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製作国
アメリカ
監督
マット・エスカンダリ
脚本
ブランドン・スティーファー
出演者
ケヴィン・ディロン
ブルース・ウィリス
オリバー・トレヴェナ
テキサス・バトル
シェルビー・コッブ
今回は監視者と監視対象の奇妙なバディ関係が面白い映画ワイヤー・ルーム(原題:Wire Room)の感想。
法的に許された監視と長年追われている事件。
これらの要素から想像する内容とは黒幕の立ち回りのせいで少々異なってしまいお馬鹿なノリの映画となっていますが、
ただアクション的な見せ場や登場人物達の小気味良い会話は見どころ抜群。
この映画を見るならブルース・ウィリス目当ての人も多いと思いますが、
彼の役のポジションも割と理想的なものとなっていて出番の少なさを除けば十分満足出来るはずです。
ジャンルはサスペンスアクションで上映時間は約96分となります。
・監視者と監視される者の奇妙なバディ関係
・ブルース・ウィリス演じるシェーンのポジション
目次
あらすじ
シークレットサービスを追われ、監視室(ワイヤー・ルーム)で働くことになった特別捜査官のジャスティン。定年退職を間近に控えた上級特別捜査官のシェーンから、カルテルに武器を密輸するエディーの監視を命じられる。シェーンはエディーが持っている汚職捜査官のリストを入手し、警察内部の腐敗を食い止めようとしていた。そんな中、エディーが謎の武装集団に襲撃される。エディーを死なせないため、ジャスティンは遠隔で指示を飛ばすのだが……。熾烈を極める戦闘、ワイヤー・ルームに迫る悪意、やがて明かされる警察内部の闇とは⁉
DMM TVより
ワイヤー・ルームを配信している配信サービス
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登場人物
・ジャスティン・ローザ
シェーンの後任としてワイヤー・ルームに配属された特別捜査官
前歴はシークレットサービス所属
ワイヤー・ルーム配属初日に監視対象であるエディーが武装集団に襲撃されるのを目撃してトラブルに巻き込まれる
・シェーン・ミューラー
残り3ヶ月で定年の上級特別捜査官
優秀の美を飾るはずの事件が思うように解決せず、今はもう残りの時間を無難に過ごしたがっている
・エディー・フリン
アイルランドの武器商人だった男
ロシア製の武器を南米の反乱分子に流しギャングの抗争に巻き込まれアメリカにやってきた
現在はカルテルに武器を密輸しておりワイヤー・ルームの監視対象
“ジュニア”と呼ばれている右腕がいる
・ピーター・ロバーツ
保安官代理
ローザからエディー襲撃の事件を聞き現場に捜査官を派遣する
・マイク・アクムス
ワイヤー・ルームの守衛
保安官事務所に20年勤めていたが数ヶ月前に勇退して退屈しのぎに今の仕事についた
少々話がくどい男
・ノア・ホルボロー
ワイヤー・ルームの分析官
・シンディー
エディーの恋人
エディーを狙った武装集団の襲撃で人質に取られる
“ジュニア”
エディーの右腕でニックネーム以外の詳細は不明な男
監視対象とのリモート・アクション
捜査のために犯罪者を合法的に監視、盗聴することが許された監視室(ワイヤー・ルーム)を舞台に繰り広げられるリモート・アクションな本作。
前任のシェーンの後任として配属されたローザが捜査の進展が碌に見られない簡単な仕事のはずが、
監視対象であるエディーが武装集団に襲撃されたことにより、
思わぬ事件の進展、そして真実が明らかになるという内容です。
こんな感じだと張り巡らされた伏線が解けていくような展開になるかと思うでしょうが、そういう作品ではないです。
黒幕とかは中盤でヌルッと明らかになりますし、どんでん返しや伏線を楽しむ物ではなく、
襲撃による緊張感やローザとエディーの奇妙な関係の小気味良い会話を楽しむ映画ですね。
転属初日のローザには以下の8つのワイヤー・ルームのルールが伝えられるのですが、
- ルールその1、扉を閉める
- ルールその2、部屋を無人にしない
- ルールその3、部外者は部屋に入れない
