【映画】ちょっと描写は極端かも? レディ・ソルジャー ネタバレあり感想

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レディ・ソルジャー
(C)Take Back Films, LLC 2020 All rights Reserved

製作国

アメリカ

監督
クリスチャン・セスマ
出演者
ミッキー・ローク
マイケル・ジェイ・ホワイト
ジェームズ・ルッソ
ジリアン・ホワイト
ジェシカ・ユーベルーアーガ

今回は下衆な男に報復をというリベンジアクション映画レディ・ソルジャー(原題:Take Back)の感想。

ジャンルはスリラーアクションで上映時間は約89分となります。

男側の描写が中々に極端できついワードや描写も飛び交いますが、それらに対して向き合った映画とも取れるので見応えはあります。

アクションそのものもキレッキレなのでそれ目的でもいいですね。

あらすじ

妻を亡くしたブライアンと再婚し、幸せな日々を送る弁護士のザラ。しかしある日、カフェで銃を持った暴漢に遭遇したザラは、一瞬にして暴漢をねじ伏せてしまう。その様子を捉えた防犯カメラの映像が流出し、ザラたちは正体不明の男たちに狙われることに。

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登場人物

ザラ・ロリンズ

法律事務所を経営している弁護士

夫のブライアンにコーチをしてもらい空手を習っている

コーヒー店でDV男を撃退した結果マスコミに騒がれ過去と向き合うことになる

ジャック・デブリン

性的人身売買業者で通称パトリック

過去にザラを監禁し逃げられたがニュースを見てザラを発見し連れ戻そうとする

ブライアン

ザラの夫

高校で歴史を教えている教師で空手の師範もしている

ザラとは再婚であり前妻はガンで亡くしている

オードリー

ブライアンの娘

継母であるザラにも懐いている

フランク・シュミット

刑事

“コーヒー店の英雄”事件から始まったザラへの襲撃事件を調査する

私生活では妻と離婚協議中

ナンシー

かつてザラと共に誘拐監禁されていた女性

現在は誘拐したパトリックの人身売買に協力している

ジェリー

ザラに弁護を頼んだ依頼人

土地について揉めていたところをザラに解決してもらった

恩義を感じ後にザラに協力する

デマルコ

フランクのかつての同僚

パトリックともつるんでいた悪徳警官

ザラについての情報を持っておりフランクから協力を求められる

傲慢な男にリベンジアクション

レディ・ソルジャー
(C)Take Back Films, LLC 2020 All rights Reserved

とある過去を捨てた女性がその過去に追い付かれるというリベンジ物な本作。

過去を捨て幸せに暮らしているところでDV男を撃退し、
マスコミにより望まぬ注目を浴びたら過去を知る物に襲撃されるという分かりやすいアクション映画となっております。

といってもアクションはあくまで分かりやすい見せ場であり、
話としては女性蔑視の男から受けた傷と向き合いそれに立ち向かうという社会性や内面を重視している内容ではありますが。

アクションその物は格闘、銃撃戦、カーチェイスと一通り揃っており、カーチェイスがややあっさり気味なところ以外はクオリティは十分だと思います。

特に主人公のザラの行う格闘戦はキレッキレで、空手がベースというのも日本人的には馴染みやすくていいです。

初っ端のDV男撃退の時点でマスコミに注目を浴びるくらいということで、
華麗に銃を奪い回し蹴りと最初の時点でアクションに関しては何の心配もないなと確信出来るクオリティです。

その後の襲撃でも日本刀が出てくるなどちょっとした突っ込みどころやケレン味も混ぜてくれるので格闘戦は基本見応えありますね。

まぁ事務所襲撃だけは電気消して一方的に鎮圧してしまうのは、
いくら部屋の内装の把握していても襲撃者達と同じようにまだ目が暗闇に慣れていないはずなんだから無理じゃない?と思わなくもないのですがカッコいいからいいとしましょう。

