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監督
キム・ヒソン
脚本
ソ・ジェヒョン
出演
ユン・ギョンホ
サ・ウ
リュ・ゴンファ
オ・ウジン
ナン・ギプン
今回はアマプラにて鑑賞、映画スキル・オブ・ファイトII(原題:싸움의 기술 2/The Techniques of Fighting 2)の感想。
前回敗北で終わったスキル・オブ・ファイトの続編。
【映画】スキル・オブ・ファイト 感想 不良映画としてはまだ“熱”が足りない不良映画としての“熱”が欠けていた前作でしたが、今作はリベンジという強い強い不良の青春の“熱”を抱えた状態。
今回それがどう放たれるのか、そしてどういう結末を迎えるのか、それを楽しみに鑑賞させてもらいました!
ジャンルはアクションで上映時間は約74分となります。
目次
あらすじ
復讐のとき–。
己、そして仲間の尊厳をかけた戦いに挑む鮮烈アクション!サングによってボロボロにされたゴヌは、退院後、強くなるために格闘技の師匠から、スポーツとは違う、危険な技術(特攻武術)を学ぶ事になる。一方のサングはゴヌが帰ってきたことを知り、ゴヌに再び上納金を要求…。
TELASAより
スキル・オブ・ファイトIIを配信している配信サービス
※2024年6月29日時点
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登場人物
・テ・ゴヌ
元テコンドー選手でドクサン高校に転校したきた転校生
前作のラストでサングに敗北してスポーツや競技では勝てないことを悟り喧嘩を学ぶと決意する
・サング
デジン北高校のボス
地域を支配しており上納金を納めさせている
・カン・デホ
ゴヌの友人
前作でヒスと付き合ったことでサングの怒りを買いリンチされた
・ホソク
新たにドクサン高校に転校してきた転校生
ハプキドーとボクシングを習得しており転校して早々に校内で頭角を表していく
・ドクス
ドクサン高校の元ボス
前作でゴヌに負けてボスの座を降ろされたがゴヌがサングに負けたことで再び返り咲く
・ヨンジュン
ゴヌの友人
・ヒス
アヒョン女子高校の生徒
サングに気に入られ付き纏われている女子
密かにデホと付き合っている、
・パク・ジンテ
サングの舎弟
デホとは幼馴染で中学では彼の手下だった
そのことでデホに対してコンプレックスを抱いている
・ヒョンス
ゴヌのテコンドーのコーチ
ゴヌの叔母に惚れており転校したゴヌと彼女を追い、近所でジムを開いた
若い頃はケンカに明け暮れており、サングに負けたゴヌにスポーツではなく喧嘩を教える
ざっくり概要
前作からの直接の続き物ということである意味今作が中盤から後半を担当しているような映画なんですがまぁ一応本作の範囲での中盤までの内容を。
前作のラストでサングとのタイマンに敗北し入院したゴヌ。
ボスだったゴヌの入院によりドクサン高校では再びドクスがボスに返り咲き、サングへの上納金を集めていた。
その一方でかつてジホやヨンジュンからカツアゲをされたサンナム工科高校ではボスのグァンテがゴヌ達に報復をしようと目論んでいた。
ドクスの天下となっていたドクサン高校だったが、そこに新たに転校してきた生徒ホソクがドクスにタイマンを挑む。
あっさりとドクスに勝利して彼の三日天下を終わらし、新たなボスとなるホソク。
その様子を見ていたデホ達はゴヌが戻ってきた時が楽しみだと語るのであった。
ドクスがボスから再び下されたことにより再び上納金が滞ることに苛立つサングはジンテを使いドクスを捜索させる。
その裏でゴヌが怪我から回復し退院、サングへのリベンジを誓っていた。
久しぶりに学校に登校したゴヌ。
自分がいない間の学校での様子をヨンジュンから聞き出し、新しいボスがホソクになっていたこと、
そして友人のジホがケガをしたことが原因で親に怒られて転校したことを知る。
この状況に改めてサングへのリベンジの意思を燃やすゴヌの前にかつてのボスだったゴヌを確認しにホソクが現れる。
立場をはっきりさせようとゴヌにタイマンを挑むホソクだったが、その勝負にゴヌは勝利し、ドクサンのボスの座は再びゴヌの元に戻るのであった。
勝利し、ホソクに手を差し伸べるゴヌだったがホソクはその手を払い除け1人その場を後にしてしまう。
その頃ジンテ達に捕まったホソクはサングにリンチされて服を脱がされ外に追い出されるという屈辱を与えられていた。
サングへのリベンジのために今のままでは勝てないと踏んだゴヌはテコンドーのコーチでもあったヒョンスのジムを訪れる。
しかし、ヒョンスからはテコンドーというスポーツの枠では勝つことは出来ない、あと僅かで卒業なのだからやり過ごせばいいと出禁にされてしまうのであった。
1人帰宅するゴヌの前にジンテが現れサングからの電話で上納金を納めることを要求されるゴヌ。
2日以内に金を持って土下座しなければお前の仲間を潰すという脅しとともに…
次の日、ゴヌはホソクに声をかけられる。
ホソクは改めてゴヌの仲間になることを決めて、2人は互いの身の上を語り合う。
ゴヌはテコンドーで審判を蹴り、ホソクは嫌な金持ちを成敗したことで転校をしてきた。どこか通じ合う2人は確かな仲間となるのであった。
サングからの要求もあり、残された時間のないゴヌは再びヒョンスのジムを訪れ、教えを乞う。
若い頃には喧嘩にも明け暮れていたヒョンスはゴヌの決意を聞き、