- ルールその4、設備を傷つけない
- ルールその5、対象者と接触しない
- ルールその6、対象者を死なせない
- ルールその7、ヘマをしない
- ルールその8、緊急時や質問の際はシェーンにのみ連絡する
このルールを見た人はみんな察するでしょうが、全部ルールは破られます。
どれもローザが意図的にやるような物ではないのですが押すなよ!絶対に押すなよ!と言わんばかりのこのルール、お約束のように全て破られるというね。
この時点でどういう風に見る映画なのかは何となく察する物はあるでしょう。
このルールを逆手に取るとかそういうのじゃなく、展開としてただ破って、でも結果として事件は解決する的な内容です。
全部見たら初手の段階からルール破ってピンチになってるなというのがよく分かります。
ですので、思わぬ事態にルールを破り監視対象に連絡を取ったローザと監視対象のエディーの奇妙なバディ関係を楽しむ映画ですね。
連絡を取ったことで命の恩人なのにエディーに協力せざるを得ない状況になり、ローザもまた襲撃の黒幕を知り自分のところに襲撃が向かう、
このエディーとローザ、それぞれの視点で違ったジャンルのアクションが見どころにもなっていますね。
序盤はエディーの武装集団に対してワイヤー・ルームからローザの指示で敵を始末していくスニーキングアクション、
後半はローザのワイヤー・ルームに押し寄せる黒幕からの襲撃を凌ぐ銃撃戦を交えた防衛戦が用意されているので、
アクション面では一粒で二度美味しい映画ですね。
色々と深読みするような映画ではなく、転属初日の男が意図せずルールを破ったことで事態が滅茶苦茶になり、
1年以上かかった事件がたった3時間で解決してしまうというこういうことって現実でも案外あるよねってストーリーでしたね。
武装集団に入られ、捜査対象者の1人が死亡し、設備がボロボロにされたワイヤー・ルームの哀愁を是非楽しみましょう。
奇妙なバディ関係
監視対象であるエディーが武装集団に襲われるのを見て見過ごすことが出来ずに連絡をして救ってしまうことにより結ばれるローザとエディーの奇妙なバディ関係。
エディーを救ったことで監視していることがバレ、携帯の連絡先と名前までもがエディーにバレることで
自分が死んだ時にローザに連絡をしていることが分かったらどう思うかな?という脅しで協力関係が結ばれる2人。
この監視対象であるエディー、作中の説明だと結構な悪党なんですが、
恋人のシンディーに皮肉を言われて舐められたり武装集団の襲撃でかなり狼狽したりと最初はちょっと小物臭い振る舞いをしている人物です。
悪行が台詞だけの説明だったりシンディーが殺害されて激昂するところを見たりすると観客的にはどこか憎めない部分も目立つようになっています。
これにより善人のローザが巻き込まれても苛立つ要素が減るのでこういう茶目っ気は大事ですね。
そんな途中までは小物臭いエディーなんですがローザと組んでからは戦闘でも駆け引きでも上手。
特に黒幕である“ジュニア”との口論も敢えて聞かせてワイヤー・ルームも襲撃させるなど完全に運命共同体に仕向けるなどなかなかやり手です。
そんな悪党をローザは自身の信条から守り続け、そしてエディーもそれをどこか気に入ったのか、
「あんたは俺を逃してそして俺は消える。」
これに対してローザが、
「その後は俺が追いかける。」
この小気味良いやり取りは正にバディ、この返答で「約束だぞ?」とエディーが返答するのも変な信頼感が生まれているのが分かって面白いですね。
最後は死を偽装して消えたはずなのにわざわざローザに、
「悪役には対になるヒーローが必要だ。」
「また会おうローザ特別捜査官。」
こんな電話しちゃうあたり、ルパンと銭形ばりの関係性にでもなりたいのかと邪推してしまうくらいの最初の小物感はどこへやらといったノリのいい関係でした。
上手くローザを巻き込むエディー、そんなエディーを的確に指示して守るローザ、
バディとは言ってもローザが指示して守ってあげてローザ側には何の見返りもない歪な関係性なんですが、
まぁそれはエディーが悪党だったからということで。
黒幕
事態の全ての原因でもある武装集団の襲撃。
