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久しぶりのサガシリーズとなったサガ エメラルド ビヨンド(サガエメ)
今回は5周した上でのシステム面での感想を述べていこうかなと思います。
先に結論言っておくと何かと“重い”という言葉が付きまとうゲームです。
最大の楽しさとなる戦闘は常にカロリー重めな緊張感が漂い、
システム面ではUIの重さに付き合うと、とりあえず常に“重い”
なのでシンプルに万人にオススメ!とはとても言えないゲームではあります。
ですが、中毒性は十分、ハマってしまえば最早抜け出せなくそんな魅力もあるゲームにはなっていると思いますよ。
そもそもそれがサガシリーズって感じですが。
目次
カロリー重め、しかし楽しい戦闘
このゲームの根幹と言いますか、これが向かなかったらサガエメ自体が楽しくないという評価に間違いなくなるくらいに比重が偏っている戦闘。
サガスカをベースにプロテクト技による守りの強さや重要性(これマジで重要)、術の詠唱時間、インタラプトなどによる割り込みタイムライン管理はそのままに、
連携前提のシステムになることで更にその管理の重要性を上げているシステムになっていました。
逆転要素のあるシステムまで用意されており、しかしそれにより事故が起きることもある、本当に緊張感のあるこの戦闘システム。
これに関しては体験版の時点で満足感ありましたが、その期待は裏切らない内容となっておりました。
連携のしやすさが楽しい!
サガフロ以降サガと言ったら最早連携というくらいには戦闘面で魅力の1つとなることが多くなった連携ですが、
今作はその連携をかなり前面に押し出した戦闘システムとなっております。
今作はタイムライン上で選択した技と技の連携範囲が被っていたら連携と視覚的にも分かりやすいシステム。
当然敵もそのルールには則るので敵の連携タイムラインをインタラプトやバンプなどで妨害しながらも自分達の連携範囲を整える、
視覚的に分かりやすいのに頭を程よく使いそのご褒美も高火力の保証という分かりやすさ、これが楽しいシステムですね。
連携を繋がれば繋げるほど連携率が上がりオーバードライブ(以下OD)という、
ランダムで技を繋げる再連携が行われ常に技が行き交う計算が上手くいった気持ちの良さがたまらん戦闘でした。
このゲーム基本8割くらいこればっかりやっているのですが、これが飽きない。
シンプルさと分かりやすさと奥深さという相反するような要素が全て同居しているかのような洗練された戦闘でコマンドRPGとしてはやはり完成形の1つではないかなと思いますね。
しかもこの連携に関しては1つの欠点もカバーしているのですから見事としか言えません。
仲間が減っても逆にチャンス?な独壇場
このゲームは連携がダメージソースとして大事なのですが、これには1つ簡単に思いつく欠点が。
それは仲間が減ったら連携伸ばせなくなってただただジリ貧になっていくじゃんということ。
その欠点をカバーしきった神システムが独壇場となります。
独壇場はタイムライン上で左右2マスが空いた孤立した状態になると発生するシステム。
一言で分かりやすく言うと1人で連携を行うシステムですね。
タイムラインで孤立、1人で連携、これだけ分かるでしょうが、
これだけで仲間が減ることによって連携重ねられなくなる欠点を完全にカバーしているんですよ。
蘇生も回復も厳しく仲間が減ると単純に追い込まれるだけになりそうな状態で発生しやすくなる起死回生の一手、これが独壇場です。
特にODもそうですが本来なら詠唱時間が必要な術やインタラプト技ですら即時発動するシステムなので、
技構成を術ばっかりにしている状態で独壇場が発生するとそりゃもうとんでもないことになります。
全体術が発動した日には正に起死回生。
これのおかげで戦闘を最後まで諦める必要がない、寧ろ仲間が減ったらチャンスまであるという神システムです。
仲間が生き残ってる状態でも条件整えば発生はしますが、
その場合はBP残量的に連携回数が減るというのもこれを常に狙えば正解みたいにはならなくなるのもよく考えられています。
