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モスメン1966に次ぐ三部作の2作目となるヴァーニーレイク。
【ゲーム】何かが始まり、始まったまま終わる モスメン1966 感想ドット絵で繰り広げられる伝記、怪奇要素と前作の雰囲気はそのままに、
ADVというジャンルにしては豊富なミニゲームでとても遊びの多いゲームに仕上がっておりました。
ストーリーとしては子供時代と現在と視点を行き来する前作から新たにジュブナイル要素を取り入れ、
都市伝説的な怪奇要素もしっかりとシリーズらしい雰囲気や路線は継続していましたね。
やはり三部作というのもあってなのかちょっと消化不足かなと思う点もあるのですが、ただ前作からの流れで見方を変えるとこういう作風なのかなと感じる点もあったり。
まぁそこらへんは追々書いていきます。
・前作同様に怪奇要素のあるストーリーに更にジュブナイルのテイストを追加
・前作より豊富になったミニゲームで遊べるADVに
・プレイ時間は前作と変わらずしっかりと読んでも2〜3時間程度
目次
ゲーム概要
ヴァーニーレイクでは本当に何が起こったのか?
1954年の暑い夏、ジミー、ダグ、クリスティーンの3人は、ヴァーニーレイクで4度目の休暇を過ごしていた。10代の恋心、いたずら、トランプ遊び、長い冒険の日々、地元のドライブインを取り壊しから救うという夢物語……大人になりつつある子供たちの平穏な日々。
ヴァンパイアを見つけるまでは。
1981年。超常現象研究家のルー・ヒルは、驚くべき事件の手がかりをつかんだ。40代になったクリスティーンとジミーに、あの夏の真相を語らせることができるのか? 彼らは何を知っているのだろうか?
そして、ダグに何が起こったのか?
「モスメン 1966」に続く作品
小説家Nico SaraintarisとアーティストFernando Martinez Ruppelによるインタラクティブ・アドベンチャーの新シリーズ、ピクセルパルプの第2弾です。ピクセルパルプは20世紀半ばのパルプフィクションと80年代の家庭用パソコンのグラフィックにインスピレーションを受けており、心をつかむストーリーを提供しています。ピクセルパルプコレクションは、「モスメン 1966」、「ヴァーニーレイク」、「バンセンナイツ」の3つで構成されています。
「ヴァーニーレイク」は、上質なストーリーテリングと魅力的なパズルが好きな方にお勧めのゲームです。
・ノスタルジックで枝分かれする物語の中、真相を探ろう
・豊かで刺激的なイラストで物語に没頭しよう
・「冒険を選択する」スタイルのゲームプレイで、「ヴァーニーレイク」の登場人物たちの運命を見届けよう
・遊びやすく、頭を使うパズルを解こう
・ピクセルパルプに続けて登場するルー・ヒルについて深く知ろう©2023 LCB Game Studio ©2023 Chorus Worldwide Games
PlayStation Storeより
今回はジュブナイル要素も交えたストーリー
前作同様に今作も都市伝説や怪奇要素を扱ったストーリー。
前作は都市伝説のモスマンでしたが今作のお題は吸血鬼。
前作よりは怪奇要素が強い印象を強い印象を受けますね。
そしてストーリーの内容としては前作は大人達だけで進行するストーリーだったのに対して、
今作は子供自体の過去と大人となった現在の視点を行き来することによりジュブナイルテイストも加わるようになりました。
一人っ子3人により結成された「一人っ子クラブ」の青春、彼らが吸血鬼と出会うことによる変化。
そしてとある事件により亡くなった仲間の1人、同じ時間を共有した仲間の死の傷をきっかけに変化というより堕ちていった人生。
そしてその事件、そして吸血鬼にまつわるインタビューを受ける中で聞かされる失ったはずの仲間の真実と…
仲間の真実を知った時にその事件により苛まれた傷や経過した年月によってもう素直に喜ぶことなど出来ないという、
こういうビターな雰囲気も子供と大人の視点を行き来するストーリーにしたことがしっかりと機能していましたね。
子供時代に組んでいたクラブや仲の良かった「3人」が大人になった時の話など川など水に纏わる舞台というのもあり、映画「IT」や「ミスティック・リバー」を思い起こす雰囲気がありましたね。
名作ですよ
大分マイルド表現な作風なのでこれら程きつい描写ではないですが、これらが好きな方にはハマる部分はあると思います。
前作のモスメン1966の登場人物のその後も語られて(というかそのうち1人のルーはメインメンバー)やはり彼らもあの後に苦しい人生を送っているのが伺えたり前作のラストで拾ったあの子のその後もしっかりと語られます。
ちょっと気になる点としては今作もラストは消化不良感が…纏まっているといえば纏まっているのかもしれないのですが、
吸血鬼という題材においては何も解決していないかなと前作同様の感想が浮かんでしまいますね。
ただこれは前作のラストからの流れを見るともうこういう作風なのかなとも思ってきました。
怪奇に対する話ではなくこういう存在がいる世界で怪奇に出会った人間の顛末が語られるだけの話なのかもしれません。
とはいえ三部作の2作目なのでもしかしたら3作目で怪奇に対する答えが見れる可能性があるので、こういう連作が明言されているゲームは完結するまではハッキリとした評価下すのは難しいですかね。
値段がお高い作品でも無いですし完結を楽しみにしましょう。
ただルーが語った。
あらゆる結末に至る現実が存在するのではないか?
