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製作国
カンボジア
監督
ジミー・ヘンダーソン
脚本
ジミー・ヘンダーソン
マイケル・ホジソン
出演者
ジャン=ポール・リィ
ダラ・アワー
タロート・サム
ウー・ダラ
セリーヌ・トラン
ダラ・パン
サヴァン・フィリップ
ヴィサル・ソック
新年1発目となる映画感想。
記念すべき1作として選んだのはパッケージとあらすじで良い予感しかしなかったこのカンボジア発の映画ジェイルブレイク(Jailbreak)
これは大当たりなアクション映画でした。
中盤から続くアクションに次ぐ、アクション。
超絶長回しワンカットなのにキレは抜群、実力者との戦いではまた味付けを変えてくると、
アクション映画としては大正解な1作で新年1発目でここまでの大当たりを引けたとは正に僥倖としか言いようがありません。
ストーリーはおまけですが、見せるべき強みと需要に全力で応えているとB級に関わらず映画の正解とはかくあるべきと言った内容。
はっきりとB級アクション見たいなら外してはいけない1作とまで今のうちに断言してしまいますよ。
ジャンルはアクションで上映時間は約92分となります。
(C) 2016 KONGCHAK PICTURES. ALL RIGHTS RESERVED
目次
あらすじ
警官のダラ、リー、タロスは犯罪組織を裏切った男(プレイボーイ)を最狂の囚人達が収容されているプレイ・クラー刑務所へと移送する。プレイボーイから組織の秘密が漏れるのを恐れたボスのマダムは収容されている囚人達のリーダーにプレイボーイ殺害を依頼、刑務所内で暴動を引き起こし、混乱の中、プレイボーイの殺害を狙う。一方、暴徒と化した囚人たちに囲まれたダラ達は刑務所からの脱出を余儀なくされる。生き残るのは誰だ?!
Leminoより
ジェイルブレイクを配信している配信サービス
※2025年2月4日時点
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登場人物
・リー
フランスのGIGNに所属する憲兵で警察との連絡役としてパリからやってきた
プレイボーイの護送に協力する
・ダラ
警官でムエタイに似たカンボジアのボッカタオの達人
ソチェット、タロスと共にプレイボーイの護送の任務に配属される
・ソチェット
ダラ達の同僚
性格は軽いが潜入捜査が得意
ダラとタロスと共にプレイボーイ護送の任務に配属される
・タロス
ダラとソチェットの同僚の女警官
ダラとソチェットと共にプレイボーイ護送の任務に配属される
・プレイボーイ
バタフライギャングのボスと目されていた男
裁判で本当のボスの情報を教える代わりに無罪を主張した
この事でギャングとギャングに雇われた受刑者双方に狙われることになる
ざっくり概要
ここからはいつも通り終盤に入るまでのざっくりとした内容を。
長年バタフライギャングのボスと目されてきた男“プライボーイ”
警察は長年の捜査の末に彼を逮捕したが、“プレイボーイ”は裁判で自分はボスではないと無罪を主張。
その代わりにギャング率いる女性の正体を明かすと述べたのだった。
警察側に寝返った“プレイボーイ”
組織のボスは名前を公表される前に彼を始末しようと様々な場所から刺客を差し向けようとする。
その“プレイボーイ”を護るために警官のダラ、ソチェット、タロス、そしてパリから協力をしにきた憲兵リーが彼を刑務所へと護送することに。
毒、狙撃、多くの刺客を向けられる中で囮を使い刑務所を目指す4人。
何とか“プレイボーイ”が収容される刑務所“プレイ・クラー刑務所”へと辿り着く。
警棒以外の装備を外して刑務所に“プレイボーイ”を収容したリー達。
だがそのプレイ・クラー刑務所は日々受刑者が死亡する凶悪な犯罪者が収容されている最悪な治安の刑務所。
そして組織のボスはすでに刑務所内の受刑者にも刺客を使って暗殺の手筈を整えていた…
ギャングに雇われた受刑者の策、そしてそれによって起きた混乱により全ての受刑者が解放された刑務所内。
金のためにプレイボーイを狙う者、警官を殺害しようとする者、それぞれの思惑によってリー達は全ての受刑者に次々と襲撃される。
その戦闘の最中で連れ去られたプレイボーイを探そうと提案するリーと逃げようと提案するダラ。
一方で捕まったプレイボーイの方も最初にギャングに雇われた受刑者と対立している受刑者によってギャングの交渉の材料とされていた。
大金がかかり自身を巡って争うギャング達を尻目に再び逃走に成功するプレイボーイ。
