【映画】まぁ、ぶっちゃけデ◯デビルです ブラインド・ウォー 盲目の戦士 ネタバレあり感想

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ブラインド・ウォー 盲目の戦士
(C) Xiangshan Wudao Nanlai Culture media Co. LTD. and Seasky Cultural communication Co.,Ltd. All rights reserved.

製作国

中国

監督
フオ・スイチアン
出演者
アンディ・オン
ヤン・シン
ワン・ハンヤン

どっかで見たような設定やアクションの悪魔合体。ある意味では向こうの映画のお家芸のような構成です。

そして今回はあのデ◯デビルを間違いなくベースとしたであろう映画ブラインド・ウォー 盲目の戦士(原題:盲战/Blind War)感想です。

思いっきり意識していますし、アクションの内容も割と似ています…が、ちゃんとそれだけではないアクションでの差別化もありますし、
何より映画で大事なのはストーリー。そのストーリーでバディでの関係性でちゃんと独自性を出している映画となっていますよ。

ジャンルはアクションで上映時間は約103分となります。

この映画の見どころ

かっこいい盲目アクション(ぶっちゃけデ◯デビルですが)

娘を守る父と夫の仇を狙う復讐者の奇妙なバディ関係

あらすじ

犯罪組織のボス・マックイーンの裁判中に爆発が起きた。警察の特殊部隊員、ドン・グーは現場に急行するが、そこにはマックイーンに恨みを持つ殺し屋のレドとシーナがいた。レドを倒し現場を制圧したドン・グーだったが、その代償として視力を失ってしまう。

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登場人物

ドン・グー

元警察隊の隊長

マックイーンの裁判中に起きたテロに独断で突入しレドと相討ちになり視力を失う

失明したこと、そして独断で突入した際に出た犠牲者の件で警察を退任させられる

生まれつき聴力が優れている

シーナ

裁判所を襲撃したテロリスト

裁判所襲撃の際に恨みを持っていたマックイーンをレドと共に殺害する

レドを失ったことでドン・グーに復讐を誓う

ジャー・クン

マヌラで活動している犯罪組織のボス

マックイーンの息子で父を殺害したシーナを狙う

ヤーティー

ドンの娘

バイオリンを習っており、マヌラでの発表会の最中にジャー率いる人身売買組織に誘拐される

アーユン

ドンの諜報部時代からの部下

シーナ達の復讐を警戒してドンを気にかける

レド

シーナの恋人

マックイーン殺害時に彼にシーナとの結婚を誓う

レドと相討ちになり死亡する

マックイーン

国際犯罪者

公判中にレド達にテロを起こさせるが裏切られ死亡する

アーヤ

女性警官

シーナ輸送中の襲撃に巻き込まれシーナに殺害され身分を騙られる

ハイクオリティ盲目アクション

主人公のドン・グーが冒頭で失明しながらも自身の聴力を活かして盲目ながらも華麗なアクションを披露するとどっかのヒーローを思い起こさせる設定ですが、

まぁ、大体その通りです。

ブラインド・ウォー 盲目の戦士
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といってもそれだけではなく(それだけだと寧ろやばい)その視力を失うまでの冒頭のアクションからかなりのクオリティ。

いきなり国際裁判中にテロの襲撃で銃撃戦とおいおい最初から飛ばすじゃねえかとテンションぶち上げてくれます。

ガトリングが出てきたりピエロに扮していたテロリストがガスボンベ射出して警察車両を真上に爆発させて飛ばすなど絵的にも工夫がありかつ派手で面白い。
現実感には欠けるかもしれませんが逆に言うとここでこの映画のリアリティラインはここなんだぞと示しているんでしょうね。

ブラインド・ウォー 盲目の戦士
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そして主人公のドンの銃撃戦、これすごいかっこいいのです。
ダイナミックなカメラワークと長回しのワンカットから繰り広げられる銃撃と格闘、ドンの実力も良く分かり見栄えも最高。
アクション映画で上手いワンカット撮影はそれだけで見応えが出ますね。

冒頭だけでこの映画のアクションは滅茶苦茶期待出来るクオリティだなと確信できました。

そして失明後のアクション、これは設定や尺的な問題もあるでしょうが、心理面で苦悩はありますが肉体面での苦戦はあまりありません。

特訓シーンなんかは面白いですが、すぐにビュンビュン動くんで失明直後って感じは少し欠けてましたかね。

ここら辺はそこに尺を割くより話を進めようと思ったんだなと好意的に解釈はしましたが。

ただ盲目で聴力だけでというのは動きよりも設定を活かしているかの方が重要、この映画はそこら辺もちゃんとこなせていました。

銃の撃鉄の瞬間を感じとり自身を拘束している鎖に当てて脱出や、
大勢にタコ殴りされている中でガラスを割った後はその破片の音を感知して相手の位置や動きを予測と苦戦も逆転も盲目と聴力の設定を活かしていますね。

