【ゲーム】オマージュたっぷり楽しいゾンビRPG ゾンビ・オブ・ザ・ドット レビュー

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みんな大好きゾンビ物の作品。

ゲームでゾンビ物と言うと基本的にはアクションやアドベンチャーが多いジャンルとなりますが、本作は何とも珍しくコマンドRPG。

とはいえゾンビ物らしく弾のリソース管理、敵との距離の計算などしっかりとゾンビ物のテイストを上手く使ったコマンドRPGとなっておりました。

ストーリーもタイトルの時点でそんな感じですがオマージュたっぷりでニヤリと出来る演出も多く、
ゾンビ物が好きな人なら楽しくプレイ出来るゲームに仕上がっていましたね。

ゲーム内容やプレイ時間

ゾンビだらけの世界で生き残ろうと奮闘するオマージュたっぷりなサバイバルコマンドRPG

ゾンビ物のテイストを活かした駆け引きがある戦闘

クリアまでは大体8時間前後

ゲーム概要

70年代アメリカの空気感漂う『ドット絵』の世界で、『ゾンビ映画』のような分厚いドラマを『ターン制コマンドバトル』で楽しめる。

※注※本作は、ゲーム中ドット絵による血の演出があります。

◆物語◆
とある病院で目覚めた警察官のベン。
院内には人の気配が全く無く、得体の知れないうめき声が聞こえてくる。

なんとか脱出した街で人に声をかける。
だが振り替えったその顔は……

果たして仲間を集め、ゾンビに溢れた大陸から脱出することができるのか?
臨場感あふれるゾンビサバイバルストーリー

◆戦闘システム◆
画面に動き回るゾンビにぶつかると戦闘に突入する、『シンボルエンカウント』システムの『ターン制コマンドバトル』

奥行の概念のある戦闘システムとなり、
毎ターン、ジワジワとゾンビは近寄ってくる。

貴重な銃弾を使うべきか、リスクを冒して接近戦に持ち込むか。
その選択と決断で、ゾンビの脳天を撃ち抜こう!

◆ゾンビとドット◆
ゾンビでワクワクする要素をハイクオリティな『ドット絵』で描き切った、拘りに溢れた本作品。

生存者との出会いや、人間同士の対立、チェーンソーにショッピングモール。ゾンビ作品らしいシーンが動きの細かなドットで再現され、ゾンビ映画を一本見終えたかのような満足感を得られることだろう。

◆物資とサバイバル
生き延びるためには、物資の確保も重要なポイント。

壊れた車や倒れたゾンビから『ショットガンの弾薬』を回収したり、廃墟と化した薬局の棚から『血清』を獲得したりと、マップの探索が肝心だ。

『食料物資』はキャラクターの最大HPを上昇させるため、生存の大きな助けとなるだろう。

◆分かっていてもゾンビは怖い
ドット絵でのホラー演出も注目ポイントだ。

戦闘でのアクション要素や、切断要素などは『排除』された本作だが
・ドットによる血の表現
・倒れていると思っていたゾンビが……
・扉を開けるとそこには!?
といった、ドキッとする仕掛けは盛り込まれている。

寝る前にプレイするのは避けた方が賢明かもしれない。

◆Staff
企画・原案・監修 イシイジロウ
開発 Hit-Point

PS storeより

オマージュたっぷりなストーリー

1970年代のアメリカが舞台となる本作。

ゾンビ・オブ・ザ・ドット

全17チャプターの物語で様々なドラマが展開されていきます。

内容としてはゾンビ物の定番や各種作品のオマージュなどがたっぷりと含まれております。

プレイヤーキャラとなる4人の人物達はゾンビだらけの世界で生き残るために奔走すると、やはりこれも例に漏れず個人の力ではどうにも出来ない世界。
彼らは事態の解決のためではなく生き残るために戦うと言う内容です。

そこには当然色々なドラマがあり、何とか生き残り残り少ない食用をやりくりしながら極限状態で立て篭もる人々、
法も倫理も崩壊した世界を満喫するイカれてしまった人間、
そして生前の習慣や想いに引っ張られて動くゾンビ達がドラマを生み出しています。

