【映画】スターの苦悩で見ていて息苦しい、息が詰まる エルヴィス 感想

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映画エルヴィス
(C)2022 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved

製作国

アメリカ、オーストラリア

監督
バズ・ラーマン
脚本
Sam Bromell
バズ・ラーマン
クレイグ・ピアース
出演者
オースティン・バトラー
トム・ハンクス
オリビア・デヨング
コディ・スミット=マクフィー

映画エルヴィスを見に行ってきたので感想書いていきますよー。

個人的には思っていたのとは違いましたが、それはそれとして強く印象に残る映画でした。

前提として

まず感想の前の前提として自分はエルヴィス・プレスリー氏についてはかなり乏しい知識しか持っていません。

恥ずかしながら知っていることはご本人と歌、これくらいしか知らなかったです。

逆に言うと全然触れたことないのにその両方をいつの間にか知っているくらいの本物のスターだったってことですね。

どういう活動経緯だったのかとか、どういう人となりだったのかとか、
そういう事前、前提知識を全然知らない人間が見てきた感想となっております。

そこら辺をしっかり把握して見てきた方との感想とはおそらく全く違うものとなっていると思うので、そこはご容赦下さい。

エルヴィスという個人ではなくスターの軌跡

この映画が思っていた内容と違うなと感じた理由はここでした。

この映画はエルヴィスのマネジメントを行っていたトム・パーカー大佐が語り手として進行するのでエルヴィス・プレスリーはメインではありますが主役とは自分は感じませんでした。

語り手による進行なのでエルヴィスという個人ではなくスターの軌跡をダイジェストに俯瞰した内容で見せているんですよね。

分かりやすいのだと妻との出会いなんかがすっごい端折られたりしており、これはエルヴィス主観の物語だとあり得ないでしょね。

そしてその内容ですが、ともかく見ていて辛く息苦しくなってきます。(つまらないからと言うわけではないですよ。)

スターの華々しい軌跡ではなく、華々しさの裏の苦しみをひたすらにやっており、
エルヴィスの自身の音楽のルーツ、当時の世相、最愛の母との別れ、お金の問題など想像以上に見ていて辛く息苦しい思いで見ておりました。

自分は無知故にエルヴィス・プレスリーという人物はデビューからずっと走り続けていた人だと勝手に想像していたので、

当時の世相などに振り回されて多くの回り道をしてきたとは全く思っておらずこの映画で語られるエルヴィスの人生には驚きばかりがありましたね。

というか当時のアメリカは問題含めて色々とすごいですね…

ともかくスターは苦しい、しかしそれでもファンからの愛を求めて最後まで飛び続ける、飛ばされ続ける、その姿は全く知識が足りなかった自分の記憶にも焼きつくそんな映画でした。

ただ語り手が語り手なのでどこまで素直に鵜呑みにするべきかという部分もあったりはしますが

ボヘミアン・ラプソディを期待してはいけない

自分みたいになんとなくの印象でボヘミアン・ラプソディを期待して見に行こうと思った方もいると思いますが、これはそういう映画ではなかったですね。

そんなんお前だけだよバーカという意見も甘んじて受け入れます。

理由としては上記の通りエルヴィス主観の物語ではなく語り手視点なので、
エルヴィス本人の本音、苦悩、コンプレックスというのは想像をするしかないため感情移入や寄り添った視点で最後まで見るというのは難しいというのがあります。

特にライブエイドという最後に多くのファン、家族や仲間に求められ出し切るという分かりやすい場合があったボヘミアン・ラプソディと違い、

この映画はエルヴィス・プレスリーというスターが疲弊、摩耗していくので最後にスカッと解消されるような作りになってないんですよね。

ミュージシャンであるため当然コンサートなどで歌うシーンもありますが、
そのシーンの最中に語りや回想が挟まるので重要ではあるもののちょっと集中が削がれてしまったのは否めないですね。

個人的な意見としてはこういうミュージシャンを取り上げた映画には、
ミュージックビデオかよと突っ込まれるくらい歌だけを集中して聴かせてるシーンがあった方がいいかなと思いましたね。

何だかんだでスターの歌やライブ演出というものはこういう映画だと期待してしまうんです。

ボヘミアン・ラプソディを期待して見ると思ってたのと違うなとなってしまいますが、
アプローチや楽しみ方が違うだけなのでそこを念頭に入れておけば戸惑いなく楽しめると思いますよ。

まとめ

エルヴィス・プレスリーという絶対的なスターを取り上げたこの映画。

自分としては感動を求めて見るような映画ではなく、エルヴィス・プレスリーというスターの知識が深まる映画でした。

特に黒人の街で育ちそれが彼の音楽の源流となっていたこと、それが当時のアメリカだと大きな議論を読んでいたことなど、

そういったものを恥ずかしながら全然知らなかったのでそれを知れたこと、そしてスターとしての苦悩などそういうものを見れたのはすごい価値を感じられました。

こういう自分みたいに彼に疎い人間に教えられる機会になるだけで間違いなくみる価値はある映画ですね。

見ていて息苦しい気持ちになる映画でしたが、だからこそ伝わってきたものもあると思うのでとていいい経験の出来た映画でした。

最後のスタッフロールの豪華な演出も気に入っていたりします。


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