だがそれに気付き追いかけられ、行き止まりに辿り着いたところで危険な犯罪者達を閉じ込めているレバーを操作してしまい、18人を殺害して食した食人鬼を始めとした凶悪犯が解き放たれてしまう。
管理室に向かうリー達。
道中で再び大量の受刑者達と出会し戦闘が始まるが、その戦闘中に今度はタロスが受刑者に連れ去られてしまう。
タロスを救いに行くリーと受刑者と戦闘で足止めされるダラ達。
タロスを救ったリーだったが、一行は2つに分かれてしまうのであった。
リーとタロスを探して刑務所内を移動するダラ達。
しかしまたまた受刑者達と出くわした足止めを食らってしまう。
受刑者達を返り討ちにした後に彼らの元にかかってきた1つの電話。
その電話から聞こえた会話からバタフライギャング達の介入を嗅ぎ取る。
自身の介入を悟られたことを知ったボスはプレイボーイの始末のために自ら刑務所に赴く準備をするのであった。
その頃リーとタロスは食人鬼から逃げていたプレイボーイと合流する。
2人を残してダラ達を探そうとするリーだったが、トイレに行こうとしたプレイボーイのせいで受刑者に見つかり、今度は2人とも気絶させれてしまう。
そのダラ達の前には食人鬼が立ちはだかる。
ソチェットは現れてプレイボーイと逃走し、ダラと看守は食人鬼に立ち向かうことを決意する。
常人離れした身体能力と感覚によって追い詰められる2人だったが、起点を効かせて鎮痛剤の大量投与によって食人鬼を無効化させることに成功する。
気絶したリーとタロス、食人鬼との戦闘で疲弊したダラと看守、プレイボーイを連れて逃げるソチェット。
分断されてしまった仲間達の命運は?
アクションが見応えありすぎてやべえ!
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とりあえず中盤のアクションを見てくれ!
この映画のアクションはアクション見たいならマストと断言出来るくらいにクオリティ高いです。
中盤から火蓋が切られる大量の受刑者達との5対多数のバトル。
その中でも特に最初のバトルがヤバすぎました。
超絶長回しによるワンカット、それを5対多でやっているのに全員がキレッキレなアクション。
これが何と言うべきか、ずっと流れるように止まらずに動作が続く、その中でメリハリとして動作を止める時にはポーズを決めて見得を切り、そこから再び同じように動き始める。
言ってしまえばヒーロー構文や拳法的な構文の流れなんですが、その動きが定期的に格ゲーばりのケレン味やキレがあるんで見ていて全く飽きないんですよ。
最初の複数戦だって特撮物なら戦闘員との戦いみたいなもんですが、そんじょそこらの物じゃ太刀打ち出来ないと断言出来るくらいに敵も味方も動きがいい!
しかもこのクオリティのアクションが作中のシチュエーションの都合上、中盤からほぼ途切れなく見ることが出来るんで、視聴者も登場人物も中盤から目が覚めて覚醒してしまうんですわ。
しかもこの映画少数対多数だけではなく、ちゃんと1対1のシチュエーションを用意してメリハリを付けてくるので隙がない。
最初は先ほどから言っている通りの多数の一般受刑者相手による多勢に無勢からの無双。
これが続くとなると次に求めるのは実力者との戦い。
その実力者との戦いは最初は序盤から丁寧に張られた伏線である食人鬼との戦い。
これは先ほどまでの戦いからは打って変わって泥試合な戦闘なんですが、これは食人鬼の異常性故。
寧ろこの泥試合こそがこれまで無双していた主役側を苦戦させるほどと思わせる食人鬼の強さとこの後に控える華麗なバトルをを引き立てている展開になっていたと言えるでしょう。
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その後に控えるのが黒人対リーの純粋な実力者同士の格闘戦。
これがこの映画の最高峰のバトルであったことは疑いようがなく、もうありとあらゆる格闘戦の応酬といった内容で1から10まで見応えしかないです。
最後には女同士の鉄パイプ対日本刀のマッチアップなどもあり、とにかく最後までアクションで楽しませる気が満々。
シチュエーションごとにギアを上げていき、期待の上げ方と魅せ方という物がよく分かっている内容でしたね。
そしてこの映画のアクションは全体的に見ていると感じるのですが、
この動きのキレの良さは相手に攻撃が当たっても構わないと思うくらいに振り切った動きから放たれる動作のキレなので、俳優陣やエキストラはマジでメチャクチャ体張って頑張ったと思いますし、
おそらく出演者達は骨折とか靱帯とかガチでやっちまっていると思います。
とにかく中盤から一生ハイクオリティアクションが続くのでアクションを見たいというのならマストな一本だと改めて断言しておきます。
受刑者やギャングも濃いぜ!
