【映画】酔剣(醉刀客)ネタバレ感想・あらすじ!痛快かと思ったら無情さ募る傑作アクション

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© Beijing Zhenwumen Film Co., Ltd. All Rights Reserved

製作国

中国

監督
リ・ビンユアン
脚本
リ・ビンユアン
出演者
リ・ビンユアン
スン・イーラン
ラン・マンユ
チャオジン・シュウユ

 今回は邦題はがっつり酔拳のパロディ、つまり中身は酔えば酔うほど強くなる剣士のお話とアジア映画同士の悪魔合体もするのかと言う変な期待を持ってアマプラにて鑑賞した映画、酔剣(原題:醉刀客/Drunken Blade)の感想。

 その見た結果序盤は痛快なのに後半に進むごとにタイトルの意味の重さ、募るストーリーの無情さと虚しさ。
 最近は同じ中国B級アクションでも何だかんだで痛快さが上回る物ばかり見ていたので印象には残る映画でした。

 あっ、ちなみに酔拳要素はないです。

 ジャンルはアクションで上映時間は約92分となります。

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あらすじ

かつて”酔剣客”と恐れられた凄腕の剣士ハン・ユエレン。過去を捨て静かに生きる彼は、幼い頃に受けた一杯の飯の恩義に報いるため、故郷であるフーハンへ戻る。しかし、辿り着いた故郷は一変していた。そこは”青狼団”と名乗る非道な悪党たちが支配し、朝廷の役人らは青狼団に殺されるか利用され、村人らは自由と尊厳を奪われ地獄と化していた。ハンは理不尽な暴虐を目にし、胸に再び熱き義憤が燃え上がる。「膝をついて生きるより、立ち上がって死ぬことを選べ」とハンは村人を奮い立たせるが、青狼団が再び暴力と恐怖で村を支配する。圧倒的な数の敵を前に、ハンは村人を救うため、ひとり刀を抜き、修羅となって立ち向かう–

Amazon Prime Videoより

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登場人物

ハン・ユエレン

酔剣客と呼ばれる剣客

盗賊団に襲われた村を救い彼らとと共に村を守ろうとする

チンマー

盗賊団“青狼団”のボス

謎が多い男

リン

村人の女性

マン・トゥオロ

女将と呼ばれる女性

クライマックス直前までのあらすじ

 ここからはいつも通りにクライマックス直前までのあらすじを。

 かつてハンの父と組んでいたダオ・チンチョン、彼は袂を分かち悪の道を捨てた父を殺害。
 その復讐としてハンは現れ、ダオは甥であるハンに自らを斬り捨てさせ彼の名を上げさせる。

 善人が損をする時代。鍛治で有名なフーハンの村。この村は盗賊“青狼団”に略奪を繰り返される村人は彼らを倒せる剣客を探していた。

 村人は“関中の三悪”と呼ばれる3人を雇う。
 彼らに吹っ掛けれる中で1人の酔剣客と名乗る女が店に入ってくる。
 3人を斬りに来たと語るが彼らは金を騙し取るために騙っていただけの偽者の芸人であり既に“関中の三悪”は既に殺害されていた。
 追い出される3人。同様に酔剣客と名乗ったのも女将であり、互いに騙し合いの結果追い払ったのだった。

 再び村に現れる青狼団。官とグルな彼らには衛兵達も対処をしない。
 盗賊達は100本の刀を要求し、3日以内に用意し足りなければその分の首を刎ねると宣告して村から出ていく。

 女将に剣客を探すように頼む村人達。
 しかし精鋭7人、謎に包まれたボスであるチンマー要する青狼団とまともに戦えるのは酔剣客のみと返す。
 既に刀を封じて去ったとされる剣客を探すより自分達で戦おうと言う村人、しかし民が刀を持てば反乱者となる。

 刀を用意した村人達。盗賊達は切れ味を試すために村人を1人切り伏せる。更に自分達が殺した役人を持ってきて村人達が殺害してそれを青狼団が鎮圧したと濡れ衣まで着せられ、村人達は虐殺されていく。

