【映画】好きな物詰めたらライブ感で進む映画になった感 デイ・トゥ・ダイ 最後の戦い ネタバレあり感想

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デイ・トゥ・ダイー最後の戦いー
(C)2022 BY FIRST FILM, LLC. All Rights Reserved

製作国

アメリカ

監督
ウェス・ミラー
出演者
ブルース・ウィリス
フランク・グリロ
ケヴィン・ディロン
ジアーニ・カパルディ
レオン

フランク・グリロとブルース・ウィリスの共演作だぞー!

とこんな感じだけで視聴を決めた映画デイ・トゥ・ダイ 最後の戦い(原題:A Day to Die)感想です。

ジャンルはアクションで上映時間は約105分となります。

ともかくライブ感を楽しむ。そういう頭使わず楽しめる映画となっていますよ。

この映画の見どころ

銃撃戦の派手さ

ちゃんと出番も多めで活躍するブルース・ウィリスとフランク・グリロ

あらすじ

ある高校で人質立てこもり事件が発生。警察本部長アルストン(ブルース・ウィリス)は、メイソン(フランク・グリロ)率いる軍の特殊部隊に人質の救助を要請する。しかし作戦は失敗、多くの犠牲者を出してしまい、部隊は解散となった。保護観察官となった元隊員のコナー(ケヴィン・ディロン)だったが、保護観察の対象者を守るため、ある男を殺してしまう。男は麻薬組織の一味で、組織は報復としてコナーの妻を誘拐する。要求された身代金は200万ドル、タイムリミットは12時間ーーコナーは妻を取り戻すため、昔の仲間たちとともに危険な作戦を決行するのだが……。

dTVより

登場人物

コナー

特殊部隊の元軍人で現在は保護監察官

過去の人質事件の任務の失敗で同僚や弟と共に部隊を解雇された

保護観察中の少年を守ろうと撃った男がペティスの部下であり、報復として妻を誘拐され仕事を強要される

ティム

コナーの弟で特殊部隊の元軍人

人質事件の際に誤って人質を射殺してしまいその罪の意識に苛まれている

ペティスの件でコナーに助けを求められ協力する

キャンディス

コナーの妻

コナーへの報復としてペティスに攫われる

事件の日に妊娠が発覚している

タイロン・ペティス

麻薬の売人で街に強い影響力を持つ男

一部の街の子供などに金を渡して教育を勧めている

コナーに殺された部下の損失を埋めさせるためにキャンディスを人質に取り、コナーに金を調達させようとする

過去の人質事件の人質にはかつての恩人が多く存在していた

アルストン

警察本部長

人質事件では指揮を取り特殊部隊の突入をもしも黙認した

ペティスと繋がりがある

メイソン

特殊部隊の元隊長

ジェレミーという息子がいる

コナーの危機を聞きかつての部下と共に彼に協力する

ドウェイン

特殊部隊の元軍人でコナー達の元同僚

事件の責任を取らされ辞めた後は仕事を探しているが上手くいっていない

コナーの危機を知り彼の元に駆けつける

スティーブ

特殊部隊の元軍人でコナー達の同僚

コナーの危機を知り銃を調達してくるなどの協力をする

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過去の傷

冒頭は高校で起きている人質立て篭もり事件から始まる本作。

人質救出に望む警察本部長のアルストンと特殊部隊の面々。
市長側から撤退を命じられた特殊部隊、しかし敢えて突入するという判断をするのですがここでの作戦が失敗してしまうという流れ。

