この記事には広告を含む場合があります。
記事内で紹介する商品を購入することで、当サイトに売り上げの一部が還元されることがあります。
製作国
アメリカ
監督
ジョナサン・ミロ
カリー・マーニオン
脚本
ニック・モリス
レーン・スカイ
ラッカス・スカイ
出演者
ルル・ウィルソン
ケヴィン・ジェームズ
ジョエル・マクヘイル
アマンダ・ブルジェル
ロバート・メイレット
ホーム・アローンの罠を洒落にしないで描写したらどうなるか…
今回はそんな映画BECKY ベッキー(原題:Becky)感想です。
ジャンルはスリラーで上映時間は約94分です。
この映画の見どころ
・グロ多めのホーム・アローンチックなストーリー
目次
あらすじ
母親を亡くした少女ベッキーは、父親の再婚相手を紹介されて滞在中の別荘を飛び出してしまう。そこに脱走した凶悪犯4人組が押し入り、ベッキー以外は人質にされてしまった。恐るべきキルスキルを駆使するベッキーの反撃が始まる。
Amazon prime video紹介ページより
登場人物
・ベッキー
母の死などでグレ気味な少女
意志が強くて執念深い性格
母のこともあり父の再婚には反対している
・ジェフ
ベッキーの父
ケイラとの再婚についてのベッキーの反対に悩む
・ケイラ
ジェフの再婚相手
・タイ
ケイラの連れ子
・ドミニク
犯人グループのリーダー
・エイペックス
ドミニクの相棒
・コール、ハモンド
犯人グループの一員
作風
記事タイトルにも書いた通り、子供が悪人を道具を活かして撃退するホーム・アローンチックな作風です。
ただこちらはそこまで道具や罠は緻密さに欠けそこまで凝った構成にはなっていません。
これに関しては本家が専守防衛による撃退を狙うのに対し、
こちらは積極的攻撃による殺害を狙っているという内容だからですね。
襲撃が突発的なので道具の用意をする時間がなく、ベッキーの本人の強さが目立つ内容になっていました。
ただ最後の罠と道具に関しては準備時間と用意出来た道具の強さもあり結構凝ったものになっていましたね
緊張感はあるのですがこれはベッキーが襲われる緊張感ではなく、
ベッキーが犯人達を襲う狂気による緊張感の方が強い作風だったと思います。
言っちゃなんですが、ベッキーの方がモンスター感ありますね。
ストーリー感想
女の子がいました
おでこの真ん中にはカールした髪
いい子の時はとってもいい子、でも悪い子の時は恐ろしい子でした
ホーム・アローンチックではあるものの血塗れな内容になるというのもあり、
ストーリーの背景はそれなりに重めとなっています。
母を失った悲しみもまだ癒えぬまま、父のジェイクが再婚を考えており再婚相手のケイラと連れ子のタイを連れてくるという、
ベッキーにとっては素直には受け入れ難い状況となっています。
ここら辺が犯人達とのやり取りで地雷となっており、しっかり意味ある設定でしたね。
その後犯人グループが押し寄せベッキーを守るために父のジェイクが犠牲になるという、
まぁ子供が相手を容赦なく血塗れにするのにはそれ相応の理由があるのですよというのですね。
ある意味花形でもある犯人グループ側もこれまたリーダーであるドミニクが異常性のあるリーダー。
入れてあるタトゥーもすごいですが、目的も鍵探しと中身が結局何だったのか分からずはっきりしないものという大分やばめなリーダーでしたね。
しかも仲間のエイペックスとの会話も結構キモいですし、
犯行計画に費やした時間が5万4538時間かけた計画とそんなん覚えてるのがこれまたキモいですね。
躊躇なくやれるという意味ではいい相手役でしたね。
ベッキーの攻勢に転じてからはまぁスパスパ殺りますし、ここら辺のベッキーの狂気が見どころですね。
本当に一切の躊躇もしないので間違いなく犯人よりベッキーの方が怖い映画ですね。
後半になるとドミニクの目的として唐突な人種問題の話や、
ベッキーが人を殺すと心にどういうものを残すのか、孤児になることについてなどそれっぽい重くなりそうな会話も出ますが、
ベッキーがそこら辺全然気にせず殺るので一応入れた深刻な問題をブラックジョークで流すようなストーリーでした。
ラストのベッキーの表情や結局ドミニクの目的だった鍵を使って開けようとした箱の中身が何だったのか分からないので、
実は悪魔とか存在するんじゃないかと思うくらいの話でした。
主演のルル・ウィルソンの出演作品や醸し出す雰囲気のせいですねこれは。
躊躇のない演出
今時珍しいくらい躊躇のない演出の多い映画でした。
まず昨今では珍しく犬が保護されず片方があっさり殺されてしまいます。
そして子供が主役とは思えないくらいグログロです。
刺せば大量の血が吹き出し返り血を浴びますし、目玉が傷ついたら応急処置として取り出します。
他にもスクリューなどでズタズタにしたり当然その結果として色々と中身が見えたりもしています。
やってることはジャンルとしてはよくある映画なんですが、主役のベッキーの年齢などを考えると相当踏み込んだ躊躇のない表現の映画でしたね。
印象的なシーンやセリフ
これはもうラストのドミニクとの対峙で決定ですね。
他の相手と違いここだけ準備する余裕があるので罠も装備も演出も凝っています。
焚き火をつけて誘き出したドミニクとの会話も印象的でここまで立ち回ったベッキーを評価したドミニクが、
時間がないんだ傷つけたくない。
この台詞に対してのベッキーが、
・私は傷つけたい思いっきり。
と返すのはベッキーの怒りと狂気を表していてこの映画で最も印象深いやりとりでした。
そしてこの後の水鉄砲と焚き火を使った火炎放射器のアイデアも好みで、
よく考えたら自分の方にも引火するんじゃ?とも思わなくもないですが、
演出優先のこの武器とシチュエーション作りは格好良さすら感じるものがありましたね。
最後に相手の懺悔を聞きながらも躊躇なく引き鉄を引くシーンは、
ベッキーというキャラクターを最もよく表している象徴的なシーンでとても印象に残りました。
まとめ
色々飛び散るホーム・アローンチックな作品となっているこの映画。
グロ要素は強めですし、悪趣味を楽しむという映画ですので正直好みは分かれる映画かなといったところ。
子供が主役かつその子供がここまでやるというのは、今だとそこまで見れるものでもないのでその心意気に興味がある方は是非とも。
他のスリラー映画感想はこちら。