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製作国
中国
監督
ルオ・リー
脚本
グオ・ユーディ
ワン・ランスオ
出演者
ワン・ジアリー
クララ・リー(クララ)
イヴァン・ワン
ジン・ヨウメイ
ジーナ・ホー
今回は中国の映画、暗殺(原題:唐門:美人江湖/The Tangs′ Creed)感想です。
今回も中国のアクション映画、それもやっぱりギミック満載で楽しい内容の映画となっています。
少々アニメ的な要素が強いですが、話の軸はマ◯ノリティ・リポートなので共感もしやすいストーリーにもなっています。
そして何より女優陣による華麗なアクション、今の主流には逆行している要素ではありますが、それ故に独自性にもなっているそんな映画です。
ジャンルはアクションで上映時間は約89分となります。
・美女による華麗なアクション
・悪を成す人間を予知して事前に始末するという組織の危険な正しさ
目次
あらすじ
上元歴6年、「唐門」という女性だけの暗殺一族では秘宝「陰陽眼」によって予知された悪人の名前を名簿に載せ、彼らが悪事を働く前に殺害して天下の平和を守ってきた。その命令は絶対であり、いかなる理由があろうとも殺さなければならない。ある日、唐門の一員である唐無煙が次の標的になってしまい、刺客たちに追われることになる。
映画.comより
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登場人物
・唐無煙(とうむえん)
選ばれし無心決の使いの掌門
両親を火事で亡くしている
唐菲とは家族同然の付き合い
“洞天儀”から自身の名が導き出されて暗殺対象として唐門に狙われ逃走する
唐門では我儘放題だったため世間知らずなところがある
・楚晨(そしん)
盗門
依頼で唐門に“洞天儀”の核、“陰陽眼”を盗みに侵入した
盗みが失敗した後同じく唐門から逃げてきた無煙が鍵を持っているのを見て行動を共にする
・唐霜(とうそう)
唐門、器堂の堂主
“洞天儀”から導き出された唐無煙の名前を見て彼女を暗殺するために動く
“陰陽眼”を絶対的な物と信じて行動している
・唐菲(とうひ)
唐門、幻堂の堂主
無煙とは家族同然の付き合いで幼い頃に稽古もつけていた
幻術の使い手で普通の人には気付かれないほどの腕を持つ
唐門の掟に従い無煙と対峙する
・唐如意(とうじょい)
5年前に唐門を裏切った暗堂の元堂主
傘の暗器唐蓮傘の使い手
・小米辣(しゃおべいらつ)
盗門、楚夜香
楚晨の師匠
見所はやっぱり華麗なアクション
暗殺組織が善悪を見抜くとされる“洞天儀”から示された人物を悪を行う前に暗殺して将来の禍根を立ち続けているという本作。
どこかで見たような設定ではありますがそれはそれとして、やはり中国の映画、それも暗殺者ということで例によってケレン味たっぷりなアクションが満載でございます。
武器にはたっぷりのギミック、気を操るなんて当たり前、更には幻術なんかも出てきます。
これだけでも分かる通りリアル路線ではなくアニメやゲーム調のアクションですね。
暗殺組織でギミックたっぷりとなると刺客を思い出す内容ですが、本作もあちらに負けないくらいアクションが多種多様です。
かっこいいアクション見たいならこちらもマジでオススメです。
【映画】初志貫徹、貫け信念 刺客 ネタバレあり感想あちらと違うのはこちらは群像劇的な部分があり登場人物が豊富で各々得意な武器や技で戦うと言ったところでしょうか。
主人公の無煙は無心決という気を操る武術で衝撃波なんて当たり前のように出しますし、
無煙を狙う唐霜は鉄扇を使い、その鉄扇に仕込まれた刃をまるでファンネルのように自由自在に操ったり、
無煙の家族同然の存在の唐菲の用いる幻術は巨大な蛇を出したり自分の幻術を作りまるで瞬間移動しているかのように動くと。
なんか美人な女優さん達が華麗にこのアクション繰り出すというだけで十分すぎるくらいに需要に応えている感が半端ないです。
ちなみに個人的な欠点を言うと主人公の無煙のアクションが1番強い代わりにというか強すぎて大雑把な感じがしたのはちょっと残念だったかもしれません。
当然女性だけでなく男性陣だって負けていません。
何か見てない人からすると男出るの?って思われそうですががっつり主役級でいます。
出る男性陣は全員盗人という立場ですがこれはこの作品の悪人という部分においてかなり重要だと勝手に思っているポジションでありアクションもしっかりこなしてもくれます。
メインの楚晨は直接的なアクションというよりはパラグライダーみたいな物で飛び降りたりなどギミックメインという感じでこの作品の中だと地味なんですが、師匠の小米辣の方は何というかいい!
