【映画】友情ではなく愛情で結ばれて 2バッドコップス ネタバレあり感想

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2バッドコップス

製作国

アイスランド

監督
ハンネス・ソール・ハルドーソン
出演者
オイズン・ブロンダル
エイイットル・エイナーソン
ステイヌン・オーリーナ・ソーステインスドッティル
Vivian Ólafsdóttir
Sverrir Þór Sverrisson

王道バディものは安定した面白さ、そんな作品に今風要素を入れると?

今回はそんな警官のバディものの映画2バッドコップス(原題:Cop Secret)の感想となります。

ジャンルはアクションで上映時間は約100分です。

この映画の見どころ

個性とクセが強い登場人物

細かい部分は便利な設定すっ飛ばすテンポの良いストーリー

相棒との間に生まれる感情には少し一捻り

あらすじ

大ピンチ! 爆発のタイムリミットが迫る! 

型破りのワイルド刑事Bussiは、銀行強盗犯の追跡中に怪我を負った相方の代わりに、

インテリのマッチョイケメン刑事のHordurと組むことになるが、全く?み合わないふたり。

何も盗まれずに終わった不可解な一連の銀行強盗事件を捜査するうちに、強盗団の狙いが金塊だと明らかになる。

そんな最中、アイスランドの女子サッカーW杯の出場を懸けた試合に爆弾が仕掛けられる。

衝突、すれ違いを繰り返す凸凹バディは爆破を未然に防ぎ、強盗団から金塊を守ることができるのか――

Amazon商品ページより

登場人物

ブッシ

レイキャベクの警官

規律違反は当たり前だが人気はある

ホルドゥル

ガルザバイルの警官

パンセクシャルで好みはセクシーな人

リッキー

ホルドゥルの元モデル仲間

過去の事故以降悪党になる

クレメンツ

ブッシと組んでいる警官

給与で少し悩んでいる

マギー

ホルドゥルの弟でダウン症

ロア

ホルドゥルの知り合いで凄腕ハッカー

ストーリー感想

  • 謎の銀行強盗

かなりノリがいい映画です。

もう初っ端から主人公のブッシが規律違反上等のカーチェイス、
管轄外だろうと乗り込みそこの管轄のホルドゥルと反目しながら協力など最初の時点でどういうノリの映画なのかすぐにわかります。(そしてその期待は一切裏切らないです。)

レイキャベク管轄の主人公のブッシとガルザバイル管轄のホルドゥルこのメインの2人ですが、この世界だと当然のようにテレビで取り上げられています。

捜査手法からプライベートまで取り上げられていて、やっぱりこれは完全にそういう映画だなと分かって楽しいです。

ちなみに署長や首相、最初の相棒クレメンツもかなりいいキャラしています。

そしてその2つの管轄で起きている謎の多い銀行強盗。

銀行を襲うだけで何も盗まないという不可解な内容の事件ですが、この映画銀行強盗のメンバーも早々に見せてくれます。

このメンバーもアクが強く特にリーダーのリッキーは完全にイカれていて面白いです。

登場からナイフで髭を剃り、失敗して出た血を舐めるというカッコいいんだか悪いんだかという演出で笑えます。

やっぱ敵が面白いと映画も楽しくなりますね。

そんなリッキー達の会議シーンも面白く、何故か英語で喋るリッキーと聞き取れない仲間の1人というもうノリがいいですね。

ちょっと進むと主役のブッシとホルドゥルのプライベートなシーンですが、ここでちょっと変化球です。

ブッシは大家さんとの会話(彼には後で助けてもらうことになります。)や彼女と上手くいっていない様子、
ホルドゥルはFPSやっているダウン症の弟の面倒などの描写が入ります。