特にこのゾンビの特性は生前の絆や立場への固執などは様々な形でプレイヤーキャラとなるベン達にとっては障害となり、そして時に思わぬドラマを呼ぶことになるわけですね。

特に登場人物の1人チャドの決断はこの世界における生死感というものを強く突きつけてくると思います。

プレイヤーキャラ4人の最終的な目的はゾンビのいない安全な場所を探すと言う共通の目的、
そして途中から増えるもう1つの目的、それはベンにしか関係ない至って個人的な目的です。
しかしこの崩壊した世界ならそんな個人的な目的こそが人間性を保ち理由にもなり希望ともなる、だからこそその目的に仲間達も協力していきます。

最終的には俺たちの戦いはこれからだとなるんですが、まぁこれもゾンビものの作品では至って王道なストーリー。

意外性は欠片もないですが大外しもしないゾンビ物のプロットにしっかりと沿ったストーリーとなっていましたね。

そして忘れてはいけないのが様々なオマージュ。

これはゾンビ映画にどれだけ精通しているかによって感想は変わるでしょう。

1番分かりやすくかつ、みんなが履修していそうな作品だとチャプター10〜11のショッピングモール。

ゾンビ・オブ・ザ・ドット

これは完全にかの有名なそしてゾンビ映画を確立したとも言えるロメロ版ゾンビのほぼまんまな展開です。

オマージュやるならやはりこれは絶対に外せない要素なのでしょう。自分自身しっかりとニヤリとさせていただきました。

またゾンビ映画以外にもオマージュというか、名前を使っていそうな物があり、
途中のサブストーリーにいるボクシングチャンプのゾンビの名前がバルボアなんていうのはまんまですね。

ゾンビ・オブ・ザ・ドット

王道なストーリーで繰り広げられる崩壊した世界での生死感やサバイバルで生まれるドラマ、
それに加えてニヤリとするオマージュがテイストとして加えられているという、
いい意味でB級のゾンビ映画を観た満足感に浸れるストーリーでしたね。

これだけふんだんにオマージュ入れながら長いストーリーを展開出来るのは尺の決まっている映画には出来ないゲームというジャンルの強さと良さですね。

ゾンビ物としては珍しいコマンドRPG

ゲームのジャンルはゾンビ物としては珍しいコマンドRPG。
ゾンビ物というジャンルでアクション要素無しと言うのは中々に珍しいのではないでしょうか?

ゾンビ・オブ・ザ・ドット

とはいえ上手くゾンビ物らしいサバイバルホラーらしい要素をシステムとして落とし込んでいるのが本作。

まずはエンカウント方式ですが、これはシンボルエンカウント。

徘徊するゾンビ達という視覚的に分かりやすい形式にしていますね。
そしてそのシンボルエンカウントを活かしたシステムとしてシンボルに接触したらこちらに気付いているゾンビ全員と戦闘になります。

これはちゃんとゾンビ物らしい落とし込み方で1体のシンボルにしか気付かれていなかったら1体のと戦闘、
3体のシンボルに気付かれていれば3体と戦闘になると大量のゾンビに襲われる危険性というサバイバルホラーらしい要素をしっかりとゲーム性に落とし込んでいますね。

ちなみに1体のシンボルに複数のゾンビが配置されていることもあるので、必ずしも気付かれているシンボル数と戦闘時のゾンビの数が一致するとは限りません。

このシステムを活かすと勝てる戦闘と踏んだらあえて大量のゾンビに気付かれて一気にシンボルを消化するなんて芸当も可能になったりします。

まぁ基本的には少しづつ倒すか避けるかを推奨していると思われますが。

次に戦闘システム、これもゾンビとの戦闘らしいコマンドRPGになっています。

敵との距離の概念があり敵との距離によって遠距離武器と近距離武器を使い分ける必要があるシステムです。

この駆け引きが面白く出来ており、生き残ったゾンビは毎ターンこちらに徐々に詰め寄ってきます。

遠距離では何も出来ない、もしくは威力の低い攻撃しか出来ないゾンビですが、
近距離の間合いに入ると一撃で倒されかねない程の威力の攻撃を放ってきます。

なのでこちらに詰められる前に遠距離武器で倒す、もしくは削って近距離の間合いに入ったら威力が高めな近距離武器で一気にトドメを刺すという駆け引きになっているわけですね。

