【映画】グチョッて世界が終わる ザ・ビーチ ネタバレあり感想

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ザ・ビーチ
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製作国

アメリカ

監督
ジェフリー・A・ブラウン
脚本
ジェフリー・A・ブラウン
出演者
リアナ・リベラト
ノア・ル・グロー
ジェイク・ウェバー
マリアン・ナーゲル
マイケル・ブラムフィールド

ある日突然人間の環境を変質させる何かが生まれたら?

今回はそんな終末ホラー映画ザ・ビーチ(原題:The Beach House)感想のです。

ジャンルはホラーで上映時間は約88分となります。

この映画の見どころ

静かに始まり激しく狂う終末

あらすじ

その美しいビーチから、世界が終わる…

休暇で田舎の美しいビーチを訪れた一組のカップルと夫婦。楽しいひと時を過ごしいていた矢先、あたり一面を霧が包み込む。海岸には打ち上げられたネバネバの生物、

次々に正気を失い肉体が変容していく人々、無線から聞こえた謎のメッセージ――。一体このビーチで何が起こっているのか?不可思議な出来事に直面する彼らは、やがて何かに寄生された事に気付く…。

果たして、極限状態に追い込まれた彼らの運命は?

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登場人物

エミリー

有機化学を学んでいる大学生

ワシントン大学で宇宙生物学を学ぶことを望んでいる

ランドル

エミリーの彼氏

大学に疑問を持って辞めた後、しばらくエミリーとの連絡はメールのみなどになっていた

ミッチ

ランドルの父の友人

ジェーン

ミッチの妻

病気で薬を大量に服用している

変質していく世界

エミリーと恋人のランドルがプライベートビーチにやってきたことから始まるこの映画。

事態が起きるまでは今にも別れてしまいそうなカップルと妻の体調に悩む夫婦のマリファナ使ったりとちょっと退廃的なヒューマンドラマのようなノリですが、霧の濃かった一夜が明けてから文字通り一気に変質していきます。

様子のおかしいジェーン、見当たらないミッチ、プライベートビーチとはいえ人気がなさすぎる海岸。

特に人気の無さはよく考えたら前日の時点で人がいなさすぎるんですよね。

ここから不意に何か当たり前のことのようにミッチが海に静かに消えていくので本当に不気味で怖かったですね。

そこからの海岸に並ぶ謎のグチョッた物体、
踏んでしまった物体からエミリーの体の中に入り込む幼虫のような生き物など、
最初の雰囲気はどこにやら急にパニックホラーのような様相に変質していきます。

ここ何が起きたのかは特に最初はミスリード誘っているんですよね。

霧や光る幻覚なんかはマリファナの影響で見えてるだけのように匂わせますし、
前日に食べた貝が思わせぶりに動くシーンなんかも見せてエミリーだけ食べていないので、薬や貝の方が原因のように思わせてました。

後、エミリーに入った生き物も全部見るとただ変質しただけの生き物なのかなとも思えますね。

実際のところ変質の原因は霧であり、霧を吸い込むと変質していくというのが答えです。

この事実を知ると貝が動いたのは既に霧にやられていたからとも取れますし、エミリーに入り込んだ謎の生き物も変質した生き物であり直接的な変質原因ではないのかなと思っています。

変質した生物が攻撃的なのは変質した人間からも分かるので他の生物にもそれは適応されていたのかなと。

ただエミリーだけが他の3人と比べて明確に変質が遅かったのは気にはなるところですね。

単なる偶然なのか、やっぱり貝を食べなかったのが良かったのか、わざわざ何回も喫煙シーン入れていて霧が空気感染ということを考えると案外煙草がカウンターになっていたのかも知れませんね。

答えが出る物でもないですがこういうの考えるのも楽しい映画でしたね。

世界の終末

後半は正に世界の終末って感じでどうにもならない感じが絶望感あります。

ジェーンや近所の人間が白目向きながら張って遅いかからにきたり、
逃げ込んだ先の民家では海岸で見たグチョッた物体のようになった人間が人を襲っていて正に逃げ場無し絶望です。

ここで海岸に並んでいたグチョッた物体が元人間だと推測出来るようにもなりますね。

もっと絶望なのはこの原因が霧ということでどこに行っても避けようがないという事実です。

テレビは同じ緊急映像が流れ続け、ラジオからも絶望的な内容の情報が流れ続けていく…

そして恋人のランドルも変質して自身の手でとどめを刺すという身も心もボロボロになっていき1人になるのが正に終末って感じでした。

これ何がきついってエミリー自体はかなり冷静というか適切な判断をし続けているのがきついんですよね。

寄生されたらすぐに取り出しますし(ちなみにここはすごい痛々しさと不快感がありました。)ランドルの変質後の判断だって早いです。

可能な範囲で適切に行動しているのに何一つ事態が好転しない、自分の身一つ守り続ける事が出来ない絶望感がありました。

エミリー自体は化学に精通しますがこれは最適な行動というより、精通していてもどうにもならない絶望感のための設定ですねこれは。

ラストは海に1人残されたエミリーが独り言を話し海に飲み込まれて終わりますが彼女の、

怖がらないで、大丈夫

この台詞はエミリー自身の意思で恐怖を受け入れるために放っていたのか、それとも変質した生き物がまだ無事な生き物に語りかけていたのでしょうか。

結局霧は何だったのか

終末へと導いた霧ですが結局これは何だったのか。

ラジオでは地球上に存在する有機物とは別の生命体とまるで宇宙から来たかのような情報でした。

とはいってもこれはエミリーが語っていた宇宙生物学を鑑みると、
人間が生き残れない場所で生物がどう変化するのか、それを突き詰めると化学が生物学に変わる、それはどこか海底にあるというこの会話や、
映画冒頭で海底から何かが噴出していたのを見るとほぼほぼ間違いなく地球由来の何かだったんでしょう

奇跡的な環境のバランスで生き残れてる世界に海底から噴出した何かにより人類の環境に新たな変質をもたらし、
人間がもう住めない世界へと変化もしくは進化してしまったのかもしれません。

霧でやられてもグチョッた何かに変わっていても、もしあの状態でも生きているのであれば
人間はすぐに環境適応して進化したとも取れるかもしれませんし、隆盛は終わり新たな何かに完全に支配されてしまったのかもしれません。

何を考えても映画の中で明確な答えが提示されているわけではないので、結局は各々が好きなように考察や妄想をするしかないですね。

そういうのがまた楽しいわけですが。

まとめ

変質して終末まで向かってしまうホラーだったこの映画。

ビーチで留まる恐怖かと思ったら世界全体にまで波及していたので正直規模のでかさにちょっと驚きました。

何をしてもどうにもならないというこの雰囲気はかなり良く出来ているので、ホラーとしてはかなり面白かったですね。

絵的な部分で言うとエミリーが足から生物を取り出すところだけが痛々しさと気持ち悪さと不快感でやや精神的にきついですが、それ以外は見た目だけできついというものは無かったですね。

むしろ空気感だけでホラーをやってくれてるシーンが多く、ホラーとしてはなかなか良質なんじゃないでしょうか。

特に終末の始まりを告げるミッチが海に消えていくシーンは何も派手さがない正に日常が静かに壊れていくという描写でかなり気に入っています。

答えが明確であってほしいとか、そもそも何をしても報われない終末世界が嫌いというのでもなければ楽しめる映画だと思いますね。


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