登場時からずっとだらしなかった男が弟子を守るために1人敵を引き受け立ち向かい、そしてちゃんと強い!
やっぱこう昼行灯の強いおっさんというのはいつの時代も浪漫ですね。
出番は中盤までですが散り際も合わせて個人的にはかなり好きな部類の人物でした。
このような感じでそれぞれのキャラを立たせる多様なアクションが見れるようになっている映画です。
お家芸とも言えるワイヤーアクションも高いクオリティで行っていますし満足感は高いですね。
中国のアクション映画にはいつも言っている気がしますが、
こういう内容のアクションを照れも臆面も無く入れてしかも動ける俳優陣を揃えられるのはやはり魅力的です。
先ほども言いましたがリアル感は皆無、普段のやり取りもアニメ的な表現を行ったり、
中盤まではシリアスな始まりや境遇に反して(いい意味で)くだらないやり取りもしています。
完全にアニメ的な内容の映画なのでそこだけをちゃんと理解してみればノイズも感じずこの華麗なアクションを堪能できると思いますね。
最近見過ぎて自分の中でアクションのパターンというか引き出しが読めてきてしまったのは内緒。
導き出された物は絶対的な正解なのか?
暗殺組織唐門が持つ“洞天儀”が犯罪者を導きだしその犯罪者を暗殺するというぶっちゃけマイノリティ・リポートな設定なんですが、
こちらは対象を暗殺するという手段に出る以上より過激な価値観かもしれません。
よくあるSF設定とも言う。
こちらはファンタジーみたいになってるだけ差別化はされてる方なのかも?
内容の是非は置いておいて冒頭の流れは普通にワクワクします。
対象が導き出されその情報を探し出し実行部隊に送り暗殺というこの流れ。
完全にシステム化されていることが分かり冒頭だけで組織の有り様や実力が分かるようになっています。
そして主人公である唐無煙が次の暗殺対象として導き出され、組織に狙われると。
うーん、やっぱりマイノリティ・リポート。
何で“洞天儀”が悪人を予測出来るのかと言うとそういうファンタジーな道具だから…と、
理由付けとしてはある意味ではぶん投げていてある意味ではそれならしょうがないなと納得出来るような理由付けでもあります。
で、主人公の無煙が狙われるということになると当然話として軸になるのは“洞天儀”は絶対的に正しいのか?という部分になるわけです。
少なくともその指示に従っていた唐門の人間達は狙われる前の無煙も含めてそれに絶対的な信頼を置いていました。
冒頭で語られている通りに唐門の人間は全員義侠心を持ち天命に従い悪人を殺すと、つまりこの行いを絶対的な正しさと確信を持って動いているんですね。
特に唐霜は盲目的とも言えるレベルでそれを信じています。
1人殺せば1000人命が助かるのです。
と、この信念を持って“洞天儀”に従っています。
システムとして完全に構築されてしまった結果ある種の思考停止とも言える域にまで達していると言えるでしょう。
そして無煙と家族同然の付き合いをしてきた唐菲。
彼女は無煙の殺害の指令に対して唐門に従うことを選択します。
ですが唐門に従いながら無縁にあえて負けると言う道を選ぶのです。
これもやはりシステムには信頼を置いているものの、自身の感情も優先した結果なのですが、
指令を無視するという選択は出来ずに戦うという選択しか選べなかった彼女の行動はこのシステムの歪さを表していたように感じます。
このように妄信的な人物もいれば葛藤する人間もいるという組織の中の二面性は出していました。
唐門の人間がそれぞれどちらに属していたのかは作中だけでは把握し切れるものではありませんが、
暗殺という命を奪う手段を使っているから今更引けないという人もいたかもしれない。
そう考えると暗殺という命を奪う内容にしたのは題材として正しいように思えますね。
そして唐門に対して明確に反旗を翻した存在も。
5年前に裏切り暗殺対象を密かに匿っていた唐如意。
彼女は唐門が思考停止して“洞天儀”の核である“陰陽眼”に操られているだけとして、
無煙と共に現在の唐門の破壊し、正しい形の唐門を取り戻そうと考えていると。
正直ここら辺の展開はちょっと良いのか悪いのかは判断に困る部分ではありました。
ここに来て全てを“陰陽眼”になすりつけるかのような展開は果たしていいのか?とちょっと考えてしまいしたね。
暗殺組織の話である以上どんな真実であろうと自身の罪として考えるべき話でここら辺はファンタジー要素の弊害なような気もします。
人間の作ったシステムからだったらという現実的な形にしていたらどうあっても人間の責任という部分からは逃げられませんからね。
そういった意味では唐霜が一番この話の絶対的な正解だったのか?という部分では無煙以上に主役とも言えたのかなと。