ゴヌの叔母には内緒で得点を得るためのスポーツではない相手を鎮圧するための特攻武術をゴヌに教えることを決断する。
地域を牛耳るサングへのリベンジのための新たな力を得るきっかけを手に入れたゴヌ。
新たな仲間ホソク、サングにより屈辱を与えられたドクス、新たにゴヌを狙うサンナム工科高校、そして地域を支配するサング。
様々な思惑が交差する中、果たしてゴヌは特訓の末にサングを打ち倒して地域を支配する彼の圧政を止めることは出来るのか…
激突の時は迫る…
前作で蓄え今作で放たれていく“熱”
前作では不良映画らしい“熱”が足りなかった映画だったスキル・オブ・ファイト。
しかし、その前作のラストでサングに完膚なきまでに敗北するという結末を経て、
今作はそのサングにリベンジをするという明確な“熱”を蓄えたことで不良映画らしい青春と仁義が繰り広げられる映画となっていました。
いや、正直自分はこの映画はIIですげぇ好きになりました。
前作は文字通り“熱”が足りなくゴヌに共感もしきれない言うなれば燻っている状態だったのですが、
今作はサングへのリベンジというゴヌと完全にリンクできる“熱”が生まれたため見ていて楽しいんですよ。
好き放題している相手に完膚なきまでに敗北する…しかし、それでも友のためには諦めるわけにはいかない。
だから相手をぶちのめすために強くなる手段を模索するようになると、これぞ一般人には考えが及ばない世界。不良の青春、不良の“熱”って奴ですよ。
しかもその強くなる手段というのがベタもいいとこな理屈なんですが、しかしベタゆえに分かりやすいのでこちらも熱くなれる。
ゴヌが学んできたポイントの奪い合いでしかない所詮スポーツでしかないテコンドー、
しかしそれだけでは喧嘩という相手を潰すための戦いには勝てないので実践的な喧嘩、そして武術をテコンドーの師であるヒョンスから学んでいくんですよ。
蹴りと殴ることしかなかったゴヌが特訓の中でスポーツでは反則な肘と膝、そして投げ技まで学んでいく。
この確実に積み上がっていく実力で決戦までの期待感がどんどん湧き上がっていくわけです。
しかも、それをぶっつけ本番で見せるわけではなくしっかりと噛ませを用意して圧倒的な実力で勝つという成長を分かりやすく見せる描写だって忘れない。
で、それだけだと不良っぽさは別に不要なただのリベンジアクションになってしまうのですが、
そんな中で不良っぽさとその世界におけるゴヌのカリスマ性というのを描写するために出てきたのが新キャラのホソク。
彼はゴヌ同様に転校してきた存在で前作のゴヌと同じような立場や行動の人物なんですよ。
転校早々に鬼ならぬゴヌの居ぬ間にボスに返り咲いていたドクスを倒して、新しいボスとなり、
転校してきた経緯もムカつく金持ちをぶちのめしたからと、不当な審判に蹴りをかましたゴヌと大して変わらない。
ゴヌ同様に不条理に思わず手を出してしまうような存在と。
これは前作のゴヌをそのまま映したかのような存在ですよね。
そんな似たもの同士が元々のボスであるゴヌの帰還によりぶつかり合い、ゴヌの勝利によってホソクもゴヌの仲間となるわけですよ。
この自分に似た存在であり実力十分のホソクと後腐れもない関係性で仲間になり、後に体張って決戦に参加までしてくれる。
これでゴヌが当時の自分を超えたということ、そして殴り合いで仲良くなっちゃうという不良の世界という独特な社会でのゴヌのカリスマ性というのを見せてくれ、
またこの映画が前作同様に不良の世界を描いた物を見せているというのを分かりやすく表現してからだと思いますね。
何より単純にゴヌクラスの実力の人物が仲間になって参戦してくれるというのが単純に“熱い”ですよね。
もう本当に前作は何だったんだ?と思うくらいに今回は登場人物からの“熱”を感じられて見ていてめちゃくちゃ楽しかったです。
まぁでも今回が常に“熱”を感じられるのは前作をまるまる1作使って“熱”を蓄えたからこそずっと“熱い”展開をやれたということなんでしょうね。
コミカルがあるからこそのカタルシス
ずっと“熱”があると言いましたが、とはいえ基本ベースとしてはコミカルに進行しているのもこの映画の特徴。
不良映画らしく、馬鹿な会話したり、ところどころでアホな描写が入ったりするんです。
特にコーチであるヒョンスとゴヌの叔母の恋愛模様なんかはいい感じで気が抜けるように作られていましたね。
ラストはちょっとかわいそうだけど。
で、基本ベースにコミカルさがあるからこそサングというリベンジ相手の悪辣さが目立つようになる。
溜まり場で駄弁ったりだとか、不良としての日常を描写すれば、それをぶち壊す存在というのはより許しがたい存在になるわけですよ。
この映画、サングだけは常にガチな行為をしているんですよ。
ホソクに負けてまたボスから降ろされたドクスをバットで殴り続けた挙句に服脱がせて外に追い出す。
ゴヌが上納金を納めないならゴヌの仲間やデホの彼女であり自分のお気に入りでもあるヒスすら狙う発言をします。
相手のプライドをへし折ること、対象の周囲を巻き込もうとする姿勢と、
サングだけは徹頭徹尾、恐怖の象徴であり、許しがたい存在として描かれている。
だからこそ決戦の展開、そして決着にはたまらないカタルシスがあるんです。
サングの元に乗り込む決戦は最初4対5とゴヌ達は不利な人数なんですよ。
でも、そんな中でホソクがゴヌを温存するために3人でまずは挑むわけですが、そこに現れるのがまさかのサングにリンチされたドクス!