個人的に気に入っているのは相手に粉をまぶしてその粉から空気の流れを感知して敵を捉えるところ。
これはヒーローとの明確な差別化であり、かつ設定を活かしているので好きなシーンですね。

そしてこの映画のアクション担当はもう1人います。

それが冒頭で現れたテロリストでありドンを復讐の相手として狙うシーナ。

とある経緯でバディを組む2人ですが、彼女のアクションもかなりの高クオリティ。

元少年兵で殺し屋という設定だけあり彼女の場合は相手をいたぶったり骨を折ったりなど猟奇的なアクションもあったりします。
ドンの方がクライムアクションならシーナの方はスリラーアクションって感じですね。

それだけではなく銃撃戦も華麗、ラストの戦闘シーンでは某ガン・フーを思い起こさせるようなリロードと銃撃を見せてくれますよ。

こんな感じでいいアクションも多いのですが、この設定ならではの問題点も当然あります。

それは暗闇のアクションだとどうしても見辛いということ。

これを行うのはラストだけで設定的には絶対に必要なシチュエーションなんですが、
折角高いクオリティでキレッキレのアクションなんだからどうせならしっかりと見たかったなというのが本音ですよね。

とはいえこれ以外には特に不満なしのアクション、既視感ある部分に関してはとりあえずこの映画を単品として見る場合には目を瞑りましょう。

パク…パロ…オマージュは多い

この映画は設定の時点で勘づくでしょうが既視感ある物が多いです。

ぶっちゃけ主人公のドンの設定の時点でデアデビルですからね。
アクションもまんまとまでは言うつもりはありませんが同じようにパルクール系アクションもありますし、何より両手で棍を持つ姿は大分既視感ありましたね。

敵幹部の“金剛”との戦いなんかは服装と体格合わせてキングピン戦にも見えますし、事実意識はしていたんじゃないかなと思います。

シーナのアクションシーンでショットガンを華麗にリロードしながらの銃撃戦は間違いなくジョン・ウィックを意識していること間違いなしなアクションでしたし、正直節操がないと言われたらその通りとしか答えられませんね。

これはこじつけかもしれませんがシーナ移送の際のマスクなんかはレクター博士意識してそうですね。

多少こじつけはあるかもしれませんが複数あると、どれもこれもそうなのでは?と思ってしまうのはしょうがないこと。

はっきり言ってこういうのは褒められたことではないんですが、
こう色々と節操なく混ぜ合わせた、ちらし寿司風映画に出来るのもそういう国だよねと思われている(諦められてる?)向こうにしか出せないやり方でもあるのも確かなんですよね。

これを魅力と言ってはいけないんですがなんちゃって夢の共演的になっていて惹かれる部分があったのも確か。
アクションが高クオリティなのも相まって何とも評価に困る既視感ではありました。

あ、ちなみに役者の演技に関してはデアデビルのチャーリー・コックスの方が上ですね。
目線の置き方1つとっても彼の方が遥かに盲目の演技が出来ていますので。

父親と復讐者の奇妙なバディ

ブラインド・ウォー 盲目の戦士
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この映画のストーリーの味の1つがこの奇妙なバディ関係。

娘ヤーティーを誘拐されたドンと恋人のレドを殺されドンに復讐を誓っているシーナ、
この2人がバディを組んでヤーティーを誘拐した組織のボス、ジャーに立ち向かうというストーリーなのです。

まず面白いところの1つがドンはシーナの正体に途中まで気付けないということ。

シーナは冒頭でジャーの父親マックイーンを殺害しており彼女もジャーに狙われているのですが、
それを利用して移送中の彼らの襲撃を返り討ちにして女性警官を殺害してその身分を騙りドンに接触するのです。

そして身分を騙って復讐のために接触してきたシーナに盲目なため気付かず協力すると、
愛する者を救おうとする父親であるドンと愛する者を奪われた復讐者であるシーナとジャーがぐるっと円環を作ったように追って追われてな関係性になっているのです。

この関係性が緊張感があって面白い、視聴者視点だとドンとシーナの関係性は丸見えなんですが、肝心のドンの方は盲目故に気付かない。(といっても所々で自分を殺そうとしていることは察するのですが)

これによりいつ裏切るのか?そして共に行動したことにより何か変化が生まれていくのか?とストーリーの先が気になり引き込ませる関係性を構築していましたね。

シーナもジャーの組織に狙われていること、その組織にヤーティーが誘拐されていることを利用して、
ドンに組織の人間を殺害させ罪を犯させるなど追い込んだり自分の障害も片付けながらドンへの復讐の足掛かりを着実に作っていき、ラストがどう収束していくのかを予想しながら楽しんで見れました。

