【映画】はっちゃけてはいないが真面目な良さがある ウォーハント 魔界戦線 ネタバレあり感想

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ウォーハント 魔界戦線
[c]2021 OU WARHUNT FILMS. ALL RIGHTS RESERVED.

製作国

アメリカ

監督
マウロ・ボレッリ
脚本
マウロ・ボレッリ
レジー・ケヨハラⅢ
スコット・スバトス
出演者
ミッキー・ローク
ロバート・ネッパー
ジャクソン・ラスボーン
アグラヤ・タラーソヴァ
アンナ・パリガ
ロー・スタッセン
ポリーナ・プシュカレヴァ・ニオリー
ジョッシュ・バーデット

B級お馴染みナチス+何か。

いつも何と組み合わされるのか楽しみにしている部分があるかとしれませんが、今回は魔女です。

この要素ではっちゃけずに真面目に纏めるという意外な(人によっては肩透かしな)展開を見せる。

今回はそんな映画ウォーハント 魔界戦線(原題:WarHunt)感想です。

ジャンルはアクションで上映時間は約93分となります。

この映画の見どころ

舞台設定故の空気感。

カラスを使ったかっこいい魔女の演出

あらすじ

1945年。連合軍の輸送機が、カラスの大群に襲われ、ドイツ南部の森林地帯に墜落する。米軍のブリューワー軍曹率いる捜索隊は、ドイツ軍と交戦しながらも墜落機の残骸を発見。奇妙なことに、乗員の死体は見当たらなかった。そして、奇怪な事態が起き始める。

U-NEXTより

登場人物

ウォルシュ

ジョンソンの部下

機密文書回収のためブリューワーの部隊に参加する

ブリューワー軍曹

墜落機捜索部隊の隊長

部下のために惜しみなく命を投げ出す男

ジョンソン少佐

墜落機捜索をブリューワーに依頼した上官

B級お馴染みナチス+何か

B級映画だとお馴染みナチス。

ゾンビ作ったり強化兵士作ったりなど酷使されておりますが、今回は魔女と混ぜられます。

といっても魔女とタッグを組んでいるというわけではなく、あくまで魔女もナチスも出る映画だよというストーリーです。

書いてて自分でも何言ってんだと思ってくるのがB級設定クオリティ!

舞台設定は1945年と戦争中が舞台なので緊張感のある空気を感じることが出来ます。

墜落した輸送機から乗組員の救助と機密文書の回収という流れで、敵地でもあり当然魔女も住んでいる森へと赴くという流れ。

部隊を率いるはブリューワー軍曹。

部下のために惜しみなく命を投げ出す男という仲間思いな理想な上司ですね。

そして機密文書回収のために参加するウォルシュ。

こんな流れで進みますが、ナチスと魔女を掻い潜りというわけでも無く、最初にちょっとドイツ軍に襲撃されてからはほとんど魔女相手…というわけでも無く

魔女の魔術による同士討ちがメインだったりします。

後半になるとちゃんと魔女相手にしますが、基本はこれ。
部下思いのブリューワー相手には尊厳破壊とも言える魔女達の戦法でした。

他にも幻覚見せられたりなど魔女側は正面から戦うより正しく魔女らしく振る舞っていたのではないでしょうか。

映画的には地味な絵面になるんですけどね!

まぁ、実際地味ではあるんですけど内容はなかなかエグめ、特に仲間の1人を操り獣に見せてけしかけるのはかなりのエグさ。

どれくらいエグさかと言うと豚に見えてるから食糧としてみんなで食って後で気づいて吐くエグさ。

他にも自分を妻に見せて手榴弾のピンに結婚指輪に見せて自爆させるなど、言い方悪いですが性格悪い戦法ですね。

こういう能力を活かして精神的にダメージ与えるというのはさっきから言いすぎな気もしますが地味ですが、しかしちゃんと魔女らしい見せ方なのでここら辺は丁寧さがあるのがいいですね。