無煙が自身の家族を失った当時の記憶を“陰陽眼”に見せられそこに唐霜が関わっていたという嘘の映像を見せられるのですが、それを唐霜は嬉々として受け入れています。
唐霜を殺せば無煙はやはり悪人だったと証明出来る、システムが正しいのではなくシステムを正しくするために動くという、
この考えと行動こそがこの映画のテーマに相応しい人物だったなと振り返ると思えますね。
最終的には壊れた唐門からみんなで手を取り合って正しい形で進んでいこうという終わり方になりますが、
このテーマだったらシステムを盲目的に信じた人間による、もっとドロドロした後悔や罪の重さなどを入れても良かったかなぁと。
まぁ、ここら辺は良くも悪くも向こうのこの規模の映画でよく見る優しい形で終わらそうとする話ではあると思いますが。
主役の行動が報われないバッドエンドは少ないのです。
泥棒と悪女
この映画の中心人物となる暗殺対象として追われる女性、唐無煙と唐門に盗みに入っていた男性、楚晨。
話としては“洞天儀”の天命とされる物を覆す女性とそして存在というか境遇そのものが“洞天儀”の否定とも言える男性といったところです。
こういう女性中心と宣伝されている映画だと媒体によっては男はノイズ!引っ込め!なんて言われそうなもんですが、
これはその媒体の…はっきり言うとアニメやらゲームやらが潔癖すぎるだけな気もします。
お国柄というのもありますし男女共演で2人で成し遂げるといった内容ですね。
そんな2人の関係ですがぶっちゃけると無煙の方は中心ではあるんですが、
良くも悪くも周りの言葉で動いている感があるのでそこまでキャラとしての血肉を感じる描写ではなかったなと言うのが本音です。
ここら辺は狙ってもいる部分ではあるかなとも思いますが、
実際設定的には唐門の未来を託された存在であり、序盤からかなり世間知らずで我儘な部分も見せているのである意味自分がないとも言える存在でもありましたから。
だからこそ状況に振り回され続けるし人の言葉にすぐ影響受けているように見えてしまうのも仕方ないとは思うのですが、
唐如意と共に唐門に向かう際にどういう決意で向かったのかを描写していればここら辺の印象はまた変わったかもしれません。
感情剥き出しにして戦ったのも“陰陽眼”からの情報によるものなのであまり自分の頭で考えてる感が薄いんですよね。
だからこそ最後に楚晨が身を挺して止めた時に約束を思い出して自らの意思で天命を覆すのが映えたとも言えますが。
これらを見ると本編ではなくエンディングが始まりになっている人間とも言えますかね。
それに対して楚晨は自分の意思がある人間です。
その境遇から幼い頃から悪人を見てきた人間でだからこそ無煙のことをすぐに悪人ではないと信じてくれる存在でもありました。
“洞天儀”が誤っていることを証明するためにここからはお互いに誰も殺さないと無煙と誓うところなど一貫して天命というものを信じていない人間です。
そして彼の境遇自体がその天命を否定しているとも言えるんですよね。
彼が盗みをやっているのは子供達を自分と同じような道に進ませたくないからで、
悪人と言えるが存在が人を救っているという“洞天儀”の悪だから消せという単純な答えの否定になっている。
自分の存在そのものと無煙との誓いで彼女の暴走を止めるところ、この両方から彼の方が主役感は強かったように見えました。
尺的な問題なのかちょっと心通わせるのが早かった気もしますが、これから始まる女性とそこに導いた男性という構図、
見る人が見たら時代に反していると評価するのかもしれませんが、それでもストーリー的にはいい構図だったんではないかなと思いますね。
まとめ
基本設定がそもそも名作から来ている上にアクション自体のクオリティは保証されている国の映画だったので楽しかったです。
暗殺という命を奪う手段が絡んでいるのでより引けない理由になっているのもなかなか良かったんではないでしょうか。
1つ問題としてこれは自分の認識能力の問題が多分にあるとは思うんですが、序盤だと人物の見分けつけるのが大変でした。
誰が主要人物になるのか分からない状況、美女ばかり揃えている、それに加えて唐門という組織に属している関係上でみんな苗字が“唐”
名前も見た目も認識が追いつかねえ!ってなりかけました。
そういった意味でも男性陣の投入は普通に正解だったように思えましたね。
そんな加齢による認識能力の不安も覚えることが出来るこの映画。
コミカルなやり取りもありますしアクションも良しとアニメ的な表現が平気という人にはオススメ出来る内容です。
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