた。死の直前、父親が雲に覆われた巨大な飛行物体のようなものを目にしていたと兄は妹に話し、彼らはその飛行物体の動画を公開しようと思いつく。撮影技術者に声を掛けてカメラに収めようとするが、想像もしていなかった事態が彼らに降りかかる。
Yahoo!映画より
登場人物
・OJ
オーティスの息子
空にいる何かを目撃し、飛行機から落下した部品で死ぬという“最悪の奇跡”で亡くした父の死に疑念を持つ
・エメラルド
OJの妹
OJの目撃した何かを撮影して売り込もうと考える
・エンジェル
技術セールスマン
“何か”を撮影しようとしているOJ達兄弟に興味を持ち協力しようとする
・ホルスト
撮影監督
OJ達に“何か”の撮影の協力を求められる
思った以上にエンタメ
今回はこれに本当に驚きました。
ジョーダン・ピール監督といえば風刺や思想をベースにエンタメを魅せる監督と勝手に思っていたのですが、今回は違います。
ともかく分かりやすくエンタメです。
いや、思想が無いわけではないんですがそれでもエンタメの方をガツーンと見せてくれました。
今回は兎に角いつもよりストーリーラインが分かりやすかったですね。
父を亡くして牧場の経営難、そんな中で目撃した“何か”それを撮影して一攫千金狙おうという、
うん、とても分かりやすいですね。
正直序盤は分かりやすいけど退屈なんですけど、“何か”を目撃して撮影しようと動き始めてからは目が離せなくなりましたね。
話の展開もいつもならネタバレは後半や最後に回して、そこで衝撃を与えてくれまてましたが、今回は種も正体もすぐに教えてくれました。
考察という部分に置いてはここは残念に思う人もいそうですが、たまにはこういうエンタメ寄りのアプローチをしてみるというのも全然アリですね。
と言っても別に風刺や思想という部分を完全に蔑ろにしているわけではないんですけどね。
今回で言うとまずは“見せ物”これがテーマではあったかなと思います。
見せ物として扱っている動物達の反撃、それを食い物にする人間などそこら辺のしっぺ返し的な話ではあったのかなと思っています。
何かを犠牲にカメラを回し続けることの人の業とも言える部分そんなところでしょうか。
もう1つは監督定番、歴史上初の映画に出たのは馬に乗った黒人という部分でしょうかね。
それらは既に忘れ去られてしまっていること、それに対してこの映画は西部劇さながら馬に乗ったOJと“何か”の追いかけっこという、
ホラーと西部劇を混ぜたような内容でそのことを再び思い出させるような造りになっていました。
ホラーと西部劇混ぜたと言うと滅茶苦茶B級っぽい響きになりますね。
最後にラッキーと共に佇むOJは正にその事実の帰還って感じで、
エンタメに振りまくっていたとはいえ何だかんだでこういう部分ではちゃんとらしい色が出ていたと思いましたね。
ちなみに1番エンタメしてたと思うのはAKIRA構図のバイク捌きです。
“何か”という“最悪の奇跡”
この映画のメインでもありホラーでもあり“最悪の奇跡”でもある“何か”
本編中に愛称付けられますけど一応“何か”ということで。
この活躍と描写は素晴らしいですね。
まず何と言っても見た目、ぱっと見はUFOその実風船のような布のような、もう何ともいえない存在してはいけない見た目の正に“何か”って感じで魅力的でたまらんです。
近くにいると電力を失わせ、目があった者を吸い込むそのくせ生き物と無機物の区別がつかないという可愛らしさまで備えていて、
クリーチャー好きの視点だと何だよこいつ最高かよって感想になりましたよ。
でもホラーとして見ると何だかんだで怖いのがこの“何か”
吸われた人々の描写や外に聞こえる悲鳴、そして食べきれない無機物を吐き出すなど正に“最悪の奇跡”の描写。
自分みたいなおバカな人間だとちょっとお行儀わるいクリーチャーだなと思ったりもしてしまうのですが。
しっかりと得体の知れない本当に意味のわからない脅威として“最悪の奇跡”として素晴らしい振る舞いをしてくれてましたね。
でも自分が1番“最悪の奇跡”だなと思ったのは最後のでかい風船と睨み合っているシーンなんですけどね。
あの絵面は妙な感動と最悪の奇跡の絵面でしたね。いや本当に。
まとめ
ジョーダン・ピールの新しい一面というか作風が見れたこの映画。
今までの作風が好きだったという人にはウケが悪くなりそうな感じはありますが、自分みたいな人間だとこういうのもバッチこい!ってもんですね。
実際ホラーとしてエンタメとして見ると完全にとまでは行かなくても目新しいアプローチもしていますしやっぱ目の付け所は違うのかなと思いました。
序盤は明確に退屈なんですが、それでも中盤以降の冗談みたいな“最悪の奇跡”には間違いなく目撃する価値があると思いますよ。
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