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製作国
アメリカ、カナダ
監督
ケヴィン・グレイヴォー
脚本
ケヴィン・グレイヴォー
出演者
スティーヴン・ドーフ
フランク・グリロ
マリー・アヴゲロプロス
ケヴィン・グレイヴォー
アラン・ムッシー
今回はアマプラにて鑑賞の映画、キング・オブ・キラーズ(原題:King of Killers)の感想。
本作を視聴した理由は勿論フランク・グリロ!
もうこのビジュアルだけでフランク・グリロを堪能できる予感と期待に震え、
中身や出来がどうであろうとそれさえ堪能出来れば神作になる、そんな思いで鑑賞致しました。
はい、神作でした。
彼を堪能するなら間違いなし。
最初はあれ?と思うでしょうが、最後まで見るとそれを強引に納得させる力強さのある設定が出てきて、そして振り返るとかっこよさすら感じるようになる。
そんなB級な強引さのある展開やシンプルにカッケェアクションなど話の良さを求めると辛いでしょうが、
フランク・グリロやアクションを求めるならこれぞB級!って感じの心地よい楽しさのある映画になっておりますよ。
ジャンルはアクションスリラーで上映時間は約92分となります。
目次
あらすじ
元CIAエリートのマーカスは組織から殺し屋のキングと称されるドラコス暗殺依頼が舞い込む。報酬は1000万ドル、開催地は東京。二度と殺しの仕事には戻らないと誓ったマーカスだったが、娘に心臓病があることが発覚し、手術費用を稼ぐために依頼を受けることに。東京に降り立ったマーカスだが、世界最強の座を手に入れようと、各国から凄腕の殺し屋が集まっていた…
クランクイン!ビデオより
キング・オブ・キラーズを配信している配信サービス
※2024年8月17日時点
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登場人物
・マーカス・ギャレン
過去にCIAに所属し多方面で活躍した男
引退後は別の組織の中で最強の暗殺者として活動していたが、1年前の仕事で妻が巻き込まれてからは殺しの仕事に二度と戻らないと誓った
現在は妻を巻き込んだ犯人探しに没頭している
1000万ドルの報酬を得られるドラコス暗殺の依頼を最初は断ったが、娘のキンバリーの心臓病治療のために引き受けることを決める
・ヨルグ・ドラコス
世界最強の暗殺者でマーカス達の暗殺対象
ギリシャ国家情報庁(EYP)の元軍人で伝染病以上に人を殺した
・キンバリー
マーカスの娘
1年前の母の死からその死の真相を追う父マーカスを心配して心を痛めている
その最中に心臓病を患い入院する
・カーラ・ギャレン
マーカスの妻
1年前の結婚記念日に何者かにマーカスを装った連絡を受けて訪れたバーでマーカスの仕事の巻き添えをくらい死亡する
・スコット・アンガス
ドラコスの暗殺のために雇われた暗殺者の1人
元アイルランド軍事情報機関員で金次第ではテロリストにも雇われる守銭奴
標的を誤りテロリスト間の争いを起こし現在は命を狙われている
・アーシャ・カーナ
ドラコス暗殺のために雇われた1人
英国秘密情報部(MI6)に15年間所属し、誰もが求める人材だったが出世競争に疲弊して現在の仕事に就いた
・ダイソン・コード
ドラコス暗殺のために雇われた1人
元海兵隊武装偵察部隊長であり、米国家安全保障局(NSA)の掃除屋
・リック・ナイジェル
ドラコス暗殺のために雇われた1人
オーストラリア秘密情報局(ASIS)に雇われるが敵を作りすぎて窮地に陥っている
・レン
ドラコス暗殺のために雇われた1人
日本を守ってきたが忠誠心を変え金で動くように
名前は通称
・ザカリー・ヘブロン
ドラコス暗殺のために雇われた1人
民間軍事会社のスナイパーで命令に従うのを嫌う
・ローマン・コルザ
マーカス達にドラコスの暗殺依頼をした案内人
・ディーン
小児心臓科の医師でキンバリーの担当医
マーカスにキンバリーの現在の症状について伝えた
・ロバート
マーカスの所属していた組織に依頼をしていた情報機関の人間で彼の友人
ざっくり概要
まずはいつも通りざっくりと中盤までのあらすじを。
━━━1年前━━━
元CIAであり現在は組織に所属している男マーカスは家族に秘密に暗殺の仕事を請け負っていた。
妻カーラとの結婚記念日当日にも依頼の入ったマーカスだったが、時間の余裕はあるとそれを引き受ける。
暗殺対象はバーで“クリスタル・マトリクス”という記憶媒体の取引をしており、マーカスはそこに乗り込み彼らの暗殺にする。
しかし、仕事を終えた直後取引現場の外から聞こえたのは妻カーラの声。
そして扉を開けたマーカスの目に映ったのはマーカスと暗殺対象との戦闘で放たれた銃弾により倒れた彼女の姿だった…
カーラは何者かにマーカスを装った連絡を受け、現場のバーに訪れており、これは明らかに謀殺、
マーカスは妻の亡骸を抱え慟哭の涙を流すのであった。
━━━1年後━━━