相手が定期的に女性を雑に扱う描写を組み込まれる何の同情も出来ない人身売買業者というのが、
多少過激に殺られても受け入れやすくスカッとする内容に繋がっていますね。

見るべき点としてはストーリーのドラマ性なのですがアクションも手を抜かずにちゃんと作っている、妥協がない映画でした。

味方の男がアクション面でも頼りになるのもグーですね。

襲ってくる過去に立ち向かう

レディ・ソルジャー
(C)Take Back Films, LLC 2020 All rights Reserved

主人公のザラはかつて人身売買業者のパトリックに誘拐監禁され逃げ出したという過去がある人物。

そして現在はその過去を隠し新たな生活を始めているという人物でもあります。
その過去を払拭するように体を鍛え、そして弁護士という地位の高い仕事で人を助けている。

辛い過去を乗り越えるためにあらゆる方面で力をつけて身を守る術や武器を多く身につけるというのはどこか共感できる部分ですね。

そんなザラが望まぬ注目を浴び、パトリックが手を回して襲撃されるというかつての過去に立ち向かうことを迫られる内容です。

この過去に立ち向かうというのが劇中でのジェリーの

怯えて逃げることと自分で立ち向かうことは違う。

過去は過去だ襲ってくるまでは。

という台詞からもこれが1つの焦点となっているのが分かります。

ちなみにジェリーは出番少ないのにめっちゃいい奴です。

今の家族には言えない自身の過去、しかしその過去がやってきて夫と義娘が襲われた時に自身の過去の告白を迫られることになります。

この過去というのが中々に壮絶であり、そのまま書いたら色々なところに引っかかりそうなワードが沢山出てきます。

監禁時の状況や自分の本当の名前や両親を失ったこと、
そして命からがら逃げ出した時の警察の対応の話など聞いていて見に詰まされる内容です。

そして何より身に詰まされるのがこの過去を知れば夫や義娘が離れていってしまうと思ったという告白。

ザラ本人には何の落ち度もない出来事。
しかし、偏見の目で見られるような被害でもありそこに引け目を感じてしまうという構図。

これは被害者であるはずの人間が悩まなくてはいけないという社会的な問題は映し出しているシーンでしたね。

結構キツイワードや描写が飛び交うところですが、ここら辺があるからこそラストに立ち向かう決断が映えるのもまた事実でしたね。

ラストでは過去から逃げずに立ち向かい自らの手で過去を清算し、ようやく本当の自分で生きられる環境を勝ち取るという這い上がる話でもありました。

あり得たかもしれない可能性

レディ・ソルジャー
(C)Take Back Films, LLC 2020 All rights Reserved

この映画にはナンシーというもう1人注目すべき女性がいます。

彼女はザラと共に監禁された女性でザラのあり得たかもしれない可能性の存在です。

一言で言ってしまえば彼女は自身を誘拐したはずのパトリックの協力者となってしまった女性。

パトリックの人身売買の仕事に協力し、更にザラに接触してパトリックと引き合わせるという人間でもあります。

誘拐されたにも関わらず、パトリックの言葉を信じて惚れ込んでいるという、ストックホルム症候群だと思われる女性です。

同じ立場でありながら1つの判断で道が分かれる。
これはザラにもあり得たかもしれない可能性として示唆される存在だったのでしょう。

まるでアメコミヒーロー映画のオリジンみたいな対比関係ですが、
この手の犯罪の被害者の心理というのを他の視点から描写するこの映画のストーリーとしては外すことは出来ない視点だったと考えられます。

事実ナンシーはパトリックが連れ戻そうとするザラに接触する際に執着しているようにも見える描写があります。

接触したのはパトリックの指示故でしょうが、
そこでの執着の描写は同じ立場であったザラが幸せを掴んでいるのを許せないようにも見え、
またパトリックに愛されているのが自分だと言うことを証明しようとしているようにも見えると。

