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製作国
オーストラリア
監督
アンソニー・ヘイズ
脚本
アンソニー・ヘイズ
ポリー・スミス
出演者
ザック・エフロン
アンソニー・ヘイズ
スージー・ポーター
アンドレアス・ソビク
今回はグレイテスト・ショーマンなどで知られるザック・エフロン主演の映画リミテッド(原題:Gold)の感想です。
金のために砂漠で見張りをする。そのシチュエーションから考えられる予定調和ストーリーとなっています。
ただサバイバル物としては人が来ても嬉しくないというちょっと珍しいシチュエーションでもあるのでそこで独自性は保たれています。
ジャンルはスリラーアクションで上映時間は約96分となります。
とにかくザック・エフロンがボロボロになるのを見たいというそんな黒い楽しみ方をしたい方にもオススメですよ。
・ボロボロになっていくザック・エフロン
目次
あらすじ
砂漠を旅する2人の漂流者は史上最大の金塊を発見するが、その大部分が地下に埋まっていることが判明。何とか金塊を発掘すべく、青年は仲間が道具を調達して戻るまでの間、独りで金塊を見張ることに。灼熱地獄や野犬、盗賊など、砂漠には危険がいっぱいで…。
U-NEXTより
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登場人物
・青年
情勢不安な西から来た青年
鉱山へ運転手に連れられ向かう道中、車のトラブルで止まった砂漠の真ん中で金の山を発見する
削岩機を取りに行くか残るかの選択で金の見張り役として残ることを選択する
・運転手
鉱山へ出稼ぎに来る人々を案内している運転手
金の山を発見後、削岩機を取りに町へ戻る
・砂漠の女性
金の見張りをしている中で青年が砂漠で出会う女性
砂漠に1人でいる彼を訝しみ詮索する
砂漠で1人の極限サバイバル
一攫千金を目の前にした青年が砂漠で孤独にサバイバルをするというこの映画。
いきなりぶっちゃてしまうとこの映画のストーリー、予定調和に進んでいくだけの内容です。
このストーリーの展開に意外性や驚きを感じる人はおそらく誰1人いないでしょう。
それくらい設定、シチュエーションから予測出来る展開をなぞっていくストーリーとなっています。
であればこの映画の何を見るべきで何を楽しむべきなのかという話になるとそれは1つ。
どれだけ丁寧に細かく人が欲をきっかけに心身共に追い詰められていく様を見届けること、これに尽きるでしょう。
そしてそれに関してで言えばこの映画はかなり丁寧に、かつエグく描写しております。
舞台背景はどうやら世界情勢が不安定になっているらしい近未来。
そこで故郷を捨てて出稼ぎに来た青年と出稼ぎ場所へ案内する運転手が砂漠のど真ん中で金塊どころか金の山を発見して、運転手が削岩機を取りに青年が金の山を見張るという役割を担うという。
もうこれだけでこれから、そして最後に何が起きるのか理解出来てしまうくらいのシチュエーションですよね。
削岩機を取って戻るまで最短5日、その中で限られた食糧と水、更には砂漠の日差し、そして何より孤独に耐えなければいけないという極限サバイバル状態です。
他のサバイバルと違うのは自らその環境に身を置くというところでしょうかね。
大体予期せぬトラブルで望まな形でというのが主流な中でこの映画は欲を原動力に自ら過酷な環境に身を置きます。
内容としてもシチュエーションに違わぬ過酷さをひっかりと描写しており、
先程も言った食糧や日差しの問題を始めとし、野犬の群れ、そして見張りで残っているというシチュエーションである以上第三者の人間も絡んできます。
どれもが中々にきつい描写なのですがやはり砂漠ということなので日差しによる追い詰められ方が1番見ていてキツかったですね。
作中時間だと1週間も経っていないにも関わらず直射日光で水膨れを起こし肌が爛れてハエが集ってくると、
もうこれ半分ゾンビ映画の域に入ってない?と思うくらいの描写でした。
ザック・エフロンの顔がすごいことに。
やっぱり劇的な出来事よりじわじわと確実に追い詰めてくる要素が1番苦しいと言うのがよく分かりますね。
そして見張り中に出会う人間、これが淡々と追い詰められていくのを見るこの映画の中だと一番大きな出来事になるのですが、
孤独に待ち続け食糧も水にも不安を覚える中で人に出会えたのに相手を招かざれる客とみなすという。
普通のサバイバルなら人に会えたら嬉しいものなんですがこの映画は“欲”が絡んでいます。
ですので普通なら嬉しい人すらも障害となってしまうんですね。
これが他のサバイバル映画とは一線を画す要素ではないかなと。
サバイバルなんで拠点作りや野犬避けに火を起こすなどといったクラフト要素もあったり、
砂嵐で拠点が全て吹き飛んだ後には日焼け止めに灰を塗るなど物資が乏しい砂漠ならではのサバイバル映画でした。