マーカスは娘キンバリーをカーラの母と共に見守り育てながら、裏ではカーラを殺した犯人探しに没頭していた。
そんな姿をキンバリーは心配し父の幸せを願っていたが、そんな彼の元に何者かの依頼が舞い込んでくる。
それは世界最高の暗殺者であるドラコスの暗殺の依頼。
組織で最強の暗殺者であったマーカスの腕を見込んでのものであった。
依頼を確認したマーカスだったが妻を殺害した犯人探し、そして何より娘キンバリーのためにもその依頼を断る。
しかしそんな最中でキンバリーが緊急入院したという連絡が入る。
病院に向かった彼を待っていた報告はキンバリーが心臓病に侵されていること、
そして何もせずにいたら心停止になるという残酷な宣告だった。
キンバリーの手術費用のために1000万ドルの報酬が得られるドラコス暗殺の依頼を引き受けることを決意するマーカス。
カーラとも付き合いもあり、組織には仕事を依頼していた友人ロバートにドラコスの情報を集めるように頼んだ後、
マーカスは暗殺の舞台である東京へと向かうのであった。
東京につき仕事を持ち込みそして案内人でもあるローマンにホテルの部屋へと案内されたマーカス。
そこにはマーカス以外の暗殺者6人が揃っており、各々が個人の依頼ではなかったことに戸惑いを見せていた。
マーカスを含めた7人の前に中継を用いて本当の依頼者である謎の男が彼らを集めた理由を語り出す。
男の口から語られたのは、
「ドラコス暗殺はゲーム、誰が最強かを最強の男を殺して決める、誰が最初に彼を殺すのかを競わせるためであると。」
このふざけた話に暗殺者の1人であるザカリーが仕事を降りると部屋を後にしようとした瞬間…
ザカリーの頭が吹き飛び、男は仕事が終わるまでは帰さないと宣告する。
マーカスは目の前にいるこの男こそがドラコスであることを悟り、彼の真意を問いただす。
彼の真意は同業者の排除を除いて全てを手に入れた最強である自分が暗殺者の君たちを抹殺し最強を決めること。
準備に使えるのは24時間、仕事の内容は24時間以内に誰よりも早くドラコスを殺害すること、しかし失敗すればドラコスが彼らを殺害する。
常に見張られており、立ち去ろうとしたらザカリーと同じ末路を辿ることになる参加者達。
彼らは報酬のため、そして生き残るために各々ドラコス殺害の準備に取り掛かるのであった…
用意されたホテルの部屋に入り、準備をしているマーカスの元に参加者の1人であり、CIA時代からの昔馴染みでもあったアーシャが訪れる。
彼女はマーカスからドラコスの情報を聞き出そうとするが、彼もまた情報は持っていないと返すのであった。
その夜、ドラコスのもてなしで食事をするマーカスと参加者達。
ドラコスの思惑を探ろうとするが答えが出ない中でマーカスの元にはキンバリーからの電話が入る。
席を外したマーカスの元に再びアーシャが現れ、今度は報酬のための頭数を減らそうとマーカスを襲撃する。
あっさりと返り討ちにしたマーカスは再びアーシャと休戦し、ドラコスとの戦いに備えるのであった。
そして決戦の日。
ドラコスが用意した武器や装備を身につけた参加者達。
ドラコス側がこの戦いで用意したルールはコインを引きそこに書かれた数字が少ない者から彼と戦う権利が得られるというものだった。
コインを引く参加者達。
その結果レンは5、リックは7、ダイソンは8、アーシャは2、スコットは6、そしてマーカスが1のコインを引く。
1を引き先陣を切ろうとしたマーカスだったがスコットがそのコインを奪い、彼がドラコスとの戦いに赴くことになるのであった。
ドラコスとの戦うスコット。
しかし、ドラコスがホテルに用意した罠により劣勢を強いられ腕を切られて彼はドラコスの手にかかってしまう。
スコットの敗北を中継で見て自分達の不利を悟る参加者達。
この戦いの舞台はドラコスのテリトリーであり、最終的には彼が勝つように仕向けられている。
ならばと1対1ではなくチームでの戦いへとルールの変更を申し出るマーカスだったが、唯一リックのみが賛同せずに反発する。
口論の最中に再び中継で次の参加者を待つドラコスにマーカスは先ほどのルールの提案を申し出る。
最初は変更を断るドラコスだったが、それでは最強とは言えないというマーカスの挑発に乗り1つの条件を提示してルールの変更を受け入れる。
その条件とは4人までとなら戦うというもの。
つまり今から参加者同士で誰かを減らせばそのルールをチーム戦を受け入れるというものであった。
先ほど反目したリックに襲撃されて戦うマーカス。
しかし、その隙にダイソンが1人ドラコスの元に向かってしまう。
単身挑みスコット同様に返り討ちに合うダイソン。
彼の死により結果として残された4人はチームを組みマーカスをリーダーとしてドラコス打倒に挑むのであった。
ケレン味溢れる設定とアクションがたまらねえけどちょっと欠点も
本作はストーリーの軸は2つあるのですがメインの方となるのはフランク・グリロ演じる最強の男…
もう一度言います。
フランク・グリロ演じる最強の男!!!