この手の犯罪被害者の複雑な心理描写というのを表現したいたなと感じられました。

結果として彼女は銃で撃たれ命を落としますが、ザラにとってはあり得たかもしれない自分の可能性、その最期には思うところは多かったのでないでしょうか。

女性を軽視する男達

レディ・ソルジャー
(C)Take Back Films, LLC 2020 All rights Reserved

この映画の敵となる存在でテーマの1つでもある存在。

それが女性を軽視、蔑視して食い物にする男達の存在です。

代表的なのは人身売買業者のパトリック。

彼は女性をとことんまで蔑視している存在なのが仲間達のシーンも含めて所々の描写で分かります。
誘拐して人身売買を繰り返しその誘拐した女性達への扱いも定期的に描写されるので人によってはかなり気分が悪くなりそうな描写も多いです。

そんな彼が執着するのがかつて自分のところから逃げ出したザラ。

DV男を撃退しマスコミに報道された彼女を見つけてナンシーや部下を動かして執拗に彼女を襲撃します。

この時のパトリックは、

毎年4000人がDVで亡くなりますが、犠牲者が増えそうな状況に行動を起こしたのです。

というニュースキャスターの言葉と共に流れるザラの活躍を何度も何度もリピートしており、
しつこい襲撃と合わせて自分は支配できず自分から逃げた女が男を返り討ちにしているのを許せないという風に解釈しましたね。

最初は殺害を狙っていたのに後半になると手元に置こうとするなど、
自身の危機にも素直に命乞い出来なかったとも取れますが特別な存在と見ながら下にも見ているのが彼の価値観を如実に表していましたね。

正直この下衆さと女性蔑視の表現はちょっと極端すぎる描写だなと感じたのは否めませんが、主題的にこれくらい極端な方がいいという判断なのかもしれません。

ただそれならパトリックが余裕を見せながら死ぬのは主題としてはそぐわないなという感覚があるんですけどね。
ここまで極端な描写にしたなら惨めったらしく死んだ方がいいかなと。
まぁ自分の価値観が絶対と信じ大物ぶったまま死ぬ反省しない男というのがいるという描写なのかもしれませんが。

ここまでだとこの映画には下衆な男しかおらんのかと思われそうですが、ちゃんとナイスガイも存在します。

レディ・ソルジャー
(C)Take Back Films, LLC 2020 All rights Reserved

それが夫のブライアンと冒頭でザラが弁護したジェリー。

彼らはとてもいい男です。ブライアンは娘のオードリーが攫われてその後にザラの告白を聞いて取り乱したりしますが、
それでもすぐにザラと立ち向かい体格に似合わない華麗な空手を披露してくれたりします。

そしてジェリー。個人達には彼が1番この映画で気に入ってる人物だったりします。

この映画のテーマの1つを台詞で言うのもありますが、
冒頭でザラに弁護してもらった恩があるとはいえ最後の銃撃戦にスナイパーとして参加してくれるのはいくら弁護してもらった恩があるとはいえ命までかけてくれるといい奴すぎましたね。

テーマ的に下衆な男がメインとして登場しますが、過去を受け入れてくれる男、僅かな恩で命を張ってくれる男と
こういう信頼できるナイスガイ達の存在でバランスは取ってきていましたね。

それでも女性蔑視する男達の描写で極端だなぁという印象の方が強くはなってしまうんですけどね。

まとめ

下衆な男に立ち向かうというリベンジアクション映画な本作。

この手の物は昨今は特に増えてる感はありますが、この映画は男の方は極端な描写ではあるものの、
ザラとナンシーの対比という部分ではしっかりとした視点で捉えた映画かなと感じました。

同じ境遇であり得た可能性、加害者に傾倒してしまう描写などリベンジアクションという枠では珍しい描写をやっていたなと思いますね。

結構嫌なワードや描写があるのでそこは人を選びそうですが、
題材的には避けては通れない物から逃げなかったという見方も出来るのでそれに向き合えるというのであれば見てもいいと言える映画でした。


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