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製作国
アメリカ
監督
ブライアン・ノワック
脚本
ジェイソン・トジェ
出演者
エリック・ロバーツ
ジャック・ピアソン
ジェイミー・バーナデット
アゼーム・ベッキオ
カーロ・デ・ジーサス・バフィントン
映画を見続けているとついついストーリーで伏線などを気にして見てしまうもの。
しかし、そんな概念は時に振り払って目の前だけを楽しませる映画も存在しています。
今回はそんな恐竜映画ジュラシック・ドミニオン(原題:Jurassic Domination)感想です。
ジュラシックでドォミニオンなどっかで聞いたことある単語からワールドだけ抜いたタイトルの映画です。
ジャンルはアクションアドベンチャーで上映時間は約85分となります。
・意外と出来のいいCG
・何も気にせず見たまま聞いたままを楽しみながら突っ込みを入れられるストーリー
目次
あらすじ
アメリカ軍の秘密計画“タイフーン作戦”。それは、遺伝子実験により復活した恐竜・アロサウルスを生物兵器にする計画だった。だが、研究基地で2頭のアロサウルスが脱走し、基地を支配する。タナー少佐は特殊部隊と共にアロサウルス捕獲作戦を開始するが…。
U-NEXTより
登場人物
・タナー少佐
特殊部隊隊長
脱走した恐竜の捕獲を命じられ任務にあたる
・ラミレス大佐
タイフーン作戦の責任者の1人
脱走した恐竜の確保をタナーに命じる
・キャリー博士
基地で恐竜の研究をしていた博士
・グリア大将
タイフーン作戦の責任者
生物兵器として恐竜を使い戦争での人間の犠牲を減らそうとしている
・ヒギンズ伍長
タナーの部下で特殊部隊隊員
・ピータース
特殊部隊隊員で爆破のプロ
・リチャードソン
特殊部隊隊員
二転三転するストーリー
主に登場人物の言動やスタンスが
生物兵器として生み出されたアロサウルスが脱走し、犠牲者が出る前に彼らの確保をするというとてもとてもシンプルな内容の映画。
何ですが彼らに対しての脅威度が登場人物と視聴側でまるでリンクしません。
理由としては逃げ出したのがまずたったの2体ということ。
そしてその内1体が滅茶苦茶あっさり倒せてしまうということです。
彼らが外に出て繁殖したら世界が終わると迫真気味に登場人物達が言っているのですが、びっくりするくらい説得力がなくそもそも最後に戦闘機に爆撃させて終わらせるぜ!とかやっている時点で
これ絶対世界が終わるほどの脅威じゃないよね?と突っ込むこと請け合いです。
というかこの映画ライブ感でみんな言うことや価値観、スタンスがかなり変わるのでシンプルな内容のはずなのにとても分かりづらいです。
これぞB級クオリティ!
特に分かりづらいのが位置関係や時刻。
基地内で事故が起きて街中で一般人を襲った…と思ったら、なぜか基地内だけで話が進むと一応母親の鳴き声で誘き寄せたとありますが、
極秘の恐竜扱ってる基地とキャンプ地や民家がそんな近いわけないだろうしどんな位置関係になっているか物凄い分かりづらいです。
時刻も分かりづらくタナー達のいる基地は明るいのですが、大将であるグリアに視点が映ると夜になっており、
いくらアメリカでもそこまで時差は無いはずだよなぁ?と絵面重視なのか混乱を物凄い勢いで与えてきます。
時刻と位置関係は基地内でも起こります。
基地の地下と地上を行き来するのですがこれが暗くなったり明るくなったりで先述の時差の問題もあって時刻が理解しづらいから困ります。
そして登場人物達の言動やスタンス。
これは後半で怒涛の勢いでコロコロ変わるのでこいつら完全にライブ感だけで突っ走ってんなと突っ込みが追いつきません。
最初から親恐竜と卵の確保は命じられているのにキャリーから大佐と大将はこの2つを殺さず確保するつもりだわとコナーに言いコナーもその事実に愕然とするのですが、いやお前それ知ってるだろ何で驚いてんだと突っ込み入れたと思ったら、
今度は上でも書いた基地へ爆撃して恐竜をまとめて倒すとグリアが決断。
あんなに生け捕りに拘っていたのにそれでいいのか?というか爆撃で殺せるのか?