普通のB級なら最初からがっつり殴り合いですよ。

そんな能力活かされてブリューワーがイカれて恐怖政治行うのですが、ここはどうなのかなと思う部分があります。

魔女の幻覚食らった描写が特にあるわけでもないので単純にイカれてしまったんでしょうが、部下思いなのにと見るべきか部下思いだったからこそと見るべきか

どちらと見たかで仲間に手を出してしまう行為に納得感があるか変わると思いますね。

自分はどちらかというと前者の感想でした。

これは味方が戦死したら墓を絶対作ったり敵の死体に安らかに腐らせてやれと言うなど確かに倫理観ある方かなと思いますが、
怪事の中でも魔女の存在を認めない頑固さと苛立ちの描写が多いせいでイマイチ見てる側には部下思いの部分が伝わりきれてなかったからかなと。

でも部下思いの人間が素でイカれて部隊の新たな脅威になるというのはいいシチュエーションではありました。

というか部下思いという設定がこの展開のためにあったレベルですね。

途中のクリスマスの話で敵と味方で拡声器で共に歌を歌った2日後に何もなかったかのように殺しあったなど、誰もが持つ善性が無かったことになる戦場を見たからこその頑固さと狂いでした。

こういう善性故のエゲツなさというのはとても好みです。

魔女の目的、軍の目的

何事も動機がなきゃ始まらない。

今回の軍、ナチス、魔女それぞれの目的は、

軍とナチスは魔女の持つ魔術書と森にある“生命の木”

といっても目的は同じでも動機は別物。

ナチスはそれを手に入れて不死の軍団を作るため、逆にウォルシュ達はそれをナチスに手に入れさせないためと。

不死の軍団とかB級のナチスなら馴染みがありすぎる目的が出てきて異様な安心感があります。

そして魔女側の目的。

普通なら専守防衛的な理由になりそうですが、こっちは違います。

“生命の木”に兵士の血を捧ぐと不死の花が咲きそれを摂取することにより不死を維持できるのでノリノリで兵士を殺りにきています。

不死といっても見ていると銃で普通に死んだり、焼かれて死んだりしているので、あくまで寿命の維持と蘇生に使えるって描写でしたね。

こう考えると不死の軍団作りたいナチスの計画は割と企画倒れ的な部分になっていますね。

あぁ、世知辛い。

こういう全員揃って相手から強奪しか考えていないのは戦時の空気感も相まって人間の愚かさを描いているのかもしれませんね。

絶対にそんなことは有り得ませんけど

ラストに関しては自分はよくわからなかったですね。

ガスマスク被っていたのでいつの間にか入れ替わっていたのか、花食べたら魔女になってしまうのか自分の観察不足でわからん!としか言えなかったです。

カバンの中身が羽だったこと見ると入れ替わりなんですかね?

かっこいい演出は多いけど見づらさは残念

あんまりバリバリのアクションではないですが一応アクション映画。

この辺に関して言うなら演出はいいのに見づらいです。

最初のナチス戦なんかは普通の戦争映画って感じで良かったんですけどね。

その後の会話や捕虜の扱い含めて戦時中って感じの空気感漂っていますし、部隊の連携って意味でも見応えありました。

ただ肝心の魔女戦が勿体無い。

基本的に最初は相手を拐かして相手を操る方向なのでそこまではいいんです。

ただ最後の魔女戦、これはいただけない。

剣や鎌などを使った実家のような安心感の肉弾戦になるんですが、暗くてすんごい見づらいです。

一応ホラーの枠でもあるので急に登場やしつこい付き纏いなどは必要なんでしょうが、もう少しだけ見やすくしてほしかったですね。

道中での魔女の登場や離脱の演出は良かったので、もう少しだけ厨二心をくすぐるバトルを見たかったですね。

折角ミッキー・ロークに眼帯!軍服!なんて厨二心しかない服装で起用してるんだし、はっちゃけて欲しかったです。

ちなみに魔女の登場や離脱はカラスが集まったり分離したりするあまりにもカッコ良すぎる、かっこよくてたまらない演出でした。

カラス最高!

まとめ

魔女とナチスな映画の本作。

要素だけ見るとはっちゃけてそうですが、結構真面目な映画でしたね。

最後くらいはっちゃけても良かったのよ?

ただ舞台設定と真面目さ故の戦場の空気感は良かったですし、何気に会話がいいんです。

これはおっさんや兵士がメインだからこそ出せた空気感というべきか今の時代だと結構貴重かもしれません。

ミッキー・ローク目当てだと後悔するかもしれませんが、それ以外の部分。

戦場、魔女、ナチス、こういった要素が目当てだと楽しめる映画だと思いますね。


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