【映画】長き旅路の終わり テラフォーム 侵略 ネタバレあり感想

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テラフォーム 侵略
(C) Aryavision Pictures. 2021.

製作国

オーストラリア、アメリカ

監督
エディー・アーヤ
脚本
エディー・アーヤ
出演者
ニコール・シャルモ
ケネス・トルヒーリョ
ジャック・キャンベル
Terri Purchase
Natalie Rose
Buffy Anne Littaua
ニコール・シャーロック

想像もつかない広大な話が実はとても身近で個人に集約されていく、

今回はそんな映画テラフォーム 侵略(原題:Risen)感想です。

ジャンルはSFスリラーで上映時間は約110分となります。

伏線の回収により1つの1つの行動の疑問が一気に納得がいくいいSF映画でした。

この映画の見どころ

武力ではない静かな侵略をされる地球

壮大な話が1つの者に集約されていく伏線

あらすじ

人類と 地球の 最期を 目撃せよ

ペンシルべニアの田舎町に隕石が落下。 隕石から発生した有毒ガスで動植物が死滅、住民全員が死亡する。政府は事態の解決策を探るため、ノーベル圏外生物学者ローレンに調査を依頼。

落下現場で未知の種から発芽した赤い植物を見つける。植物は急速に巨大化し、有毒ガスを発生。政府はミサイルで植物を駆除しようとするがシールドのようなもので阻止されてしまう。

それに呼応するかのように亡くなった住民たちが次々と蘇生し、ある男を使い地球外生命体がローレンにコンタクト求めてきた。

ローレンが聞かされたメッセージは恐るべき地球侵略計画と、自分自身の幼い記憶に繋がる衝撃の事実だった・・・

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登場人物

ローレン・ストーン博士

ノーベル賞受賞の圏外生物学者

著書に“地球外の生命”など

抗うつ剤を服用している

バジャーで起きた隕石落下の件で陸軍から協力を求められる

サンチアゴ教授

宇宙生物学者の教授

ローレン同様バジャーの件で陸軍に協力を求められた

サムとマイケルという2人の息子がいる

エメリック大佐

アメリカ陸軍大佐

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飛来する隕石、蘇生する死体

隕石の落下で地球に激震が走るというSFは多々ありますが、今回もその1つ。

一応前提として現代が舞台ではありますが、冒頭の会見などを見ても(少なくとも政府は)地球外生物が存在しているものとして扱われている世界観です。

ペンシルベニアのバジャーという田舎町に隕石が落下して町がほぼ全滅といういきなりクライマックスみたいな事態から始まるストーリー。

1300人が全滅、更に隕石は消えその地点からは猛毒の空気が漂うというやんごとなき事態となっておりまさ。

そこで調査のために専門家であるローレンが召集されるという流れですが、この主人公となるローレン、
彼女がなかなか複雑な内面の持ち主となっております。

飲酒運転やら抗うつ剤服用やら自分という存在がこの世界に馴染んでいないという悩みを抱えている女性です。

これが後々の伏線になっていたりするのがよく出来ている部分なんですが、
このどこか空虚な感覚は一緒に仕事を要請されたサンチアゴと息子達の会話を聞いているのを見てもどことなく察することが出来ます。

現地について隕石の爆心地ではやはり何もなくと思われているところにローレンだけが赤い芽を発見します。

この芽をどこか愛おしそうに撫でながら写真で撮るだけに留め報告することなく帰還します。

どう考えてもいかんでしょ案件である。

この後似たような隕石の件でまさかの本当に現実でも起きた2013年のロシアのチェリャビンスクで起きた隕石落下を絡めてきます。

顛末は当然映画に合わせて先程のことと同じことが起きたことそれをロシアが隠蔽したことなど変えてきていますが、
こういう現実とリンクさせるのは臨場感が増して面白いですね。

そして隕石落下地点の犠牲者の検死、ここで遺体が蘇るわけですがここからの雰囲気が本当に魅力ですね。

メスを入れて出た血が戻っていく、
生物学上は死んでいるはずなのにDNA配列の変化で新しい生き物となって動いている、
更に生き返った者達はバジャーの方向を見続けるなど。

元々重苦しい雰囲気が更に重くなり引き込まれてしまいました。

ローレンが妙に強く彼らの存在を確認しようとするのも後々の展開に使われており、振り返るとここら辺は空気感も伏線も見事でしたね。

生き返った彼らが見つめているバジャーにはいつの間にか巨大な大木がそびえ立っており、
それは最初にローレンが見逃した植物が成長したものという側から見ると完全に戦犯ですね。これは。

実は話の都合のためのバカな行動じゃなかったりするのが素晴らしい。

要は隕石は種であり、芽や大木はそれらが実ったものでそこからは猛毒が噴出と、
ただ排除するだけでは同じことが繰り返される可能性があるというローレンの主張で生き返った1人を連れていき彼らの目的が語られることとなります。