彼が演じるドラコスが優秀な暗殺者達を東京に集めてそいつらを倒すことで己の最強を示そうとするという、
こんなジョン・ウィックみたいなケレン味ある設定をフランク・グリロが演じているわけで自分は大興奮したわけですよ。
そこに主役のマーカスは娘の心臓病の治療費のために参加し、そして他にも一癖も二癖もありそうな裏社会の凄腕が参加している。
そんなアウトローな連中が最終的にはチームを組んで中には裏切りがありながらもドラコスに挑むっていうのは、
どこかスーサイド・スクワッドチックな部分もあり、掴みとしてはかなり完璧でしたね。
最初にルール説明の如く1人頭吹っ飛ばされるのとかそっくり
こんなケレン味あるノリだからかアクションの方もやはりケレン味マシマシ。
単純に1つ1つのクオリティが高いのは勿論。
リロードもいちいちカッコつける、更に更に二刀流の刀対コンバットナイフの剣戟が見れたり、
もう完全にヒーローアクションのノリでこれがまた見ていて楽しいんですわ。
間違ってもリアル路線ではないんですが、それぞれ最強の連中が集まった感を出すには、そんな路線よりケレン味溢れる方向性に行ったのは大正解と言えるでしょう。
特にお気に入りなのが一応日本人設定のレン対ドラコス。
レンは参加者の中だと唯一明確にドラコスと因縁がある関係性となっているからか、この戦闘はかなり気合い入っているんですよ。
刀対刀で始まり、ドラコスが途中で銃を取り出したと思えば銃弾を刀で弾いてからキレッキレの格闘戦を見せると
マーカスも頑張ってはいるんですが、この映画全体を通して見ればやはりこの戦いがベストバウトでしたね。
最強の男が自身の最強を示すために呼び寄せた参加者達。
そしてその男の罠も張られたテリトリーでの戦いでどう活路を見出すか、金や顕示欲、そもそも協調性がない、そんな手を組めるはずがない連中が手を組む。
それがいつも通り安心感すら覚えるトンチキ東京に集められて繰り広げられる。
でも最上階のドアにでっかく峰と書かれているのはどうかと思う。
こんな楽しさ抜群の設定でしたがただドラコス攻略においてはつまらなさがあったのもまた事実。
この手の設定で期待するのって不和な連中や裏切る連中でも本人達の思惑は別として結果としてその行動や死が、
最強の男ドラコスの実力や罠を看破することに繋がりそれが最終的に生き残ったマーカスの活路になる。
こういう方が凸凹チーム感出て良かったと思うんですが、実際はマーカス以外はただ散っていくだけなんですよね。
せめてレンくらいは彼がつけた傷が攻略の糸口になるくらいの描写は欲しかったところ。
これがないために別に最初からマーカスが1対1で戦っても結果は変わらなかったんじゃね?ってどうしても思ってしまうんですよね。
やっぱどんだけ自己利益のためであってもなぜかそれがチームの最終的な勝利に繋がる方がアウトローらしいじゃないですか?
アウトローならではの腐った絆(言い過ぎ?)という物も少し見せてくれた方が勝利のカタルシスはあったと思うのでそこだけは残念でしたね。
強引に話を繋げるこれぞB級よ!