近くに墜落した飛行機があるのは少しご都合感ありますが、これくらいないと流石に起伏がなさすぎるので目を瞑りましょう。
まぁ色々書きましたが1番怖いのは最後の野犬です。
金のために試される精神
金への執着、この一点のみで動いているこの映画のストーリー。
冒頭でも語られる通りこの映画の世界は結構な荒れっぷりになっていることが青年と運転手の会話からも伺うことが出来ます。
青年本人も顔の古傷、引きずる足、捨てた故郷など何が何でも感が漂っている人物でもありました。
そんな中、砂漠の中で見つけた金の山。
そりゃもう千載一遇、一発逆転の機会が舞い込んできたのですから執着もしてしまいます。
掘り起こせない金の山に対して運転手が自分が残って青年に削岩機を取ってきてもらう提案を跳ね除け青年は自分が金を見張ることを選びます。
そこから先は上でも書いた通りただただ青年がボロボロになっていくのを見届けるだけ。
日中は砂漠の熱と日差しに耐え、日が暮れると薪を焚き周囲をうろつく野犬の襲撃に怯え続け、そして常に飢えと渇きに苦しみ続けると、これらを金への執着だけでひたすらに耐えるのです。
もう本当にそれだけ、たまに届く運転手からの電話が少しだけ変化のない地獄に希望と潤いを与える程度。
後は日差しで肌は水膨れでボロボロにそしてそんな肌に大量のハエが集り、
食糧のために蛇を仕留めようとしたらうっかり水をこぼしてしまうというお馴染みのことだってやってしまいます。
もうボロボロもいいとこですね。
そんな中で現れる女性、金を隠すために必死に追い返そうとしますが何かを隠していることを悟られ青年は思わず彼女を殺害してしまいます。
ストーリーを全て見た上で考えるとここが恐らく分水嶺だったように思えますね。
実際ここからは少しスリラーやサイコなノリも見受けられるようになります。
死体を必死に隠そうと埋めてみるものの野犬が掘り起こし死体を食べようとし、それを防ぐために今度は薪で遺体を焼くという、
その後にかかる運転手の電話で涙する青年を見てもこの事態が彼を限界に近づけさせたことは間違いないでしょう。
最後には砂嵐で拠点ごと吹っ飛ばされ腹にぶっとい木の枝まで刺さる。
もうこれで何となく青年のラストが見えてくるかのような運の無さでした。
こういう一線を踏み外した瞬間に自然にまでも嫌われるというのは意図した演出なんでしょうかね?
その後には殺害したはずの女性に付き纏われ幻覚とも現実ともはっきりしない事態が続き、その時にその幻覚かと思った女性が言った台詞が、
姉を見てないかい?
これはちょっとご都合感あるというかズルい展開かなと思いますが、ラストにも繋がるので致し方ないのですかね。
そしてそのラスト、人の欲、野犬、この要素があるとなればオチは当然予測はできますよね?
青年が野犬に襲われているところを運転手が裏切り静観し、彼が喰い殺されるのをただ待つと、
やはりと言いますか独り占めしようと漁夫の利を得ようとする展開です。
この野犬に襲われるのがこの映画で一番怖いです。こういう身近な存在の怖い描写というのか現実感を感じてゾクっとしてしまいますね。
青年が喰い殺されたのを見届けた運転手が金を掘り起こそうとしたところをボウガンで撃たれて(恐らく女性の姉の仕業)金を得ようとした2人の男が死亡して終わりという。
まあやっぱり予定調和としか言えないストーリーでしたね。
女性の姉が求めたのが金なのか復讐なのかは分かりませんが殺害が巡り巡ってしまったある意味では当然なオチとも言えますね。
ただこの話、青年はもしかしたら生き残る機会はあったのに執着によりそれを失ったのかなとも思います。
青年は見張っている間に金の山を一部崩すことに成功して金塊にすることは出来ているんですよ。
その一部だけで満足して殺害した女性に素直に助けを呼んでいれば少なくともこの終わり方はなかったのではないんじゃないかと。
普通のサバイバルならありがたい状況を素直に享受していれば金も命も無事なルートもあったのかもしれないと、
そう考えると必要以上の物を求める自分のキャパを超えた欲というものは怖い物ですね。
まとめ
サバイバル映画として見ればいい映画でした。
とにかくザック・エフロン演じる青年が追い詰められていく様が素晴らしいですね。
肌はボロボロ、心はズタズタとやはり孤独なサバイバルはこうでないといけませんね。
金という1つの要素を入れることで極限状態で人間に出会っても嬉しくないというこの要素もまたいいアクセントになっていました。
これで最初から複数でサバイバルしていて仲間割れだったらちょっとありきたりですからね。
砂漠という乾燥した地域が舞台でありながらジメっといやらしく粘着質に湿度の高い追い詰められ方をしていくのがこの映画の味でしょう。
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