終焉が迫る

そびえている大木に向かい、彼が反応して地球に来た目的、そしてなぜ地球だったのかがローレンに語られることになります。

目的は当然侵略、自分の星に住めなくなり代わりに地球に来て自分達に適応する地球を変化させようという、
オタク的に言うとガメラ2のレギオン的なこと仕掛けてきています。

ロシアの件は最初の侵略でそれはロシア政府が秘密裏に焼却したことにより失敗していましたが、今回はローレンが芽を見逃したことにより彼らの目的は成功してしまいます。

やっぱり戦犯じゃないか。

そして何故地球だったのかは地球から“超新星94”という存在が彼らに地球と地球人の情報を送っていたという事実でした。

この事実を知った後は当然大木の焼却作戦なども行われるんですが、
彼らは人を操る能力を持っており、更に大木はまさかのバリア持ちでミサイルが通用しないという急に絶望感がどんどん増していきます。

ここからの展開の重さと雰囲気がすごいいいんですねこの映画。

世界中で謎の物音、毒の発生、地質が変化し作物が枯れるなど、文字通り人類の終わりが迫ってきてしまいます。

この雰囲気が本当にいいんですよね。

派手なことは何も起こらない、ただただ不気味に静かに終焉が迫ってきている感じが謎に生々しいんですよ。

全てが終わる時ってこんな風に静かに近づくのかもしれないなって妙な説得力と怖さがあってこの映画の雰囲気の作り方は本当に好みですね。

大木から伝って出来た卵のような物体がまた気味が悪くていいんですよ。

ローレンの真実

世界の終焉を前にローレンの真実が語られていきます。

これがストーリーにおいてはこの映画の肝といってもいい真実でした。

元々どこか世界に馴染めていないということで悩んでいたローレンはこの終焉が迫る状況において寧ろ安心感すら覚えている心境でした。
そんな中で大木の前にいる彼に会い彼女は真実を知ることになります。

その真実とは幼い頃に父の職場、エリア51に連れてこられそこに居る瀕死の宇宙人と実は接触していて、蘇った死体達と同じようにDNAが書き換えられていたと言う真実でした。

つまりローレンは彼らより先に書き換えられて地球に定住していた存在だったと言うことですね。

ここからの話が何もかもが繋がっていくようで見事でしたね。

書き換えられたローレンはロケットの設計図の制作や他の人間になぜか言うことを聞かせられるようになっている彼らと同じ能力を保有しており、

超新星94”はローレンが外と交信する時カレンダーの日付を元につけた名前だったことも判明します。

地球の空気成分を伝えており、座標含めてそれが彼らに伝わっていたと言うことですね。

で、ここは多分そうなんだろうと思いつつ微妙に自信は無いのですが、この通信はおそらく彼らに直接ではなく傍受したCIAの人間が彼らに伝えていたものなのかなと。

描写的には多分そうだと思うのですが、ちょっと自信はなかったり。

そして真実を知った彼女の前で世界は変化し、彼女の旅路は終わります。

世界に馴染めなかった、違和感があり、宇宙に答えを求めたローレン。

求めた旅のゴールには実は最初から到達しており、彼らがやってくることによりゴールが作られて彼女はようやく帰還します。


この真実は見事で唸ってしまいましたね。

この真実で彼女の行動が全部納得いってしまうんですよね。

見ていると分かるんですが、ローレンは芽の件から戦犯とも言える行動を繰り返しているんですよ。

最初の芽を放置する、彼らの焼却を反対する、彼らに妙に親身に接触するなど、傍から見たらおかしい行動なんです。

それが世界に馴染めない学者としての知的好奇心からなのかなと思ったら、実は無意識に仲間を求めていた行動だったと言う。

彼女の立場からするとそもそも実は仲間の対象が違うということですから、
これを理解すると戦犯ではなく、寧ろ英雄レベルなんですよね。

そしてこの真実でこの映画が宇宙と地球による侵略の話ではなく、ローレンの旅路の話だったと分かるところもまた見事。

言ってしまえば地球を巻き込んだ物凄くはた迷惑な自分探しの話なんですが、この回収、展開、全てにおいて騙されましたね。

これはいい映画ですよ。

ちょっと残念ポイント

ストーリーの伏線や演出も素晴らしいのですが、明確な欠点としてCGがとてもちゃちいです。

クオリティが極端に低いというわけでは無いのですが、何というかどれも背景から浮いてるんですよね。

特にラストの卵からの煙、これはいくら何でもちょっと浮きすぎですね。

そこに金をかけるような映画では無いのですが、それでもせっかくいい演出と伏線を積み重ねた来たのですから、最後にこういう違和感は見せないようにはしてほしかったかなと。

まとめ

いや、こーれは伏線と演出が見事な映画でしたね。

壮大な話が個人に集約され1つの1つの行動の疑問に納得が行くようになる、この伏線回収からの納得感が素晴らしい。

オチに全振りとも言える内容かもしれませんが、これは見抜くのは難しいんじゃ無いでしょうか?

終始漂う終末を臭わせる雰囲気も素晴らしいですし、とてもいいSF映画に出会えたなと思えました。


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