 殺されていく村人を見て嘲笑う盗賊達、その時1人の男が現れ盗賊達を斬り伏せていく。
 男は刀を村人達に投げるが彼らは誰1人として手に取らず怯えてしまう。だが犬だけが戦い、更に男がその場にいた盗賊の頭を斬ったのを契機に村人達は刀を取り参戦する。
 1人の幹部が現れたその男を見て酔剣客と言う。酔剣客ハンがいたことで村人達は更に奮起して青狼団を返り討ちにするのだった。

 反乱を知った青狼団のボスであるチンマーはハンの首を取ってこいと命令する。その頃村人達は斬られた人々を埋葬して再び青狼団を倒すことを決意していた。

 兵を募り戻ってくる青狼団。迎撃の準備をする村人達とハンは地形を利用して罠を仕掛け誘い込む。
 罠によって多数を失う青狼団。そして残った幹部はハンによって始末され第二陣の攻撃も防ぎ切ることに成功する。
 だがその中でハンに刀を渡した村人の女性であるリンが攫われてしまうのだった。

 すぐに追いかけるハン、馬上戦の果てにリンを取り戻すことに成功して帰還する。

 帰還後に落とした人形を探すハン、それを見つけて手渡すリン。
 実はハンはかつてこの村で世話になった少年であり、この人形はリンが彼に渡したものだった。
 黙っていたのは自分には敵が多く巻き込みたくないから、彼は村のために戻ってきていたのだった。

 女将から半壊した青狼団は今追撃すれば潰せると提案を受ける。本拠地の裏側に続く道を案内するという。
 そこに行くまでどれだけの罠がある?と尋ねるハン。女将はハンに攻撃を仕掛け、彼は理由を聞く。ダオ・チンチョンの件だと返す女将。だがその最中でチンマーが乱入する。

 女将マン・トゥオロはかつてチンマーによって殺された商家の生き残りの娘であり、復讐のために村ごと囮に使っていたのだった。
 2人まとめて怪我を負うが犬に助けられた隙に逃げ出す。

 しかし彼らがいなくなったことで村はチンマーに直接鎮圧されてしまう。村人達は恐れのあまり無理やり反乱させられたとハンを売る。その意見に反するリン。
 その結果してリンの母は殺害され、またリンは狼藉を受けてしまう。
 それを見た芸人の3人は立ち上がる。その姿を見ても恐怖で立ち上がれない村人達。そして善戦するも3人は殺害されてしまうのだった。

 目覚めたハン。介抱をしたマンが村にいた事情、攻撃を仕掛けた事情を語り始める。

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 かつてチンマーに家族を殺害された後にダオ・チンチョンに救われた彼女。村にいたのは復讐のため。
 ハンを利用して村人を奮い立たせ、ハンに仕掛けたのはダオが命の恩人だったから、本来ならハンとチンマー2人を戦わせ漁夫の利を得るつもりだった。

 ハンも己の半生を語り、生後間もない頃に父であるハン・ジーンに拾われ育てられたハン。しかしそのせいでダオに父は殺された。
 そして1人彷徨っていた頃に村に辿り着きリンやその家族に救われていた。復讐は果たしたが恩は返せていない、似た境遇の2人、復讐は死を生むだけと共感する。

 そしてハンは1人村に戻る。かつて受けた恩を返すために…

【ネタバレ】復讐の連鎖がもたらす無情な結末

 復讐や死、それに纏わることに関わり因果が巡れば、いつかは己が最も救いたいものの時に足を掴まれることになるかもしれない。

 善人が損をする時代に略奪を繰り返される村のために村人と共に剣士が戦う。最近はこの手のフォーマットの中国剣客アクションばかり見ていますが、本作は人数を除けば七人の侍オマージュですね。
 何なら戦うのが剣士なだけ許可をとっていないこと(そこが1番ダメ)以外なら荒野の7人より七人の侍なんじゃないか!?と勘違いするくらい。