いや、ありえない結末は1つしかないそのことを受け入れて生きるしかないのだ
これは後々大きな意味は持ちそうな気がしています。
ただメタいだけな気もしますが。
遊びが豊富なADV
前作でも僅かにあったミニゲームですが本作はそのミニゲームがとても豊富に用意されています。
冒頭からソリティア・テンというオリジナルゲーム、その後も釣りやマッチ棒パズルなどさまざまなミニゲームが本編で遊べます。
その数ちょっとした程度のものも含めると6種類。
このお値段のADVとしてはかなり豊富な量だと言えますね。
ちなみにソリティア・テンとマッチ棒パズルは前作のソリティアのようにメニュー画面からでも遊べるようになります。
この仕様や今回増えたことを考えるとミニゲームというのはこの三部作の売りの1つということで間違いないのでしょう。
この方向性は良い方向性じゃないかなと思いますね。ただ読み進めるのではなくちゃんと遊べる要素を入れることでちゃんとゲームらしい要素になっています。
何よりこれを豊富にしたことで前作で感じた値段の割高感が薄らいだのが大きいですね。
身も蓋もないことを言うとED分岐がない一本道というADVらしさがないゲームなので、
こういう遊びがないとゲームとしての体が無くなってしまうというのもありますが。
ちょっとした問題点としてはメニュー画面からでも遊べる2つにランダム性がなく絶対に勝てること。
ソリティア・テンは本編でも語られる必勝法がありますし、マッチ棒パズルは明確な解がありどちらもランダム性がなく100%勝てるゲームなんですよ。
個人的な意見を言うとランダム性があり常に勝てるとは限らない、けんけんぱ・サイコロパズルをメニューに置いた方がミニゲームとしては遊び応えがあると思いましたね。
翻訳レベル
十分過ぎるくらいに高水準。
ADVなので翻訳がおかしかったら一気に評価が下がってしまいますが、前作同様これは何の問題なく良質です。
一人称もちゃんと統一されていますし、機械翻訳的な部分も一切無し。
何より日本語的な表現や技法もしっかりと交えて翻訳されているので、
ここにはちゃんと力を入れてくれているんだなと分かる翻訳でしたね。
トロフィー的にはどうなのか?
釣りの運次第、これ以外に言うことが無いです。
他の要素は明確にチャートが作れるのですが釣りのミニゲーム、これがとても厄介です。
釣った量や物によって様々なトロフィーが入手が出来るのですが、これがおそらくランダム。
もしかしたら法則性などがあるのかもしれませんが少なくとも自分には見つけられなかったです。
これのせいで自分の場合は多分1時間はプレイ時間が延びましたね。
逆に言うとこれの運さえ良ければすごい簡単です。
色んなミニゲームもプレイ出来ますし、ADVなのに選択肢を回収するだけの作業にならないところがまたいいですね。
ただフェドーラ帽、貴様だけは絶対に許さんぞ。
攻略記事書きました
まとめ
前作モスメン1966からミニゲームを増やして遊べるADVへと更に進化した本作。
前作の不満点である選択肢中にはセーブ出来ないという使用が残っていたり、
今回はデッドエンドすらなく完全な1本道なストーリーなど、
それなりに問題に感じる部分もありはするんですが、そこはミニゲームの多さでチャラにします。
ドット絵だけで繰り広げられるストーリーも相変わらず独特の空気感を醸し出していますし、後はいよいよ持って完結を待つのみですね。
2作の面子が更に交わっていくかもしれないのは楽しみですね。