例に漏れず当然敵もそのルールには則ってくるので単体ボスなどが相手の時はうっかりタイムライン管理をミスって発動されると一瞬で全滅なんてこともありうる。
この独壇場が無かったらクソゲーだわぁ…と思う反面、敵に独壇場されるとクソゲーだわ!と嘆きたくなる、
たった1つの要素だけで沼のように罪深く人の感情を揺さぶる神システムとなっています。
確率は全てを壊す予測不能
このゲームはタイムラインの管理が重要となりそれを上手く操作して連携からのOD、もしくは独壇場で戦うという形なのですが、
この狙った2つでランダムに使われる技、そしてサガの花たる閃き、
これらの確率によら要素で常に予測不能な思わぬドラマが生まれることが多々あります。
ODと独壇場は発動するとそのキャラが技能欄で装備している技から残りBPでランダムに技が自動的に選出されます。
一応独壇場の場合は残りBP、連携の場合は連携参加時の技などからある程度選出は絞ることは多分可能。
そして閃き、これは説明不要で戦闘中に新しい技を閃いた時はその技で追撃するというシチュエーションになるのですが。
これらが大体事故に、もしくは時に奇跡を起こすことに繋がるのです。
特に普段はタイムラインを管理するために使用されるバンプ技、これが特にOD時に発動すると敵をタイムラインの思わぬ距離にまで押し込むことが起きます。
そうなると、どうなるか。
そう、敵が独壇場や連携範囲まで押し込まれる計算外の事態が起きることがあるのです。
サガエメ民なら間違いなく絶対に何度も起こすであろう事故。
しかし、これらは何だかんだで慎重に慎重を重ねれば確率を極端に下げることは可能です。
そこで更に追撃をかけてくるのが閃き。
全然想定外のところでバンプ技やインタラプトを閃いて連携が崩れたりなんてことは結構起きることだと思います。
ここまでだとただ事故が起きているだけだと思うかもしれませんが、当然こちらにも利があることはあります。
特に連携中の閃きは連携率を上げるのでOD発動範囲にまで持っていき、
これによって劇的に終わることもたまにありました。
自分の管理の範囲だと予測は容易なゲームですが、それでも最後まで気は抜けない実にカロリー高めな戦闘システムになっていましたね。
UIが重い
ここではおそらくこのゲームで多分みんな不満に思っている要素となるトレードや試練を中心としたUIについて。
システム自体は何の問題はなく、しかしUI面で兎に角足を引っ張っているので印象が悪くなるという形になってしまっていました。
トレードと試練は重すぎる
このゲームでおそらく不満点で真っ先に上がるであろうトレードと試練。
トレードは文字通り素材や装備などをトレードに出して新しいアイテムをもらうという物。
試練はせんせいから与えられる課題を受けて戦闘中にその条件を満たすことでクリアとなるという物。
前者はこのゲームにおける物々交換によるショップみたいな物となっており、後者は分かりやすくミッションですよね。
こんなよくある物ではあるんですがUIの重さで想定以上に苦しみがある物となっていました。
特にトレードの方なんですが、毎回戦闘後にメニューを開いてトレードの品や結果を確認する訳ですが、まぁこれが面倒くさい。
トレード画面のUI自体のもっさり感もあるのですが、更にトレードランクを上げるための経験値が雀の涙なのもまたきつい。
経験値が1000とか必要なのにずっと一桁の経験値を貯め続けるという、
ここら辺だけは悪い意味でのソシャゲっぽさがありましたね。
これに関してはトレード行くためのクッションを減らす、
トレードに出す素材のある程度条件設定可能にした上で自動選出などがあると大分楽になると思います。
このクッションの多さとUIのもっさり感のダブルパンチが大体不評の原因なので。
※アプデによりアクセスまでのクッション数だけは少し減りました(やったぜ)
そして試練に関してですが、こちらも不満点の理由は大体トレードと同じ。
しかし、こちらは課題クリア後に自動選出可能にする選択があるのでまだマシではあります。
何ですが、ここからは自分の我が儘として。
赤課題は選出しなくてもクリア対象にしても良くないですかね。
現状は青赤両方とも3つ選んでクリアを目指すという形ですが、
