【映画】他人にメスを預けて ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス感想

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ドクター・ストレンジ マルチバース・オブ・マッドネス
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ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス見てきましたー

今回もサプライズ登場ありヴィランがまさかの相手など驚きがいっぱいな映画でしたね。

特にヴィランに関してはここまで付き合ってきた登場人物をこのタイミングでこういう扱いに持っていくのかとちょっと驚きました。

マルチバースという設定を活かしたストーリーにもなっており演出的にも見応えのある1作になっていましたね。

ストーリー感想

今回は辛い話と結末でしたね。

マルチバースを活かした展開でもしもこう出来るなら、
もしも取り戻せるものがあるのならどういう決断を下してしまうのか。

その決断が一つの分かれ道となってしまい、片やヒーローとしての決断や成長をし、
片や執着で犠牲すら厭わないヴィランとなってしまうなどキャラクター性が出ているともいえますが結構辛い話でしたね。

決着自体も力づくでの決着で終わらせなかった、終わらせるわけにはいかなかったことからヒーローとしての精神性の作品であったのかなと思っています。

他人にメスを

ストレンジとしてはここが1番の大きな変化でしたね。

常に自分でメスを握りたがる傲慢さがあり、
しかもどのアースでもその傾向があるとまで言われてしまうストレンジでしたが、(実際に他のバースではアメリカの力を奪おうとするシーンも冒頭でありました。)

このMCUのアースでのストレンジは最後をアメリカに託す、つまり他人にメスを預ける決断を下せる成長をしました。

最愛の人と結ばれないことに対しめ自分を納得させるための嘘や愛することの恐怖など、
今回は前作よりさらに一歩踏み込んだ内面描写がなされていてワンダとの対比も含めて内面での一皮剥けた感じが分かりやすかったですね。

別アースの自分を犠牲にしてまで自身の願いを果たそうとするワンダに対して、
エンドゲームで犠牲を払わざるをえなかったストレンジが、今回は相手を信じ他人にメスを渡し犠牲を良しとしなかったのは
今回のヒーローとヴィランとしての立場の対立構造においてはいい対比だったなと思いました。

ホラーと魔術としての演出面

今作は監督が監督なためか演出がかなりホラー寄りでした。

単純なホラー演出というよりサム・ライミ節のホラー演出でしたが

今までのMCUではボカしていたような直接的に近い感じで死を表現していましたし、
ワンダの動きや演出は完全にホラー映画のそれでしたね。

ちょっと古典的な感じでもありましたがMCUというシリーズでやる分にはこれくらいがちょうどいい塩梅のホラー演出かなと。

それとは逆に魔術的な演出は前作からは大分落ちてしまったかなとも感じました。

前作のミラーディメンションが視覚的に新しい演出で良すぎたというのもありましたが、
この魔術的な部分についてはあまり目新しい演出はなかったですね。

戦闘面では音波バトルは唐突感含めてちょっと面白かったですね。

何で音ゲーみたいなことを急に始めているんだというシュールさもあり、人によって大分感想変わりそうなバトルだったと思います。

後はPVにもあったゾンビストレンジこれに関してはまさかの味方要素であり、悪霊操るのも含めて厨二心にビンビンくるかっこよさがありましたね。

ワンダについて

今作のメインヴィランでもあったワンダ。

今作は彼女についてが1番語りやすいのではないかなと。

ドラマ前提とまでははっきりと断言しませんがトミーとビリーにあそこまで執着するというのはドラマを見ていないとやや腑に落ちない部分もありそうですね。

予習で改めてドラマを観た直後というのもあり、

正直自分は大分ワンダ寄りで見てしまっていました。

今回はダークホールドに囚われているという部分も間違いなくあったと思いますが、それを含めても取り返しのつかないほどの犠牲を出してしまいました。

IWでサノスが言っていた知識に呪われるとはよく言ったものでドリーム・ウォークなんて知らなければ渇望する夢を見てもただ辛いだけで終わったんでしょうね。

最終的には向かうのビリーとトミーに拒絶され自身の過ちに気づき責任を取るという悲しい形で終わってしまいました。

AoUでアベンジャーズに加入してから7年、シリーズの中でこれだけの何月を積み重ねてきたキャラクターが今回こういう結末になってしまったのは正直悲しいですね。

最後の光を見ると全然再登場の余地はあると思いますが。

やってしまったことは到底許されるものではありませんが、
ワンダヴィジョンの最終回でヴィジョン、トミー、ビリーの3人との別れのシーンを見ると単純に許されないヴィランと断ずるのは自分にはとても出来ませんでした。

これだけの事態を引き起こした以上簡単なことではないでしょうが、今後ワンダが何がしかの形で報われることは祈りたいですね。

今回のサプライズ

アース838にて登場したイルミナティの面々はサプライズ要素が多かったですね。

X-MENやF4、インヒューマンズやホワットイフからの登場などこれからのシリーズの展望に期待出来る面々でした。

とはいえ今作に関してはやや出オチ感が強かったのは否めないのですが
まぁF4とX-MENには今後の挽回に期待したいですね。

後自分だけかもしれませんがそろそろサプライズ慣れしてきてしまったので、

そろそろ敢えての何もないというのもありかもしれませんね。

マルチバースに関して

ロキから始まりスパイダーマンと本作で広がっていったマルチバース。

人が見る夢は別のアースの自分という設定は本作以前の作品の描写を見返しても楽しくなりそうないい設定でしたね。

そんなマルチバースを自由に移動ができるアメリカ・チャベスの加入なども含めて今後どうなるのかは読めないところです。

個人的にはあまりにも何でもありになってしまうのでどこかで何がしかの制限を設けて欲しいなと思っているのですが
そんなことは製作側も把握していないわけではないのでしっかり多くのファンが納得する落とし所は作るのでしょうね。

現フェイズにおいてはかなり大きな要素を占めているので、
今後もエンドゲームまでのサノスやインフィニティストーンのような最終的な大きなイベントの要素になっていくんじゃないかなと推測してます。

まとめ

前回のスパイダーマンに続いてマルチバースを大きく扱った本作。

サプライズ要素としていよいよ合流が本格的が見えてきたなと期待もでき、
またヒーロー側の存在であろうと理由があればヴィランへと堕ちてしまう怖さも見せてくれた作品でした。

他にも注目する点として今回はMCUとしてかなり監督の色が強く出せていました。

シリーズとしての繋がりを重視してやや平均的な雰囲気でまとめていたMCUでしたが、
ここに来て監督の色や個性というものが重視されていく傾向になってきたなと感じています。

今後はよりそれぞれの作品が先鋭化され個性が強くなっていくのかなと思うと楽しみですね。

後は最近ビターな展開が続いているのでそろそろスカッとする1作を出してくれたら文句なしですかね。


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