こんな突っ込みをしたらその次にラミレスが生存者がいるかもしれないから待てと制止します。
いや、基地内全滅ってちょっと前に報告あっただろと突っ込み入れようと思ったら、
更に研究内容は守るべきと言い放ち、いやそれでいいなら最初から生け捕り必要ないじゃないかと。
短期間で怒涛のライブ感でみんな好き放題言い放ちマジで突っ込みが追いつきません。
まだまだライブ感は続きラミレスが恐竜は野生化しても繁殖できないはずと、
いやいやお前が最初に外に恐竜出たら世界が終わると言ったのに何で急に繁殖できない筈とか適当言い始めてんだ。
その直後にメス単体で繁殖出来るし止めなければ世界の危機だよと、
恐竜の管理していたラミレスがそれ知らないはずないのに直前の発言は何だったんだ?とか
繁殖置いといても爆撃で死ぬならやっぱそこまで脅威じゃないだろとかまだまだ突っ込ませてきます。
流石にこれ以上は無いだろうと思ったらそんな甘くないのがこの映画。
親恐竜への決着が卵と手榴弾一緒に投げて爆発させて倒すというかなりあっけない結末。
あんなに恐竜は頭いいと念押ししといて、あんなにエネルギーガンの強化イベントを挟んでおいて、それで決着は見え見えの罠の手榴弾。
ここまで後半をライブ感だけで動かしているのは久々に見たので良い物を見れた気持ちでいっぱいでしたよ。
ゲテモノでお腹いっぱいです。
脱走した恐竜を確保するというこんなシンプルな構成、しかもこの目的は最初から最後まで一貫しているのに登場人物や時刻、位置関係の描写が二転三転しめまるで一貫していないのでシンプルなのになぜか混乱するとても不思議なストーリーとなっていました。
一応人の犠牲を出さないための生体兵器の開発という倫理的なテーマがあるはずなんですが、
これも派手に思いっきりぶん投げているので、多分これは深く考えずにこちらも今あるものを見る、聞くそれだけで楽しむべき映画だったのでしょうね。
伏線とかは気にせずやりたいことをやる。ある意味話作りの原点ですよ。
結構頑張っている恐竜CG
この規模の映画だとCGも相応の出来になる。
と思うでしょうがこの映画、意外と恐竜のCGの出来は良い方でした。
動きは当然違和感ありますが、質感などはかなりこの規模にしては良いクオリティだったんではないでしょうか?
最近この手の映画の恐竜クオリティ上がっているのを見ると、実はみんなで共有して少しづつクオリティ上げていってるのでは?と密かに疑っています。
まぁ出来が悪いより良い方が良いに決まってますし、一応モンスターパニックならモンスターは主役でもありますからね。
これからも徐々にクオリティをアップして恐竜だけは高クオリティになるというB級を目指してほしいですね。
まとめ
久々にB級ならではライブ感で進むストーリーを見れたこの映画。
シンプルなはずなのに混乱するという新たな楽しみを提供しており、
何か自分の中の型に嵌めた楽しみ方をしていた価値観を壊された気がします。
一々最初から伏線などを探って頭を捻ってどうする?目の前にある情報だけで楽しめばいいじゃないか。
そんな強い価値観を突きつけられ目が覚める経験がもしかしたら出来るかもしれない映画ですよ。
この手のが好きな方にはツッコミどころの多さだけでも楽しめますし、たまには頭捻らず目の前だけを見てみましょう。
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