【映画】マッチョイズムな黙示録 アポカリプス・ライジング ネタバレあり感想

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アポカリプス・ライジング
(C)2022 Acme Holding Company, LLC. All Rights Reserved.

監督
ジェフ・ミード
脚本
ジェフ・ミード
ローレン・プリチャード
ジョー・ロシェ
出演者
ドミニク・スウェイン
アリー・トンプソン
エリック・St.ジョン
エバ・セハ
ブランドン・アラン・スミス

世界が終わる黙示録。

それに対抗するのは人間の知恵と行動。

そしてそれを行うは我らがU・S・A!

というわけで映画アポカリプス・ライジング(原題:4 Horsemen: Apocalypse)感想です。

ジャンルはアクションで上映時間は約85分となります。

あらすじ

20XX年、世界各地で頻発する地震、火山噴火、洪水、竜巻、津波といった天変地異や謎のウイルス・パンデミックにより人類は最期の時を迎えようとしていた。米国防省のノリス将軍は、その起点がブラジルにあることを突き止め、専門家チームを現地に派遣する。

U-NEXTより

登場人物

リニース・ヒューズ

火山学の専門家

火山学の分野では一流の学者

ヒューズ大佐の娘で軍と仕事をしてきた経験を持つ

オークリー・ジョーンズ少佐

ブラジルの反乱の鎮圧平和維持活動をしていた世界中の戦争を体験してきた兵士

「黙示録」を防ぐために3人の科学者の護衛の任務に着く

ダコタ・レナ

気象学の専門家

MIT卒で現在は山火事の頻発する地域で人工降雨と気候変動の研究をしている

エリオット・ロドニー

菌類学と生態学が専門

元国防省勤務でカビ毒を研究している

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黙示録に準えて

初っ端から世界中で自然災害、地震、山火事、洪水、竜巻、津波、そしてイナゴの大群と、
まるで黙示録の世界の終末のような事態に見舞われている地球。

アポカリプス・ライジング
(C)2022 Acme Holding Company, LLC. All Rights Reserved.

そんな中でオークリー・ジョーンズ少佐が内戦の鎮圧平和維持活動をしていたブラジルがこの黙示録の起点であるという都合が良すぎる展開で動き始めるのがこの映画。

事態の解決のために専門の学者達を呼び、眠っていた火山の震央を突き止め防ぐという話になるわけですが、
この防ぐための手段、最早時間がなく減圧やガスの排出などの手段は手遅れ。

このままじゃ後12時間で見たこともない規模の噴火が起き、
地球に核の冬が訪れると何かどっかのガン○ムで聞いたような台詞と展開に。

じゃあどうするのかと言ったら、

爆弾使って塞ぎましょう

…久しぶりにこんなアメリカが爆弾使って解決すると言う脳筋なU・S・A!映画の展開見ましたよ。

道中で急速な天候の変化による地震や洪水、謎の菌類の発生など色々あるんですが緊張感はあまり無かったですね。

というかまぁ予算の都合なのかこの規模の事態の解決のために当たる人員があまりにも少ないのです。

途中で基地からも人がいなくなりますが、よく考えたらいなくなる前からそもそも大して存在していなかったなと思う。
そして最後まで彼らは戻らないと(多分菌のせい)とてもとても省エネです。

他にも移動中に遠景が映されたりするんですが、世界中で災害が起きてる割にこの遠景になると至って平和な風景なのも省エネ感じてまた面白いですね。(褒めてはないです)

ぶっちゃけこの黙示録、最後まで見ても引き起こされた原因が全くもってはっきりしないんですよね。
眠っていた火山の活動が原因なんですがそれを引き起こしたのが何か分からない。
途中で産業開発のための森林伐採やガスのパイプライン建設のため爆破作業があったなどという話があるのですが特に深掘りされずそこだけの会話で終わってしまうと。
よくある人間の愚かさが引き起こした展開にはなりません。

更に事態の解決。

この規模の事態なのに黙示録に対して各国が手を取り合って解決に向かうのではなく、
アメリカがブラジルに爆弾投下して解決するという脳筋展開。

人間の愚かさで引き起こされた訳でもなく、各国が手を取り合い立ち向かうわけでもなくアメリカ人が他国で爆弾使って解決という脳筋解決。

ディザスター映画として見るとテーマらしいテーマがないストーリーでした。

B級にそんな高尚なもん求めんなと言われたらそれまでなんですけどね。

3人の専門家

この黙示録に挑んだのは火山学、気象学、菌類学それぞれの専門家でした。

火山学者のリニース、気象学のダコタ、菌類学のロドニーと。

集められ方がまるでヒーロー映画ばりの紹介と集められかたでこれは本当にディザスター映画か?と思うくらい。

実際その感想に違わぬ活躍をこの3人はするのですが。

真っ当に活躍するのはリニース。
彼女は火山学者としてすぐに原因の特定と解決方法の提示とこのストーリーを引っ張る活躍をしておりました。

逆に言うと真っ当すぎて学者としての活躍していないのですが、
後半の少佐を正気に戻すやり取りなど爆弾で解決しようというところ以外はまともでした。

次にダコタ。
彼女は気象学者として見解を語る時は既に分かってること繰り返す話しているくらいでしたが、
彼女の真価は持ってきた道具の吸湿性フレア。

暖かい雲を散らしてヘリを飛ばすための空を確保するなどは序の口、
なんとラストでこのブラジルで投げたフレアが大気を冷やして世界中の異常気象が安定すると、
途中まで微妙なポジションだったのに最後の最後にとんでもないことします。