突入前に嫌な予感がすると懸念を示していたコナーの弟、ティム。
その懸念通りに作戦の最中人質を誤って射殺してしまうという失態を犯してしまいます。

そして突入したコナーもまた立て篭もり犯の自爆により多くの人質と仲間を失うことになります。

この責任を取らされ特殊部隊は全員解任、そして容認したアルストンは表向きの理由をでっち上げ自身の失脚は避けたという話。

この冒頭の事件、登場人物全員に関わっている事件なのですが、話的に実はそこまで重要とは思っていません。

この事件による傷も失脚もそして保身も最後の展開にはあんまり関係ないんですよね。

分かりきったネタバレですがアルストンの汚職はこの事件とは別に関係ないですし、
ペティスの脅しも間接的にはこの事件の解任のせいですが別にペティスが何かしたわけでもないので。

これでもしこの事件が裏でアルストンの思惑に使われたとかペティスの行動の動機になったとかなら関係性が出るのですがそうではないんですよね。

この本筋となる2つとは関係なく何というかコナー達の特殊部隊の解任とこの事件で負った傷いう舞台を整えるためだけの事件と思うべきですね。

映像は派手めで雰囲気もあるので掴みとしてはバッチリなんですけどね。

後、全編通じてちょいちょい挟まれる白人と黒人の問題もこの人質事件だと白人至上主義者と黒人の人質という構図で出ますが、
そもそもこの問題が特にメインというわけでもなく話を動かしているわけでもないのでこれは入れたいものを入れた感があります。

この映画のストーリーは全体的に入れたいもの入れてる感があるということを覚えといた方がいいと思います。

全員が関わっているのに本筋にはあまり関係ないというのは結構面白い構図ではありました。

脅迫と作戦

デイ・トゥ・ダイ 最後の戦い
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人質事件の作戦失敗から18ヶ月。

解任された特殊部隊の1人コナーを主役として話が進みます。

解任されてから保護観察官をやっているコナーが観察対象である青年ホアキンが男に襲われているところを銃で射殺したことで彼の運命は変わり始めます。

売人のペティスの手下たった男の命を奪ったことで彼に目をつけられることになり、殺した男の損失を埋めろと脅される事に。

ついでに守ろうとしたホアキンも殺害されるのですが、これもなんかその場の激昂だけで済まされてしまい後の展開に影響しなかったりします。

その一方でペティスとアルストンが密会しサウスサイドで流行している新手のドラッグについて語り合うなど、コナーへの脅しと合わせてようやく本筋が展開されていきます。

妊娠が発覚した妻キャンディスが攫わ12時間以内での200万ドルの調達というペティスの呑むしかないコナーは弟ティムとかつての仲間達に協力を求めるという展開。

ここで24風の残り時間描写がされるのですが、12時間と3時間と40分の3回だけしかこの演出ないのでもう少し刻んで入れても良かったんじゃないかなと。
ここら辺見てもやっぱり入れたいものを入れてるだけな感じがします。

ティムやメイソンの呼びかけでかつての仲間達が集まりますが、この呼びかけで装備を集めてやる事。
ここは普通の映画だったら俺達で人質救出しようぜ!ってなりそうですがこのメンバーは違います。

やることはペティスから貰ったサウスサイドの地図に記されている麻薬組織襲って金を調達しようぜとなります。

…いいのか?それで?

普通にこのまま麻薬組織に襲撃かけて銃撃戦となりますが、何人か無関係の人間も多分巻き込まれていますのでここら辺で倫理観が崩れた感はあります。

後半の銃撃戦もそんな感じなので意図的か本当に倫理がおかしいのかもしれない。

少し庇うのであれば金も頂きますが薬も許せないという事で全て燃やすので薬の撲滅も兼ねたと思えば何とか…いや、どうだろう?