本作のストーリーは一応軸は2つあります。
1つは言うまでもなく娘の治療費のためにドラコスに挑むという話。
そしてもう1つは冒頭の回想だけで出てくる1年前に謀殺されることになった妻の死の真相。
言うまでもなく前者が今作のメインなんですが、ですが後者もわざわざ冒頭で出した妻の死とそしてマーカスがその真相と犯人を探すことに没頭しているという描写を入れている。
なので本来なら全然無関係な2つの軸の話を何がしかの形で繋げないと意味が無い描写となってしまうわけなんですよ。
そしてこの映画はラストにこの2つを強引に繋げてきます。
それを語るには決着の話をする必要があるんですが、彼が凄腕を集めた本当の目的は自身が最強になることではなく、
世界に潜む強力な暗殺組織達と共に戦うために自らより優れた存在が必要でその選別のためだったという真相ですね。
要はテストだったわけですが、中々のちゃぶ台返しの割にはなんかドラコスの戦い方に納得性を持たせる強さがあったんですよね。
今回のドラコスの戦い方って最強を示すためって割にはまぁまぁ卑怯なんですよ。
自分のテリトリーで罠を大量に仕掛けて更に参加者達には1対1をルールとして強いてくる、刀での戦いに応じたと思ったら途中で平然と銃を抜いてくるとか。
ケレン味ある設定やアクションなのにドラコスだけこんなんとかちょっとダサくない?と思ったら実はこんな目的のためのテストだった。
これが分かると彼のダサさにかなり腑に落ちてしまうんですよ。
そりゃこれから強力な暗殺組織と戦う仲間を求めているのにフェアなお行儀のいい条件の中で自分を打ち倒す最強なんて求めやしない、
アンフェアな条件の中でも活路を作り出す最強の方が欲しいに決まってるんだからそりゃ卑怯でダサい戦い方をするに決まってるわなと物凄く強引に納得性を持たせてくる。
これが分かった瞬間に演じる俳優の贔屓目もあってドラコスカッケェ…最強だわって思ってしまいましたよ。
で、話を戻してこのちゃぶ台返しと強引さは妻の死の真相にもしっかりと作用するんですよ。
ドラコスが打倒を目指すのは強大な暗殺組織達。
ここまで言えば分かるでしょうが、マーカスの妻を謀殺したのはその強大な組織“シミター”に雇われた友人ロバートだったという真相です。
どうです?このちゃぶ台返しからの2つの話を無理やりくっつけるこの強引さ。
いやー、やっぱこれがB級に許される力技。
見せたいものと作りたいものを優先して作ったけど、ちょっととっ散らかってるなと思ったらここまで強引に話を繋げるんですから最高ですわ。
緻密さなんて何にもいらない、B級のストーリーってのはこうじゃないといけません。
さーて、今回のフランク・グリロは?
言うまでもなく自分の今回のお目当てはフランク・グリロだったんですが、
はい、大満足です。
最強の男なのになんか卑怯だなと思っていたら高潔な目的と暗殺者らしい最強であまりにおいしい役どころ。
しかも今回は集めた参加者分のアクションも1つ1つたんまり見れたのですから、ファンとしては満足感がかなりありました。
というか全部見るとこの卑怯さすら心地よいですね。
勝負の土俵のあり方が違い、己の実力だけでなく自分の用意したテリトリーすらも武器とする男。
そこに誘い込んで常に己の優位な位置を作るもそれでも参加者達相手だと完全無欠には勝てない、
相手の優秀さを証明しつつ暗殺者らしい最強に君臨し続けるのはすげえいい立ち位置でしたよ。
もうファンの贔屓目を出すと、この際彼が主役でもいいんじゃない?と思うくらい。
視聴者にすらはっきりとした思惑が明かされない中で罠を用意し、参加者を募り、撃退していく。
こんな彼を主役とした映画でも絶対にかっこいいはずなんだけどなぁ。
ファンの贔屓目すぎてやっぱダメですかねぇ?
とりあえず彼目当てだったらマジでたくさん堪能出来るので満足感はたっぷりと詰まっていました。
まとめ
正しくB級なアクション映画でしたね。
それっぽい過去とアクションのための舞台を強引に繋ぎ止める設定とか笑っちゃうくらいにB級です。
アクション見たけりゃ楽しい映画、ストーリーの出来を求めると突っ込みどころ塗れな映画。
でもB級ってこういうのがある種の心地よさがあるんですよね。
見せたいものは先に考えて後から理屈やストーリー乗せたようなこのガバガバさが楽しいんです。
がっつり続編を作れそうなラストでしたが、これが話をまとめるためのものだったのか本当に構想にあるのか。
とりあえず確実に言えるのは続編が作られたらまたフランク・グリロをたくさん堪能出来そうだから自分は絶対に見るってことですかね。
(作られるなら)次はバディ物で主役級の活躍してくれよな!
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