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この映画はアクション的にヒーロー構文な作りもしていると書きましたが、そうなると敵となる受刑者やギャングもまた濃くなるわけですね。
ぶっちゃけ味方側のキャラは動きが良すぎる以外は普通(この動きの良さだけで主人公適正ありすぎる)なんですが、敵はもう濃厚です。
まず契機となるバタフライギャングが女だけで構成されているとかベッタベタなケレン味がありますし、ボスなんて背中に合気道と書かれた着物着て日本刀振り回す登場するんですぜ!
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最初のネームドたる食人鬼は食人鬼で男を襲い合計18人殺して食って、腹が減って自分の玉を食ったから金的効かないとかやべえ経歴持ち。
リーとタイマン張った黒人受刑者なんて何か命や善悪に対して哲学的なこと言ってたりとこちらはこちらでベタな濃さがある。
そんな奴らがレバー引いただけで解放されるなんてゲームみたいな登場しますから堪らない。
やっぱこういうアクションのノリの映画だったら敵の設定や所作はやりすぎなくらい盛った方がいい!
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アクションいいのに敵のケレン味が地味だと台無しだもんね。
ストーリーは大して中身はないです
ここまで読んでいた人がいたら察しはつくでしょうけど、この映画のストーリーは仲間は殆どないです。
伏線なんてありゃしない、駆け引きだって存在はしない。
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強いて言えばプレイボーイが小便我慢していたのが伏線かもしれない。
ただただプレイボーイを目指して受刑者やギャング達が追いかけ、ついでにプレイボーイを守ろうとしているリー達も襲われるくらいの中身が最後まで続くだけですから。
ただラストの展開は意外とシビアさが見え隠れしているような…ただのギャグなだけなような…、ギャングの存在によってそこら辺が見え隠れするので面白い部分にはなっていたかなと。
タロスを負かしたボスが彼女を勧誘して見逃すのですが、タロスが本当にギャング側になっていたらこれはバッドエンドの可能性も秘めていますし。
でもボスが仁義を重視するタイプでプレイボーイも結局生かしているので(つまりストーリー的には主役側は完全敗北)、案外気に入ったから見逃しただけの可能性もありますかね。
死亡したと思ったソチェットが大量の銃持って登場したり、最後に派手に終わらせるかとみんなで突撃しに行ったりとか、
読了感の良さには拘っていそうなので個人的にはギャグ的な終わり方かなと受け止めております。
まとめ
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言ってしまえばアクションだけで話の中身がない良くあるB級アクション映画ではあるんですが、
そのアクションがあまりにも高クオリティなので言ってしまえばその路線の極地。なんでかなりお気に入りの1作となりました。
カンボジアの俳優の労働基準などは知りませんが、何度見てもマジで怪我していてもおかしくない動きを全員がやっているので、
失礼な物言いするとこういう環境だからこそ出せるカッコ良さとクオリティだなと、これも1つの製作国による違い、つまり個性や独自性だなと目から鱗ってやつでしたわ。
強みと需要を理解してそれに向けてしっかりと作る良さもありますし、こういうのがたまに見れるからB級映画漁りはやめられんねえ!
またまたしつこく言ってしまいますが、アクション見たいならマジでマストな1作。
アクション目当てなら間違いなく後悔することはない映画なので強くオススメしておきます。
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