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 この手の苦しむ人々のために戦う題材としては最近見ていた作品群のように積極的に相手を始末しにいく仕事人よりは、守るべき場所に陣取る守護者の意味合いが強いので同国、同ジャンルと比較するとそこで差別化はされています。

 その内容で大事になるのはその守るべき場所やそこの人々との関係性。
 本作の村人達は既に繰り返された略奪によって心は折れた状態なんですよね。

 屈したらもう立てない。族長の埋葬すら相手の機嫌を損ねるのを恐れて出来ない。そして再び始まった虐殺の中で現れた1人の剣士であり主役の酔剣客と噂されるハンが村人達の心を奮い立たせるわけですね。

 自分達が守るためのものは己が戦わないと意味がない。特に村人達がハンに救いを求めようとした時に「立ったなら屈むな。刀を取ったら捨てるな」はこの映画の守るための意思を示すいい台詞でした。

 それを聞いて村人達は戦う意志を取り戻して吊り下げられた族長の遺体を下ろす。

 最初の30分間で守るには折れてはいけない。しかし奮起させる人は必要。
 これだけの状況と関係性、更にストーリーの方向性をはっきり示す説明を終わらせたのは上手い作りだと思いましたね。

 ただその方向性から示された結末がとても無情なことを除けばですが…

 本当にね。ここまではマジで良い話。
 誤解のないように言うとこの良いというのは評価の話ではなく雰囲気の話です。逆にこの後に使う無情だったり虚しいというのも評価ではなくこれも雰囲気の話です。

 この後も奮起した村人と共に籠城戦に勝利したり、連れされたリンという女性を救い出した後に発覚する。
 かつてハンが幼い頃にこの村に世話になり、リンはその幼馴染のような関係で彼女から貰った人形をずっと大切に持っていたとかね。とても人情味に溢れています。

 早々に村人が奮起するので七人の侍などのクライマックスの展開を序盤から持ってきている。

 そして敵となる青狼団も七人の侍オマージュなのに逆に敵の方に如何にも幹部な見た目の連中が配置されていたりなど、ゲーム的な雰囲気があったりと。

 こりゃかつての恩を返すために法の手が届かぬ悪人達を斬り伏せ、村の人をかつての幼馴染を守り切る痛快な人情娯楽作になるなと思うじゃないですか?

 でも、そんな予測を裏切って実際は後半に入るととても…とても無情です。

 この痛快さを感じる流れから始まる村にいた女将と呼ばれている女性マン・トゥオロ。
 協力者だと思っていた彼女が実は青狼団のボスのチンマー、そして主人公であるハン。この両方に復讐の意思を持っており、そこからストーリーがあまりにも暗い方向に進んでしまうのです。

 彼女はチンマーには両親を殺害され、ハンには命の恩人であるダオを殺害された。
 しかし、ハンにとってダオは父の仇でもあり、それで復讐を果たしたという流れなのです。

 いわゆる復讐の連鎖。しかしこれが最悪の方向へと話が進み、この2人の争いによって村からは守護者たるハンがいなくなってしまう。

 それによって村は再び青狼団に占拠されてしまい、村人は再び恐怖に支配されてハンを売り渡そうとしてし、リンだけは村人に青狼団に反抗するのですがその結果として彼女は母を斬られ、自分は狼藉を受けてしまう。

 更に唯一リンが狼藉を受けていることに耐えられなくなった村とは無関係のここまでコメディ要員だった芸人達が奮起するも時間稼ぎにも他の村人を同調させる訳でもなく、虚しくただ散るだけに終わる…

 ここら辺から嫌な予感がビンビンだったのですが、そういう予想は当たってしまうもので…

 ハンとマンの関係は復讐の連鎖なのですが、ここで語られるのは復讐を死を生むだけということ。
 この映画の話で1番皮肉なのはそれは生まれる死が自分とは限らないこと。

 言ってしまえばマンがハンに対して攻撃を仕掛けなければハンは守護者として残れたんですよ。
 でも復讐の連鎖に呑まれた結果、村人達が自分が1番守りたかったであろうリンとリンの母親が被害を受けてしまう。