遠距離武器は銃など威力が高い武器は弾を消費するため安易に連続して使うことは出来ないようになっています。
なので普段は固有能力の投石やダーツなど無制限だけど威力の低い遠距離武器で削りながら戦う必要が出てきます。

そして近距離武器、こちらも単純に強いだけの手段とはなっておらず、
敵にとどめを刺せなかった場合は吹き飛ばし再び距離を開ける代わりに体力を消費します。

なのでこのゲームの戦闘は近距離に迫られた時にトドメをさせるように弾を使うか使わないかという、
敵の体力予測やこちらの弾のリソース管理が求められる実にサバイバルホラーらしい駆け引きが生まれているシステムとなっていますね。

ちなみこのゲームにはスコアの概念があり、アイテムを調べたりチャプターをクリアするとスコアが上がり、逆にゾンビと接触するとスコアが下がるというこれまたサバイバルホラーらしい形式が用意されています。

ただこちらはあくまで自己満足用、トロフィーの条件になっていたりはしますが何か特典があるわけではないのでそこまで気にしなくてもいい塩梅にはなっていますね。

欠点もいくつか

ストーリー、戦闘ともに上手くゾンビ物として落とし込んでいる本作ですが、個人的に感じたいくつかの欠点を。

まず戦闘ですが大分パワープレイなシステムで特にボス戦において駆け引きに乏しい部分があります。

バフデバフや状態異常の概念がほぼ無く強い武器で攻撃して早めに倒せ以外の手段がほとんど無いんですね。

一応転倒という1ターン行動出来なくなる状態異常があるんですがそれだけ。なので一部武器で転倒をお祈りしながら強い攻撃し続けるだけというRPGの1番のキモのボス戦がある意味1番つまんないです。

体力回復したりするボスなどがいるのでこれでそれを阻害するなどが出来たりしたらもう少し駆け引きが生まれたんですけどね。
単純なダメージレースになりがちなのは少々勿体無いかなと思いますね。

次に戦闘でのキャラの個性が乏しい。

4人のプレイヤーキャラクターの戦闘面での個性が乏しいのです。

個性として分かれているのは戦闘での1つだけしかない固有能力と最大体力くらい、せっかく個性ある面子なのでもう少し特性を分けてほしかったですね。

例えば得意武器などのパッシブ要素があったり固有能力の数を増やしたりなどが欲しいところでした。

最後に関しては好みが分かれるところでしょうけど、スコアに意味を持たせて欲しかった。

まずスコアですがこれは本当に形だけの実装、ゲームの展開に影響があったりなど何もない自己満足とトロフィー収集要素です。

意味を持たせすぎると嫌だというプレイヤーがいるので難しいところでしょうけど、
それこそゾンビゲームらしく一体スコア以上でクリアしたら特典武器が貰えるとか古き良きバイオハザードなどの形式を取り入れて欲しかったかなと。

いくつか個人的に感じた欠点を述べましたが、そもそものお値段を考えるとあまり高望みすることも出来ない部分なのであくまで願望込みでの話ですね。

トロフィー的にはどうなのか?

簡単ではあるけど時間はやや掛かると言ったところ。

おそらくですが難易度別クリアで最低2周必要なので大体16時間前後で終わる内容ではあります。

気を付けるべきはスコアとアイテム収集要素、これにだけ気を付ければ難しくはないですね。

RPGなのでどうしても一定の時間はかかってしまいますが、その代わり安定してトロコンも可能なジャンルといったところですね。

一応トロフィー攻略記事もあるので挑戦する際は参考にしてみてください。

ゾンビ・オブ・ザ・ドット ゾンビ・オブ・ザ・ドット プラチナトロフィーへの道

まとめ

安価でありながらいいゾンビゲームでした。

ゾンビ物としては珍しいコマンドRPGというジャンル、ゲームならではのストーリーの展開の広さと深さとゾンビゲームが苦手な人にも挑戦しやすいゲームではないでしょうか。

少々パワープレイ気味な戦闘もお値段考えれば妥当な範囲かなと思えますし、
オマージュたっぷりで遊びやすいゾンビゲームを求めているならオススメのゲームですね。

© 2022-2023 KEMCO/Hit-Point/JiroIshii


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