それを指示した黒幕はエディーの右腕のはずの男“ジュニア”
黒幕なんだからその正体は当然後半に勿体つけたような演出で衝撃の事実!と言わんばかりに明かされると思いきや、中盤でエディーが電話してヌルッとした流れで明らかになります。
黒幕の“ジュニア”の正体は保安官代理のロバーツ。
ローザに盗聴されていることを逆手に取ってエディーがロバーツとわざと電話で口論して正体を明かさせることにより、
ロバーツからしたら正体と汚職を知られたローザも襲撃対象になりこれによりワイヤー・ルームにも襲撃が行われるわけです。
これにより元保安官の守衛マイクが汚職側であり彼からワイヤー・ルームへの襲撃が始まるわけですが、
これを知るとエディーへの襲撃前のマイクのうざ絡みは気を逸らすためだったのかな?とか推測できようになってますね。
最後にはワイヤー・ルームに大量の武装集団を送り込むなどこれローザ達や証拠を消しても状況証拠だけで言い逃れ出来なくない?と思う手段を取り、
こんな火ついたら強引な手段を取るこいつらの尻尾を今まで掴めなかったワイヤー・ルーム側の能力に一抹の不安を覚えるような流れなのですが
まぁラストの銃撃戦という見せ場のためなら多少の粗は目を瞑りましょう。
まぁ、正直なところこの黒幕は上でも書いた要素もあり大分おバカな部類だと思います。
ワイヤー・ルームの監視を知らなかったにしてもその存在は知っていたのに、
というかワイヤー・ルームの守衛に手先潜り込ませているので監視のこと知っててもおかしくない。
エディー襲撃もローザに対する証拠隠滅のやり方も強引過ぎますし、
知った後も証拠消せばいいだろと言わんばかりの開き直った派手な行動取っているのでスマートさがまるで無いですね。
この雑さ加減を見ると普段はエディーの立ち回りあってこその立場だったのかなと思ってしまいますね。
ただ正体バレた後に戦争の準備は出来ているか?という台詞から襲撃の緊張感増すのは悪くないので、
話として見ると立ち回りがあれですが作劇的に見ると話を転換させてくれるいい黒幕だったのかもしれません。
さーて、今回のブルース・ウィリスは?
ラストに向けて駆けつけてくれるととてもいいポジションでしたね。
引退前の上級特別捜査官で引き継ぎのローザに仕事を任せた後は後半までほぼ出番はないのですが、
ここら辺は昨今だと当たり前に近い要素なので問題とも最早感じません。
大事なのはその少ない出番の中での印象です。
今回はラストの銃撃戦前に駆けつけてくれてなんと銃撃戦にも参加してくれます!
いつもなら大物なのに中盤であっさり殺されて退場といういつもの流れだと思ったのでこれは嬉しい!
これは珍しい、とても珍しいです。こんなしっかりと銃撃戦やってくれたのでここだけで割と満足出来ます。
途中で気絶してしまい最後の一撃もノアが行ってしまうのは残念なんですが、
ここまで来たらシェーンでいいじゃんかよ〜
まぁそれでも銃撃戦に参加して活躍、しかも最後まで味方として生き残ると嬉しい要素たっぷりでしたね。
正直絶対に“ジュニア”の正体で黒幕だろうと思ってたので、この展開は最近のブルース・ウィリスの扱いをある意味メタ的に逆手に取ったのかもしれませんね。
キャラ設定も有終の美を飾るはずの事件が解決できずにもう穏やかに引退したがっている人間が、
新人により職場を滅茶苦茶にされるものの花道も用意されるというストーリーなので個人的に感じ入るものがありました。
まとめ
設定から想像する内容とはやや離れた内容なので好みはありそうですが個人的には面白かったです。
深そうな設定からの奇妙なバディ関係や小気味良い会話と正しくB級っぽいノリが好みでしゃーないです。
この手の映画はキャラさえ立っていれば強いんですよ。
ブルース・ウィリスの扱いも制限の中から見るファン的な目線だと理想的な扱いともいえるものでここだけで大分加点出来る要素ですね。
アクションも2種類用意されていると分かりやすい見どころとなっていますし、
ゲームで例えるならキャラゲー感覚で見れる人ならハマる部分はあると言える映画でした。
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