【映画】復讐の連鎖 ヴェンデッタ ネタバレあり感想

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ヴェンデッタ
COPYRIGHT (C) 2021 VENDETTA PRODUCTIONS INC.

製作国

アメリカ

監督
ジャレッド・コーン
脚本
ジャレッド・コーン
出演者
ブルース・ウィリス
トーマス・ジェーン
クライヴ・スタンデン
テオ・ロッシ
ジャッキー・ムーア

今回もブルース・ウィリス出演の映画を漁り見つけた映画ヴェンデッタ(原題:Vendetta)の感想。

イタリア語で復讐の意味を持つタイトルなだけあり復讐が主題の映画となっています。

単純に復讐の肯定をするのではなくしっかりと代償や虚しさも描写している。
真面目に主題に向き合った映画となっていますよ。

ジャンルはアクションで上映時間は約96分となります。

この映画の見どころ

復讐という行為を肯定しながらそれをしっかりと掘り下げ真面目に取り組んでいるストーリー

出番の多いブルース・ウィリス(ただし退場はあっさり)

あらすじ

元海兵隊員のウィリアム・ダンカンは、戦いから離れ妻と娘のキャサリンと3人で平穏な暮らしを送っていた。ある日、ウィリアムは立ち寄った料理店でギャングの無差別殺戮に遭い、愛娘を目の前で惨殺されてしまう。ウィリアムの必死の反撃により主犯格のダニーは駆け付けた警察に逮捕されるが、証拠不十分で相応しい裁きを受けることはないという。これを知ったウィリアムは、釈放されたダニーを怒りに任せて手にかけるのだが…。

Amazon Prime Videoより

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登場人物

ウィリアム・ダンカン

キャサリンの父でアフガンとイラクで勲章を貰った元海軍

ダニーに理由なく娘を殺害される

司法ではダニーに十分な裁きを与えられないと知り、嘘の証言をして彼を釈放させ復讐することを決意する

ローリー・フェッター

ダニーの兄

父の組織に所属しておりキャサリン殺害にも関与した

弟を殺害したウィリアムを追いかける

ダニー・フェッター

ローリーの弟

父の組織に認められるための儀式として何の罪もないキャサリンを殺害した

裁判でウィリアムの嘘の証言により釈放されるが、その夜にウィリアムに復讐され殺害される

ドナルド・フェッター

ローリーとダニーの父

暗黒街のボスで警察すらも手出し出来ないほどの力を持つ

ダニーを殺害されたことでウィリアムを狙い彼の妻のジェンを殺害する

チェン刑事

ダニー殺害の事件の捜査をしている刑事

釈放直後の犯行によりウィリアムに嫌疑をかける

ダンテ

盗難車などを売り捌く人間

3年前にローリーと揉めて撃たれ、いとこも殺された

フェッター家を恨んでおり病院を脱走したウィリアムの復讐の手助けをする

ジェン・ダンカン

ウィリアムの妻でキャサリンの母

ダニーの復讐でウィリアムを狙うローリーとドナルドにより殺害される

キャサリン・ダンカン

ウィリアム夫婦の娘

ソフトボール選手で大学からスカウトがかかるほどの実力

成績も優秀でありウィリアムからは弁護士になることを期待される

ドナルドの組織の儀式によりダニーに殺害される

リベンジバイオレンスアクション

ヴェンデッタ
COPYRIGHT (C) 2021 VENDETTA PRODUCTIONS INC.

各人物が復讐という強い意志を持って行動するアクション映画な本作。

各人物が各々の大切な者が殺害され、その激昂により復讐に向かうため、
当然その復讐の内容つまりアクションの内容は容赦のないバイオレンスな描写となっております。

この描写が復讐がテーマというこの映画においてはとても大切な意味を持っていると考えており、
復讐を肯定的に捉えている以上その強い感情の発露である行動の描写に容赦はしてはいけない、それを伝えるような内容でした。

衝動的な復讐から始まるだけあり、最初は計画性も杜撰でバットで滅多打ちというシンプルながら分かりやすい怒りの描写。

そして冷酷な復讐では相手を後悔させるために痛ぶるように腹の立つねっとりとした暴行などもあり、
ここでのローリーの態度はかなり憎たらしく描写しています。

これにより観ている観客にもウィリアムと同じような感情、衝動を持たせるようにしていましたね。

そのウィリアムも元海軍という立場でいわゆる舐めてた相手が実は…系ではあるんですが、そこまでスマートでも強いわけではないです。

泥臭く血塗れになりながら殴り合い、そこら辺の道具テレビや電気スタンド、はたまた冷蔵庫でサンドイッチなどなりふりかまわず復讐していく内容です。

銃撃戦やカーチェイスなどもありアクション的には概ね派手な物から、
銃の試し撃ちや怪我に耐えながら鍛えるなどのみんな大好き準備シーンも揃えております。

ただ残念なところとしてクラブでの銃撃戦がクラブの照明ですこし見にくかったり、
せっかく大量の銃をダンテから買ったのに使った銃の種類が少ないところですかね。

スマートさや無双などを求めると物足りないと思いますが、
復讐という強い感情の発露という物を主題としている内容から逆算したアクションとしてはいい具合のバイオレンスさがある内容だったんじゃないかなと思いますね。

血が出たり穴が空いたりはしますけど物が飛び出ないくらいのバランスのバイオレンスでした。

復讐の連鎖

ヴェンデッタ
COPYRIGHT (C) 2021 VENDETTA PRODUCTIONS INC.