話的にはアルストンと繋がっている麻薬組織なのでこれによりコナー、アルストン、ペティスが明確に繋がり始まるので必要なんですが、
逆に言うとそのためにちょっと強引に繋げた感はやっぱり否めませんかね。

後、忘れちゃいけないのが仲間達それぞれの心情。

冒頭の人質事件と明確に繋がる話はここくらいしかないのでそういった意味では重要な話。

ティムが人質を誤って射殺したことを未だに引きずり続けていることや、再就職が上手くいっていない者。

そしてメイソンとコールの会話で大勢の犠牲を出したが大勢を救ったのも事実という会話。

特にメイソンの

俺たち軍人はいざという状況では命を犠牲にせざるを得ない。

過ちなんてないんだ一切な。

これはどこか自分にも言い聞かせるようこの台詞。

正直この会話は後の決断に繋がるわけでもないので本筋には影響無かったりするのですが、
この会話やそれぞれの心情が描写されることで彼らの人間味というのはグッと上がるので、
冒頭の人質事件というのはここだけで意味を成したかなとは思いました。

全部が全部の話の中心に意味を成す必要はないのでこういう肉付けというのは大事なのかもしれませんね。

この人間味を肉付けされた結果、無関係な人間巻き込んでいる事が更に引っかかる感じになるのには目を瞑りましょう。

真実

デイ・トゥ・ダイ
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金を入手し解散したものの約束の200万ドルには微妙に届かない金額。

しかし、それでもコナーとティムはペティスの元にキャンディスを取り返しに行きます。

ちょっと残念な要素としてここら辺からペティスに小物感が出てきてしまいます。

最初の頃は常に落ち着いていて街の子供を気にかけるなどしていたのですが、
ここら辺からコナーや部下に激昂することが多くなってしまうのです。

それでも約束守ったコナー達を始末することには反対するなど大物感は見せるんですけど少し勿体ないですね。

後の関係の変化を考えるとこれも人間味の追加ということになるんでしょうか。

そんなペティスの元に辿り着いたコナー達ですが、そこでコナーは大きな真実を知る事になります。

実はペティスは最初からコナーを狙っておりその情報はティムから貰ったということ。

ティムは人質事件の後悔からペティスから繰り返し薬を貰いそのための金もペティスから借りていた、つまり金と薬のために兄を売っていたのです。

ここ衝撃ではあるのですがペティス側としてはコナーの巻き込み方がどれくらい予想通りだったのか測りかねるところがあるんですよね。

部下を殺されてまでなので予定通りとは全く思えないので多分計画としては初手はかなりガバガバな感じがします。

やっぱりライブ感が強い。

そして人質事件の件で兄弟で口論しているとペティスがあの事件の人質には自身の恩人などがいたことを語り、
その事件の結果に彼らが関わっていることを知り問い詰めますがそれでも彼らを殺す事には反対します。

結局部下がそれに納得しない事により銃撃戦となるのですが、兄弟間で生まれた確執もここで一瞬で解けます。

そしてメイソン達も駆けつけてペティスを追い詰めますがここで更に話がもう一転びします。

自分を殺すとアルストンが黙っていないと語るペティスですがそれに対して人質事件の突入決断したのはアルストンだとコナー達が語り、
そしてサウスサイドの裏金の輸送について知り金を取り戻すためにお互いにアルストン相手にするために共闘すると言う流れになるのですが。

ここはこの映画で1番ガバいというかライブ感強すぎるポイントだと思います。

最大のライブ感はこの後にまだ残ってるんですけどね!

冒頭の事件の突入の決断に関してはアルストンが許可出したのは確かですがメイソンも普通に反対せずに提案していた側ですので微妙に因縁の付け方が間違っている気がします。

どちらかというと隠蔽に対して怒るべきだと思いますし、
裏金を取り返しに行くという共闘理由となった件に関しても別に君らの金じゃないよね?としか思えないんですよね。

共闘すると言う展開のために話を作った感があるので、何度も言いますがここは相当ガバいと思います。

ここまで来るとこれこそがこの映画の魅力とまで思える域に入った感はあります。

共闘

デイ・トゥ・ダイ
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アルストンの裏金を取り返す(?)ために共闘し彼を襲撃するコナーとペティス達。