特にブッシ、彼は男モデルの本を見て股間に手を伸ばそうとするなど、そういう描写があり葛藤する様子が入ります。

今風でもありこの手の映画だと珍しい描写と葛藤でもありますね。

  • 相棒

場面は変わり新たな銀行強盗、人質いながらもブッシは1人で強制突入しますがそこで再びホルドゥルと出会い協力します。

ここもかなりらしいノリで強盗容赦なく射殺しまくりです。

そういう映画なんだから細かい事はいいんだよってやつです。

手と手が触れ合うロマンス演出も忘れずにいれながら強盗をしっかり鎮圧します。

その後のブッシの尋問も暴力当たり前の尋問で署の仲間からも「規則を破りまくる、映画じゃないんですよ。」なんてメタい台詞付きです。

この映画ここだけでなくメタい台詞がそこそこ入ったりします。

仕事終わりの1杯、ブッシとホルドゥルは2人で一緒に飲むことになりますが、もうロマンスが止まりません。

連れションから飲みまくりワンナイトラブという一気に畳み掛けてきます。

次の日多発する銀行強盗の対処のためにレイキャベクとガルザバイルの共同捜査、当然期待通りにブッシとホルドゥルがチームを組むという流れになります。

お約束は外さない映画です。

リッキー達銀行強盗(というかリッキー1人が)情報が流されていると思い込み、
発信していたラジオDJ拉致殺害など完全にイカれた行動を取ったりなど敵側の変な描写は欠かさず出してきます。

再びの強盗でブッシとホルドゥル対強盗の1人というアクションがありますが、これがまた普通にクオリティが高いです。

結局置いていかれた強盗の1人は仲間に爆死させられ復元不可能なUSBだけ残されます。

  • チャイナタウンへ

ここからは一気に都合のいい展開が生えてきます。

復元不可能なUSBはホルドゥルの知り合いの凄腕ハッカーのロアに頼んで中身を確認してもらいつつ、出元を教えてもらい、
出元のチャイナタウンへはブッシのアパートの大家に案内を頼むという。

ストーリーの進行妨げるなら便利なやつや設定生やせばいいんだよなノリです。

嫌いじゃないですよ。こういうのは。

しかし向かった先では悲劇が起きます。

案内してもらった大家が狙撃されて娘の世話をブッシに頼み死亡してしまいます。

狙撃した男はホルドゥルが花火を撃ち爆死させるという派手な倒し方をしますが、チャイナタウンを爆発させた件で首相に責任追及されてしまいます。

ちなみに追求は結構甘いです。

なんかよく分からないけど敵に出し抜かれてしまうブッシとホルドゥル、彼らは強盗団を捕まえることが出来るのでしょうか。

ストーリー感想(ネタバレあり)

  • 通じ合う2人

友人の死でナーバスになっているブッシはホルドゥルの家に行きついに素直になり2人は愛し合います

そこそこ濃厚な絡みの2人ですがこの写真なんとリッキー達に撮られてしまいます。

その写真で脅され辞職を求められるブッシ、そしてホルドゥルのスマホを見るとリッキーからの連絡、そしてリッキーと会いキスしている姿、
これらによりブッシは嫉妬と裏切りの可能性で更にヤケになり辞職を申し出てしまいます。

ここら辺は成長と新しく出来た弱みを出せていていいですね。

  • 決着

リッキー達の狙いがついに明かされる決着の時。

アイスランド対イングランドの女子サッカーの試合に彼らは爆弾を仕掛けたと警察だけに表明します。

試合終了のホイッスルと共に爆発すると語られた爆弾処理のため警察は奔走することになり、足止めを食らうことに。

ちなみにここの犯行表明で試合終了のホイッスルと同時にと言った後、
アディショナルタイムありますよと仲間に言われるリッキーなどいちいち小ネタが挟まれて楽しいです。

酒浸りで目を覚ますリッキーの元にロアから電話がかかりUSBの中身のウイルスはあらゆる銀行をシャットダウンさせられるものであり、
彼らの狙いはサッカー場に警察を足止めさせその隙に銀行の中身を全て奪うというものでした。

なんかダイ・ハードっぽいなぁ

リッキー「試合は囮だ。ダイ・ハード3と同じ。」

あ、それ言っちゃうんだ。

こんなメタい台詞も挟んだりして楽しく決着の場へと赴きます。

金の延べ棒を銀行から回収するリッキー(今って銀行に延べ棒置いておくんですかね。)