戦闘中にあの赤課題選んでおけば今頃クリアだったなと思うシチュエーションがあまりにも多すぎる。
ここだけはなんかもどかしい、せめて受注可能課題数を増やすか、
先ほども言ったように赤課題は受注しなくてもクリア対象になるかのアプデが欲しいですね。
シナリオはサガらしいけど分かりやすさもある
いつもシナリオの自由度が売りとなることが多いサガシリーズでしたが、
今回は自由度の意味が少しだけ違う形に仕上がっていました。
ステージクリア型だけどそこで起きることは自由度が高い
今回のサガのシナリオ構成はステージクリア型。
ヴィジョンによって選出された世界を選びそれをクリアすることでエンディングに近づいて行くという形式です。
シナリオ選んでそれをクリアするというシリーズ的にはサガフロ2なんかが少し近い形かもしれませんね。
なので好きにあっちこっち行ってイベントを発生させるという自由度はありません。
しかし、選んだ世界で起きることが決まりきったことかと言うと全然そんなことはありません。
その世界に主人公が介入する際にはヴィジョンによって導き出されたイベント、それを選んだ順番、そこで選んだ選択肢、そもそも操作している主人公、
これらによって起きることや結果、対峙する敵が全然変わるのです。
自分は全主人公をそれぞれ1回クリアしましたが、同じ世界で起きることでもこの変化は周回の影響なのか、主人公の影響なのか判別つかないくらいですからね。
なので現段階だとどこの攻略サイトも枕言葉に
おそらく、可能性として、主人公によって変化する可能性が、
こんな感じの文言入れておかないと無責任になってしまうくらいに同じことが起きないです。
そもそもの話として訪れた世界によっては急に双六やらせたりするなど世界によってのルールが違うので、
結果として自由すぎるくらいのシナリオだったと思います。
シナリオの進行の形としてはサガとしては自由度は低め、
しかしその選んだ先で起きることは自由すぎるくらいに変化し続けるやはりこれはサガなんだと深く理解出来るシナリオとなっていました。
しかもこれがサガらしいどこか投げやりな台詞群で行われるからたまらないです。
シナリオUIもちょっと重め
形としてはちゃんとサガとなっているシナリオですが、UI面はこちらでもちょっと不満が。
まぁこれは体験版の時にも語ったのですが、周回による変化を楽しむ作りの割にはちょっと会話のテンポがもっさり気味なところですね。
会話の内容自体は大事な物も少なくないので安易にスキップというのはよろしくないとは思いますが、
既読スキップくらいはあった方がやはり好ましかったかなと思いますね。
ただここら辺はおそらく想定の範囲内だとは思います。
実際イベント自体は3Dをグリグリ動かすようなムービーシーンは全然ないですしね。
なので極端にテンポが悪すぎるというわけではないのですが…
うーん…これは無いものねだりというか贅沢な悩みと考えてプレイヤー側もある程度適応していくべき部分なのかもしれません。
まとめ
今回はとりあえず全主人公1周した上でのシステムの印象や感想を語らせていただきました。
本当なら育成面として種族ごとの楽しみ方なんて部分もあるんですが、
こちらは正直理解の深さとしてまだ入り口にすら立っていないような気がするので割愛しました。
ゲームとしての楽しさや深さとしての“重さ”や単純にUIの操作性などの“重さ”など、
どこを見ても意味の違う“重さ”と付き合うゲームとなっている印象でしたね。
主人公ですら周回ごとに展開が違うなどこちらでも重さがあるのですから、
全てを理解するまでプレイするプレイヤーともなるとフレイムタイラントに狂人認定されてしまうほどのサガプレイヤーになる気がします。
最初に言った通りとにかく癖が強いので人に手放しでオススメは出来ないのですが、
でも確実に好きな人には刺さりまくるとも断言出来る中毒性も確かにあるんですよねぇ。
今回は幸いにも体験版があるので気になって購入する前に体験版に触れて、とりあえず戦闘が好みかどうかだけでも確認することをオススメします。
マジで戦闘がプレイ時間の8割くらい占めるため、これが好みじゃなかったらどうにもならないのでね。