ここからがこの映画の最大のライブ感でやってる展開となります。

どこがライブなのかと言うと白昼堂々街中で銃撃を仕掛けるのです。

この直前にアルストンの汚職を問い詰めようとする警官がいることからも分かりますが、
銃撃戦の相手となるのは汚職警官だけでなく善良な警官も交えての銃撃戦です。

銃撃戦そのものは迫力があるのですが、状況を鑑みると何ちゅうことしちゃってんの…というライブ感の極みだと思います。

派手な銃撃戦やらせたいから白昼堂々襲撃して警察達ともやりあっちゃおうぜ!というノリで考えた展開としか思えません。

ここからは本当に中身はないので語ることが少ないのですが、
まぁ仲間達がここは俺に任せて先に行けといいコナーとキャンディス、ペティスは金を手に入れて国外に逃げるという決着となります。

アルストンとの決着はコナー達ではなく善良な警官がつける事になります。

ここは結構いい気はしますね。外部より内部の手で決着つく方が希望のあるラストにはなってると思います。

よく考えなくてもコナー達と極端に因縁が強いわけでもないですしね。

そして国外に逃亡したコナー達3人は人質事件の遺族達にアルストンの金を寄付して終了と。

やってることは汚い金を自分たちのためになんか使わないで犠牲者のために使っているんですが、
ほぼほぼ強盗としか言えない手段で得て金なので銃撃戦の犠牲者遺族の方にもちゃんと寄付しているかは気になるラストとなりました。

さーて、今回のブルース・ウィリスとフランク・グリロは?

大体今回この映画を視聴した理由となったこの2人の活躍ですが、

まずはブルース・ウィリス。

今回も結構目立っていましたね。
前回のドントサレンダーと比べたらアクション的な活躍はしていませんが黒幕なので出番も多く存在感はあったと思います。

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こういう黒幕という役柄も多くなっていた時期でしたが役者でほぼネタバレになってしまっているのは存在感ゆえしょうがないですかね。

そして次にフランク・グリロでしたが、

今回はいいポジションでした。

デイ・トゥ・デイ
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コナー達の部隊の隊長であり、仲間の救援には駆けつける。そしてアクションもしっかりあると、
彼の出演作だと直近で見たバトル・クルーズの方がアクション少なめで物足りなかったのもあってこっちは満足度高かったです。

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お気に入りはラスト、ブルース・ウィリス演じるアルストンへの命懸けで突撃するもギリギリで一矢届かないところ。

主役じゃない場合こういうポジションとラストは本当に似合いますね。

この手の規模の映画だとよく見かけますがブルース・ウィリスと比べると作中でのポジションが様々なので蓋を開けてみるまで分からないという楽しみが彼にはありますね。

共演もそこそこある2人ですが今回は両者共に自分の期待値は超えてくれた活躍でこれだけで割と満足出来る内容でした。

まとめ

入れたいものをとにかく詰めてみたって感じの映画でしたね。

例えるなら美味しいものに美味しいもの足したらもっと美味しいだろという感じで作ったカツカレー理論の映画。

ただ入れすぎた結果、点ばかりになって線として繋がっている部分が少なく整合性がやや欠けてしまったかなと思いますね。

時事ネタとして人種問題や国の成り立ちに薬が関わっていると言う台詞、派手なアクション見たいから状況考えない銃撃戦入れてみるとかライブ感に全力!といった感じの内容でした。

まぁ、でもこれも1つの映画という創作の形かなとは思いますね。

そもそも見ている自分自身が映画にフランク・グリロやブルース・ウィリス足したらそれだけでそこそこ満足出来るだろうという気分で見ているのであんまり責められたもんじゃないです。

細かい整合性とか気にせずその場のノリで言っているいい感じの台詞や、
作られている状況には目を瞑って派手な銃撃戦を楽しむとか目の前の情報だけを見るという楽しみ方をするのがオススメの映画ですよ。

これはこれで頭使わずに見れるので楽しめる1つの形ではあると思っています。


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