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製作国
中国
監督
ルー・ユンフェイ
出演者
ユー・スィーチュー
シュー・ドンメイ
ウー・ヨウシュエン
ホアン・ジョンハオ
お馴染み中国B級モンスター・パニック映画モンスターレイダーズ(原題:绝色逃生/No Way to Escape)
今回の選出されたクリーチャーはサソリ。つまり巨大サソリが相手となります。
色々とどっかで見たことあるような物が見れたりと何かと横道が多い映画ですが、とりあえずサソリとアクションだけを見ましょう。
ジャンルはアクションで上映時間は約89分となります。
・サソリ
・これ絶対あのキャラだよねと思うパク…参考にされた人物
目次
あらすじ
軍属企業OMHテクノロジーが所有する、砂漠にある地下実験場。そこでは核物質の実験が行われていたが、事故により放射能が流出。その影響で生物のDNAが再編され、変異生物が発生したという。軍は、ハーヴィン博士を事態の収束のために派遣する。一方、地下実験場で消息を絶った恋人を探すため、傭兵のバイジーはビージャオとグイチョーと共にハーヴィン博士の護衛として軍と共に実験場へと潜入する。そこでは、突然変異したサソリが大量に発生していた。軍は、地下実験場に閉じ込められている人間ごと変異生物を駆逐しようとするがー。
dTVより
登場人物
・バイジー
ジェイソンの婚約者
ジェイソンの捜索のためにハーヴィンの護衛として特別救助隊に参加する
・ビージャオ
バイジーの仲間
バイザーに付き合い特別救助隊に参加する
恋愛体質でハーヴィンにちょっかいを出している
・グイチョー
バイジーの仲間で彼女に付き合い特別救助隊に参加する
バイジーのためなら命をかける覚悟がある女性
サソリが苦手
・ハーヴィン
核研究者であり生物学者
OHMテクノロジーが自身の理論の成功したことを知り、施設のデータの解放のために特別救助隊に同行する
・リー中尉
特別救助隊A隊の隊長
命令に忠実な軍人だが研究所の職員の一掃命令を受け疑問を感じ葛藤する
・クルムバッハ大佐
OHMテクノロジー内の職員救出のための特別救助隊のリーダー
実態は研究所内でのサンプル確保と非道な実験の隠蔽が目的
・ジェイソン・リャン大尉
2年前に行方不明になったバイジーの婚約者
今回のモンスターは巨大サソリ
中国B級お馴染みのモンスター・パニック映画な本作ですが、今作のモンスターは巨大サソリ。
ガンマ線照射による遺伝子実験で突然変異したモンスターとなっています。(ハルクかな?)
サイズとしては普通のサソリと変わらない通常サイズと人間大の大きさの中型サイズ、
そしてみんな大好き巨大サイズのサソリとは求められているものはしっかりと揃えられております。
で、モンスターなのでまず気になるところはCGの出来。
今作のサソリですが、CGは昨今の中国B級モンスターの中ではやや粗めかなといった印象。
ですが、そこのクオリティを犠牲にした成果か動きが割といいです。
中型サイズは大量に出てきて戦闘しますし、巨大サイズも動きは軽快と、この動きの良さは何を重視するかを取捨選択した結果といったところでしょうか。
さて、もう1つ肝心なのは能力。
巨大になり突然変異したからには少しくらいは普通と違う部分がなくちゃ物足りません。
なんですが残念ながら本作のサソリはそこら辺に関しては少々期待とは外れてしまうものとなってしまいました。
普通のサソリと一見変わらない通常サイズのサソリの能力はいいんです。
というか普通と変わらないサイズなのに普通のサソリと脳力変わらなかったらただのサソリですしね。
この通常サイズのサソリの能力は人の中に入り込み食い破ること。
初登場の時に軍人に踏み潰されたと思ったら足から体内に入り込み頭から出るという、この映画のモンスターとして中々のデビューを飾ったと言えます。
正直脅威度で言ったらこの通常サイズが1番脅威だと思います。
数は多い弾は当たりにくいと人間目線だと1番厄介でした。
で、問題は中型と巨大サイズです。
彼らは特筆する能力は正直見受けられません。
デカくなって早くなって地中に潜るのが早いくらいです。
つまりサソリがただデカくなったのと変わらないんです。
シンプルにデカい早いというのは最も大きな脅威の1つではあるのですが、
遺伝子操作による特別変異なら何か面白い映画的な能力が見たかったというのが本音でしたね。
他の創作物をパク…参考にしている描写
所々に別の作品のパク…参考にしたと思われる登場人物や美術面での描写があります。
その最たるものが天才のハーヴィンの見た目や初登場のシーン。
一目見たら分かります、どう見ても◯EATH NOTEのLです。
といっても似てるのは見た目くらいで性格の方は女性にモーションかけられて戸惑ったり女性救うために奮起したりと似ても似つきません。
よし、セーフだな!