そしてバディ関係だけあり戦闘力においては互いに引けを取らないのがまたいいのです。

片方が捕まったら片方が助けたり、互いに分散して敵を片付けたり一方的に守ったり利用したりという関係性ではないバディ。
これはアクション映画的にも復讐というものが絡んだ2人の関係性的にもいいバディ関係だったと思います。

こういう相手に殺意を向けている関係性は一方的に得する関係性ではいけないのです。

復讐の結末は

ブラインド・ウォー 盲目の戦士
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主役はドンなのですが話の軸としてはシーナの復讐がどのようや結末を見せるのかがこの映画の軸だったと思います。

そもそもとしてシーナの復讐対象は実は2つあります。

1つは当然夫であるレドを殺害したドンへ、もう1つは自身を利用し尊厳を踏み躙ったジャーやマックイーン達の組織に対してです。

このどちらにも関係しているのが夫であったレド。彼はマックイーン達に尊厳を踏み躙られた時に出会った唯一の救いで互いに少しイカれてもいる性格です。

冒頭でマックイーンに結婚を誓った後に手榴弾放り投げて爆発をバックににこやかに走るところなんかは最たるもんでしょう。

ただシーナがなぜそんな境遇になったのかと言うと幼い頃に父親に売られ少年兵となりその後に殺し屋になるという経緯故に。
そこからのマックイーン達の組織に繋がった経緯までは分かりませんが寄る辺無き状況でレドに心酔しだからこそレドが殺害された時の復讐心というのが強かったのでしょう。

ただ復讐対象であるドンと行動し続けている中でシーナにもほんの少しだけ思うところが出てきています。

娘のために奔走する父、この存在を見て彼女は自身の幼い頃の境遇を語りドンに問いかけます。

シーナ:もし娘が私みたいになったら助けに行く?

ドン:行く

シーナ:こういう父が良かったな

このやり取りを見ると最後のシーナの復讐の手段には別の思惑があるようにも自分には見えてくるのです。

ジャーの組織を襲撃して割とあっさりとジャー達への復讐とヤーティーの救出には成功するのですが、
シーナは最後にヤーティーを使いドンに復讐を果たそうとします。

最初は自分を撃ったら吊り下げたヤーティーを支える鎖が外れるというもの、
そしてもう1つの仕掛けは自分の脈と連動した爆弾をヤーティーにつけ自分が死んだらヤーティーも爆発して死ぬというものです。

どちらも愛する者を失わせるという復讐手段で自らの手で娘を死なせることに繋がるトラップ。
側から見ると意趣返しな復讐手段ですが先のやり取りを見ると父娘の愛を試そうとしているようにも見える復讐方法に見えます。

激情でシーナに手をかけて踏み外しかけたところもヤーティーのバイオリンの音で落ち着き、
爆弾の解除も見えないドンの代わりにヤーティーが構造を説明しながらも自分のことはもういいからと父を逃がそうと促す娘としての姿。
そしてどちらかの線を切れば助かるというベッタベタな爆弾の解除方法なんですがヤーティーの好きな色の青の線を残して爆弾を解除して生き残る親子と。

シーナは自分が得たかったのかもしれない親子の絆というものを目の当たりにしながら絶命します。

正直な話シーナの死はかなりあっさりで個人的にはここは結構不満だったりします。

ここまでの父として奮闘するドンを見て何かを感じ入る部分があり、身の上話からもそれが伺えました。
ですので最期だけ何の逡巡もなくあっさりと何の描写も無く静かに逝ってしまうのは少々片手落ちかなとどうしても不満に感じてしまうんですよね。

目の前で親子の絆を見せて自分の復讐を跳ね除けた2人を見て何かを思って逝ってほしかったなと。

個人的には最期に目の前で本当の親子の絆を見て何かを感じ取りながら逝ったのだと思いたいところです。

まとめ

アクションの出来は既視感はありますが出来は良かったですし、ストーリー的にもドンとシーナの関係性が面白い映画でした。

どちらかというと目的がはっきりしていてブレないドンより内面に変化が起きそうなシーナの方が見ていた引き込まれる存在ではありましたね。

中国映画お約束なのかスタッフロール中に出てくる裏話も面白く、アクションは監督の意向で特撮もスタントも無しで役者本人が全部やったらしくいいこだわりを最後に聞かせてもらいました。

これも動ける役者が多いから出来ることなので題材の節操のなさは置いておいてここら辺の人材の豊富さはやはり向こうの魅力ではありますね。

既視感は多すぎますがそれはそれとしてアクション自体は高クオリティなのでそこだけを目当てに見ても十分楽しめる映画でした。


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