最早これは一個人の学者が所有していていいレベルなのか?と思ったりしますが、
ラストで事態解決するならこれくらい強引なアイテムがあった方がいいのでしょう。

3人目は菌類学のロドニー。
多分学者組の中では彼が1番活躍してます。

イナゴが襲ってきたらメタリジウムという酸素吸入を阻害し昆虫だけを死に至らしめるという都合よく服だけ溶かすスライム的な菌の一種で撃退し、
謎の菌類を見つけたらすぐに成分を解析して何なのか突き止める。

更にこの菌とメタリジウムを合わせて調合薬を作りイナゴに感染させてイナゴ問題を解決させるなどやりたい放題です。

このように3人が3人ともこれは最早専門家の域なんてレベルに留まっていないのでは?と思うような活躍をします。
まぁ何というか彼らを見ると実はこれ新手のヒーロー映画だったんじゃないかと思うような活躍っぷりでした。

本音を言うと学者が活躍するのは良いところなんですが、便利道具で解決はちょっとお手軽すぎかなと。

知恵ではなく便利すぎる道具で解決なので学者なのに脳筋感出ちゃうんですよね。
そう言った意味ではそれに頼らないリニースが1番ちゃんと学者をしており、主役級として相応しかったのも何か納得出来てしまう部分でした。

敬虔さこそが罠に

この作品を引っ張る存在のオークリー・ジョーンズ少佐

常に前に出て行動し、とても頼もしい存在なのですが最終盤では彼の敬虔さが仇となります。

というのも彼は教会に母と行くのが好きだったというくらいの敬虔さの持ち主。

そのせいか今回の件において彼は黙示録の到来を本気で信じている存在でもありました。

まぁ事態がそれに準えているような事態なので当然ではあるのですが、最後に菌によって正気を失わされその敬虔さが仇となる形に。

菌によって彼は黙示録の四騎士を幻視してしまいます。
それによって黙示録を実現させる方向に動いてしまうわけです。

原題要素回収ですね。

彼の目に映る空を駆ける黙示録の四騎士、メタ的なこと言うとどこに金掛けとんねんとちょっと毒付きたくなりますが、これに対抗するのが創世記。

アポカリプス・ライジング
(C)2022 Acme Holding Company, LLC. All Rights Reserved.

リニースが50章2節、“あなたは私に悪を企てたが神はそれを善に変えた”と語り彼はたじろぎ、その隙にリニースが彼を正気に戻します。

ここら辺見ると災害や人間の愚かさがテーマではなく、
敬虔な信者が黙示録に傾きかけるも創世記で打ち勝つ、
これこそがこの映画のテーマだったのかなと思わないことはないです。

黙示録は本当に起きたことであり、人間の行いではなく決められたことが起き、そして、四騎士は本当に存在していた。
そう考えるとラストで四騎士が太陽に向かって、かっこよく立ち去った意味も見え方が変わるかもしれません。

ここら辺は宗教に疎い自分だと何とも言えない感想になるのですが、詳しい方だとまた違った感想になるのかなと思いますね。

科学者達が便利道具で1発解決したのではなく、黙示録が防がれ四騎士が立ち去ったことにより収まった…こう解釈することも可能かもしれません。

そして敬虔な少佐のみが真実を目撃し続けた…と。

まぁ強引もいいところな解釈ですが便利道具で解決と四騎士が本当に存在していて知恵と信仰により打ち勝った、どちらが好みかで無理やり捻り出したものですので。

ただ四騎士のCGはかっこよく出来も良かったので上手いこと別の映画でも使い回して欲しいですね。

内戦

部隊となるブラジルは内戦途中という設定となっており反乱軍が跋扈しています。(ということになっています)

要は災害の解決に当たっているリニース達の懸念事項、お邪魔虫的な存在なのですが、
この反乱軍会話ではしばしば出てきて常に警戒されている割に殆ど出てきません。

正確に言うと合間合間で一応出ていることになっているんですが姿を見せません。

出てきても銃撃だけでちゃんと人が姿を見せるのは自分の記憶だと冒頭、中盤、後半で各1人づつだったはずです。

この中だと中盤で出てきた1人が第五の封印が解かれた時の殉教者に準えられるくらいで、それ以外だとこの反乱軍必要だろうか?くらいの存在感です。

もっと黙示録に傾倒した破滅主義者的な側面などを見せてくれればこの作品的には意味が出たのでしょうがそもそも出てくる人数が少ないという問題を抱えているので何とも…

何というべきか本当なら彼らがもっとピンチや人間同士の争いを演出して黙示録を盛り上げなければいけなかったんだと思うのですが、ここは省エネの犠牲となったという形なんでしょうね。

まとめ

とてもとてもマッチョイズムな内容の映画でした。

問題の起源に対する解決方法は爆弾、他の問題は学者達が持ってきた都合のいいアイテムが解決と、
それっぽいなんちゃって科学考証すら放棄した感ある脳筋映画ですね。

この手のディザスター映画だと発生を人間の愚かしさというものを引き鉄にして、それをテーマにするもんなんですがそれも無し。

どちらかというと宗教的な要素が強かったのかもしれません。

折角四騎士のCGを作ったのだし、寧ろこの宗教や四騎士を前半から強調してくれたらもっといい味が出てたかなと思いますね。

何かと都合のいい展開が巻き起こる、これぞザ・B級という内容でしたのでオススメはしませんが昔懐かしのU・S・A!な展開見たければ見ても良いかもしれません。


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