そして舞台となるOHMテクノロジーの地下研究所。
これがラジコン操作時代のバイオハザードを思い起こさせるような見た目だったりします。
といってもこれは完全に印象論なので見た目の雰囲気だけで決めつけるようなもんでもないですが、
でもやっぱり所々のカメラアングルや資料の入手シーンなんかがゲームっぽいんですよねぇ。
巨大カプセルに入れられた人体実験の被験者なんかはタイラント思い起こしますし、
最後に施設大爆発などここら辺もお約束とはいえ流れでやっぱそれっぽく見えてしまうのです。
というか2年前のジェイソンの服装がバイオ1時代のクリスにしか見えない。
完全に心が曇って穿って見ているせいでしょうがLのせいで他も疑念を見てしまうのは致し方ないとお許しください。
本音を言うと遺伝子を変異させる実験をしていた施設の汚染や人体実験による被験者などの要素を入れるなら、
ゾンビや実験されて変異された人間に襲われるという要素も欲しかったなと。
巨大サソリばかりで絵的な変化に乏しいのでジャイアント・スパイダーズの蜘蛛人間みたいに実験による人間への影響という部分も見たかったですね。
人間同士の銃撃戦が変化に該当するのでしょうが、出てきている要素を考えると違うそっちじゃないんだとなってしまうのは否めないのです。
せっかく人体実験していたならそれを活かさないと!
婚約者と科学
2年前に行方不明になったバンジーの婚約者ジェイソンの捜索のためにバンジー達が特殊救助隊に参加するというストーリー。
このジェイソンの捜索というのがこの映画の目標でありメインですね。
そしてテーマとしては科学の在り方といったところでしょうか。
そのために研究員達が閉じ込められた研究所に軍と共に赴くわけなのですが、
この映画には1つだけとても大きな問題があります。
本作は冒頭がラストの一幕から始まるというストーリーなのですが、
そのせいでその段階までに誰が生き残るのか思いっきりネタバレしてしまっています。
ですので大体の登場人物をあぁ…この人は途中で死ぬんだな…と思いながら眺めることになります。
そして肝心の婚約者のジェイムスですが、軍の人体実験により他の被験者と共にカプセルの中で変わり果てた姿で既に生き絶えている状態で発見されます。
目標であるはずのジェイムスは既に亡くなっており、目覚めることも無いままと諸行無常な結末を迎えます。
そして科学の在り方というテーマ。
科学技術が悪魔なのではなく、悪魔が科学を利用する
ラストで語るこの台詞とハーヴィンが提唱した理論を悪用されたということによるテーマですね。
救助に行く研究所は核実験場(これはこれでヤバいだろう)ではなくガンマ線による照射実験。
つまり遺伝子操作により生体兵器を作るというクルムバッハ大佐の思惑でした。
そのために非道な人体実験も行い、そして今回の件を利用して隠蔽のために研究員が汚染されたということにして一掃する…
作中でも評される通り悪魔のような所業が行われます。
正直全然制御できていないサソリで生物兵器作ってもと思うのですが、ここら辺はノリと勢いですよね。
ハーヴィンの提唱した理論を悪用し、非道な実験に使うとよくあるストーリーではあるんですが、
科学の悪用による犠牲というテーマと行方不明になった婚約者の捜索という目標。
この2つの要素があるならやはり敵はジェイソン達実験体の方が相応しかったなと思いますね。
こちらの方がより軸となる2つの話が結びつきテーマを深め、悲劇性も増してバイジーの最期の特攻にもより感情移入しやすくなりますし、何より暴走した実験体との戦闘見たいじゃないですか。
何であえてサソリを兵器として使おうと思ったのがよく分からず終わってしまったのも良くなかったのかもしれない。
まとめ
ストーリーのテーマと目標がイマイチ噛み合いきれていなかったこの映画。
巨大サソリというクリーチャーは悪くないんですが必要性が薄くなってしまうストーリーなのが良くないですね。
ただサソリの動きは悪くない…というか良い方ですし、それと戦うバイザー達のアクションも華がありめす。
出る作品というか登場人物との関係性や掲げられたテーマとの相性がただただ悪かっただけという話ですね。
素材の使い回し上等な中国B級映画ですし、このサソリにはまたリベンジの機会を与えてあげてほしいところです。
他の映画感想
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