本作のタイトルはヴェンデッタ、イタリア語で復讐の意味があるタイトルでその名の通り復讐の連鎖が止まらない内容となっています。

復讐、復讐アンド復讐って感じですね。

そしてその復讐という行為を肯定的に捉えている映画でもあります。

組織の儀式という身勝手な理由で娘のキャサリンを奪われた父ウィリアムが娘を殺害した男ダニーに復讐する、
そして今度はその殺したダニーの家族ローリーとドナルドから復讐をされ妻を失うと正に復讐の連鎖で泥沼化していきます。

そもそも復讐の契機がキャサリンを殺害したダニーが模範囚なら3年で出て来れるという司法の限界により復讐を誓うという、自分的には完全なる報復を思い出す内容でした。

裁判であえて嘘の証言をしてダニーを釈放させその夜に衝動のままに復讐を果たすと、
計画性も何もあったもんじゃなく衝動で行う、復讐の始まりとしては妥当かつ納得のいく連鎖の始まりでした。

そして殺害した相手にも当然家族はいる、今度はその家族に妻を殺害され、自身は撃たれながらも生き残る…

娘と妻を失い自身の取った数々の行動への行動の後悔、

あの店に行かなければ、試合が長引けば、違う道を行けば、娘は死なずに済んだのか

妻も殺され自分だけで生きたくない、死なせてくれと自分を責める。
ここら辺の後悔と自暴自棄な描写はかなりいたたまれない描写となっており、
この描写があるからこそ復讐という物に対する肯定的な感情を観客にも共有出来るように作っていたなと感じましたね。

そんな地獄を乗り越えて抱いた感情の大きさ、これが復讐に対するより強い感情となり、特にダンテと出会い武器を得る時の描写にも現れています。

武器は痛みと快楽を基準に選べ、敵にどれだけの苦痛を与えたいか、苦しませてどれだけの快楽を得るか。
とまぁ復讐に伴う感情の衝動というのをよく理解しているなと。

そして何より映画最後に出てくるこのテロップ。

復讐は権利であり、絶対的な義務である。

スティーグ・ラーソンより

これを見ても復讐という行為への肯定が為されている映画だったと思います。

とはいえただ単純に復讐を肯定しているわけではなく、
そこで失う代償や虚しさというものも描写はしている映画です。

例えばドナルドに復讐する時、この時ウィリアムはもう何も感じないと言っています。

この復讐の連鎖の始まりであるダニーを殺害した時は取り乱し腹の底から湧き起こるカタルシスを感じていたと語るウィリアムですがドナルドの時にはもう何も感じていない、
これはもう復讐に慣れた虚しさというのをどこか感じてしまいます。

どんな物事でも非日常の感情ならば何がしかの思いというのは生まれますが、
日常、つまり当たり前になってしまえば作業的にもなってしまう。
復讐もその定義からは外れないということがわかります。

そしてこれを踏まえると全てを終えたラストも何か違う見方になるように思えます。

ローリーと相討ちになりチェン刑事の前で力尽きるウィリアム。
その姿を見て悔いはないなと語るチェン刑事ですが、この時のウィリアムは満足感というよりは、この空虚になった復讐が終わった開放感を感じていたのではないのかなと自分は思いました。

復讐をしても何にもならないという言葉へのカウンターみたいな映画ですが、
ただそれを否定するだけではなくちゃんと復讐に伴う空虚さや代償というものも描写するバランスのいい内容となっていましたね。

ただ風潮に唾を吐き掛けるだけのような内容だと言ってることは分かるけど、
言い方気に食わなくてお前みたいなのに同意はしたくないんだよなぁという拒否感が生まれてしまいますが、
これくらいバランスの取れた内容だとスッと受け入れやすい内容になりますね。

さーて、今回のブルース・ウィリスは?

ヴェンデッタ
COPYRIGHT (C) 2021 VENDETTA PRODUCTIONS INC.

いいポジションだけど退場はいつも通り。

今回のブルース・ウィリス演じるドナルドは文句無しの悪党であり主人公の妻ウィリアムを殺害する仇でもあるという、
しっかりとテーマである復讐の連鎖の中に組み込まれてメイン級のポジションでしたね。

暗黒街のボスであり、罪も無い人間の殺害を行うという組織の儀式を作った人間でもあるのである意味復讐の連鎖の始まりとも言える存在かもしれません。

昨今の中では台詞も多くそれ故に悪党としての憎たらしさもちゃんと描写出来ていました。

しかし、退場が割とあっさりです。

復讐の対象でありながらウィリアムに何の感慨もなく抵抗もせず殺害される。
もう少し濃い終わり方も見たかったですがこういうあっさりとした出番の終わり方も昨今のブルース・ウィリスっぽいのでこれはこれで有りなのかもしれません。

本音を言えば抵抗してもらって少しくらいのアクションは見たかったですが。

あっさりとした退場をする何の同情も出来ない悪党。

こんなんでもブルース・ウィリスが演じるとそれなりの箔がついて存在感が出るのだから不思議な物でしたね。

色々な事情を考慮したりファン目線として贔屓目に見ていることは否定出来ませんが。

まとめ

タイトル通り復讐というものに主題を置いていた映画。

単純に復讐を肯定するのではなくその虚しさや代償という物も描いているバランス感覚はよく出来ていた映画だと思いました。

その分スカッとする展開にはならないのがリベンジアクションを期待する人には物足りない要素にはなり得るのですが、
これは見せようと思っている方向が違うということで納得するべきところですね。

主題に対してしっかりと真摯に取り組んでいる映画なので個人的には気に入っています。

ちなみにマイク・タイソンも出ているのですがネームバリューの割にあまりいい役所ではなかったりします。


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