彼の増援により互角となりサングへの道が開かれるという展開はやはり“熱い”!
しかもこの展開はゴヌとサングの違い、差とも言える部分でしょうか。それが明確になって瞬間でもあったと思います。
ゴヌの仲間というのは恐怖支配ではないため、友情でゴヌのために体を張ってくれるわけですよ。
ホソクだけではなくデホとヨンジュンもサングという圧倒的な強さと恐怖の存在に中盤の頃から何だかんだでゴヌについていって戦う覚悟を決めてくれているんですよ。(デホは1回だけ日和りかけますが)
そしてドクスは友人と思っていたサングにボコられて恥をかかされてその怒りで決戦に参戦すると、
自分の行った行為による因果でピンチになるサングと、サングであろうとも自ら挑む姿勢を見せるという自分のカリスマ性で体を張ってくれる仲間を得ているゴヌ。
この恐怖支配とカリスマ性という2人の不良としてのスタンスの違い。これが勝負の分かれ目になっているのは脳汁が出るくらいのカタルシスがありましたね。
それにドクス対サングのところは少しだけサングのかつてのカリスマ性を匂わせるのも憎いんですよ。
最終的には完膚なきまでに潰すのですが、(それがサングという不良の底とも言えるかもしれません)
自分に友情を感じていたドクスに対しては途中まではトドメを躊躇するんです。
ここに留年生2人の間にあるかつてのドラマを感じ取れたのは自分だけでしょうかね?
そしてカタルシスが最高に得られるのはやはりゴヌ対サングの勝負の決着!
喧嘩を学んだことによりサングに追い付いたゴヌのリベンジアクションが最高にいいんですよ。
途中まではしっかりと華麗に打ち合う2人ですが、決着が近づくにつれて、泥臭く、なりふりも構わなくなっていく。
ゴヌなんて最終的には絞め技に対して噛みつきますからね。
同じシチュエーションでこれは2人の実力が対等になったことを示す部分であり、この対決による敗北は自分の全てを失ってしまうようなプライドをかけた1戦なんだなと理解するには十分すぎる程。
前作ラストと同じシチュエーションの勝負なのにこんな泥臭さに塗れていく勝負になるのはやはり込み上げてくるものがあります。
そしてこの勝負で最高なのは決着の一撃!
喧嘩を学び、互いに喧嘩で戦う2人なのですが、追い詰めらたサングに最後にかますのはやはり…
自分の人生で培ってきた技であるテコンドーをベースとした蹴り技を使ったカウンター!
もうこれだけでご飯が食べれるくらいの“熱さ”、本当この決着からは最っ高のカタルシスを得ることが出来ましたね。
まとめ
世間的な評価は絶対に低いでしょうが、自分はこの映画は「好きです。はっきりと好きです。」と表明出来ます。
前作の感想でこの手の続編ありきの映画はその続編に評価を引っ張られるタイプと書きましたが、このIIで1の評価も上がるようないい続編でしたよ。
終始不良映画らしい“熱”を蓄えることに終始した前作、そしてその“熱”を放ち続けた今作。
うん、しっかりとした作りだと思いますよ。本当に。
その“熱”が放ち尽くされた決着から日常に戻ると教室では静かに勉強に集中しろと不良のゴヌが言うのも爽やかさとコミカルさがあっていい終わりですよ。
ラストでサングが兄貴(血縁的なものか、任侠的なものかは不明)に釈明しているシーンで終わります。
これはヤクザと関わりがあると前作で言われていたので多分それ関係で続編を匂わせているんでしょうが、
今のところは3の存在は確認出来ていないのでシリーズ的にはここで打ち切り入ってしまったんでしょうかね?
個人的には3でこれまた王道なサングと手を組むなんて物も見てみたかった気もしますが、それでも2まででも自分は十分満足出来ましたよ。
確かに荒は多いですが、それでも“熱”はある!
その“熱”が誰かに刺されば世間的な評価よりは自分の中での評価は大きくなるこの2作は自分の中ではそんな映画でした。
アクション映画として1番大事なアクションも2作通じて程よく不良らしいキレなのも良し!
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