そして追いかけるブッシはホルドゥルと合流。
裏切ったのではなく弟が誘拐されたので会いに行っただけと知り誤解が解け2人はアジトに乗り込みます。

クレメンツの裏切りで捕まり、クラシックを聴きながら拷問するというキャラまであっさり返り討ちになります。

ちょい役なのに一々キャラが濃いですね。

ここからは一気にアクション、人質いるのに派手にやりまくりますが、縮こまった絵より派手な方がいいと演出優先なのがむしろいいです。

30年分の戸惑いを愛の告白で払拭し、キスして戦う2人には何か謎の感動があります。

リッキー達との全員で2丁拳銃で構え合うなどのケレン味の溢れる演出もたまらないです。

この後意外な2人の活躍などもあり、捨てキャラがいないのもこの映画のいいところです。

ラストの決着もおしゃれ演出でサッカーのゴールとロケット弾の着弾が重ね合うのがたまんねえです。

最後の署長の活躍や首相の褒め方も面白くこの映画の登場人物はみんな面白いですね。

エンディングでは大家の娘を養子として引き取った公私共にベストパートナーとなったブッシとホルドゥルの活躍で終わり、
何かお約束が楽しく詰まっていて楽しいストーリーでした。

総評

お約束が詰まった楽しい楽しい映画でした。

命令違反上等警官とエリート警官のバディものというテロップから想像する通りの基本に沿った内容なのですが、

このバディが友情ではなく愛情で結ばれるのがこのジャンルとしてはちょっと珍しい関係性ですかね。

今の時代に沿ったとも言えますがパッと見それっぽくないブッシの葛藤などはそれはそれでストーリーにハリを持たせたので、ただ入れたみたいなノイズにはならなかったかなと。


後は登場人物達ですね。

これは一々クセがあって楽しかったです。

なんというか登場人物というよりは登場キャラクターと言いたくなるくらいの設定や描写でした。

何よりみんな見せ場があるのはかなりいい部分でしたね。

ストーリーはジャンルとしての王道ですし、登場人物のクセも含めて、自分は正直好きな映画になりましたね。

この映画のいいところ

個性とネタとテンポ

もうこれに尽きます。

個性あふれる面子の小気味良い会話やネタが一々楽しいんですよね。

話のテンポも良く都合のいい凄腕ハッカーや強力なウイルスなど、
ここら辺は完全に都合良すぎて人によっては嫌な部分になるのでしょうが
この映画はそんな部分に細かい描写割くのは面倒臭え!と言わんばかりにこれらでバッサリと近道します。

この映画はそれでいい。むしろそれがいいですね。

この見せたいものを優先するのが楽しさに繋がっていたのが自分的には良かった部分でした。

この映画の残念なところ

自分的には特にないです

なんというか上の都合のいいのが生えてくるという粗と言える部分ですら、この映画だと必要かなと思ったりするくらいなんですよね。

たまにこういう風に個人にきっちりハマって楽しめる映画もあるんです。

印象的な台詞や演出

30年も悩み続けていたから今更言えない

今は2021年だぞ誰も気にしない

ホルドゥルお前を愛してる

決戦でのこの会話、今の時代らしくて嫌だという人もいそうですが、自分としてはいいシーンだと思っています。

特に30年の葛藤というのはいいですね。

男らしい男がこれらの葛藤を超えて告白して戦いに臨むのは、同性という部分以外は昔からの王道なのでいいものです。

演出においては銃を突きつけ合うシーンと決着のシーンですね。

4人で二丁拳銃で銃口を突きつけ合うのは予告でも使われるだけあってかっこいいです。

決着のサッカーのボールとロケット弾が重なり合うのもケレン味あってたまらんでしたね。

まとめ

王道バディにちょっと今風エッセンスを入れた2バッドコップス。

小気味良い会話、個性溢れる人物、テンポの良さと個人的にはおすすめしたい1作です。

ポリコレ的なものが苦手な人には向かない部分ではありますが、この作品の場合はそれもいい味になってるかなとも思いますので気になった方はぜひ。


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