 しかも1人戻ったハンに対して村人達はチンマーに言われてハンに自害してくれなど斬りかかろうとするなどしてしまう。村を守りたかったのにその守りたかったものが全て失われていく瞬間ですよ。

 守るには折れてはいけない、でも奮起させる人は必要。その全てを失って自分の命を守ろうとして時に人は人でなくなり、保身のために女性が狼藉を受けようと自分たちのために戦ってくれた恩人であろうと差し出そうとしてしまう。

 復讐や因果にとても厳しい映画ですが、本当に徹底的に打ちのめしてくるので何もそこまでせんでも…と引いてしまうレベル。

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 序盤で人々を奮起させた部分が恐怖によって掌を返される逆の展開を示されるという虚しさですよ。
 それでも村人を斬ったフリだけして見逃すハンの信念は良かったんですけどね。

 でもここまで来るとそんな信念を見ても映画を鑑賞している自分の心は虚しさだけしか募らない。

 だって1番守りたかったであろうリンは狼藉を受けたことと母が斬られ死亡したことで心が壊れて、村人達も斬ったフリによって二度目の掌を返しますが、共に戦ってくれる訳でもない。

 もう守るべき者が誰1人残っていない村の中で雪の中でただ単身で敵を全て斬り伏せていくだけの姿なんてあまりに無情でしょう?

 更にマンだってハンの増援に来ようとしましたが、自分に執着するお偉いさんに足止めされて、結局その足は届かないままに命を散らす。

 どこまでも復讐者に復讐に身を委ねたことのある者には厳しい結末。

 でもね。この映画、最後に更にトドメを刺してくるんですよ。

 ハンの通称である酔剣客。

 この名前の理由がダオへの復讐を果たした後に酒に酔ったハンが人々を斬り伏せたから名付けられたと最後に明かされる。

 これを見るとこの映画は最初から詰んでいたのかもしれないと思わされるんですよ。

 復讐に身を費やしただけでなく、何の罪もない人々を斬った男が本当に守りたい救いたい者のために戦っても報われるわけがないだろう。それくらいの強いメッセージを感じる。

 しかもよりによってそれが明かされる前のシーンが平和になった村で村人達が祭りに興じている姿なんですが、ハンの目的通りのはずなのに何か村人達に苛立ちまで覚えてしまう。
 それはハンには因果が巡ったとしてもリンを見捨て関係のない芸人が奮起してもハンが舞い戻っても戦わなかった自分達の手で取り戻した訳でもない彼らに因果が巡っているようには思えなかったから…なのかもしれません。

アクションのクオリティとストーリーの連動性

 相変わらずアクションのクオリティは問題ない中国B級剣客アクションな本作。

 ですが今作で改めてストーリーとアクションの連動の大切さを知ったような気はします。

 いつも通り10分以内にがっつりとアクションを見せてくれるので、冒頭から集団戦を見せてアクションの質を例によって示してくれ満足感は高めに始まる。

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 本作の動きで言えばまずはキレは文句無し。
 斬る動きが早すぎて連続で斬りつけるとことか小気味良いテンポする感じます、更に最後に見得を切っての残心、うーんかっこいい。

 そしてカメラワークでは魚眼レンズ的な視点も多く、武器視点からの敵の命の散り様が見れるなどダイナミックさに重きを置いていたと言えますね。

 中国B級の剣戟というのは最近よく見ているのですが、キレの良さとカメラワークや空間の使い方に関しては基本的にクオリティは担保されています。
 となると楽しみの方向性はその作品ごとの動きの違いとなるのですが、本作はダイナミックさになりますね。

 そしてそのダイナミックさも感じられる通りに…なのか敵である青狼団はゲームやアニメ的な誇張表現強め。

 剣だけでなく拳、爪、斧、など武器も特徴ありますし、見た目も眼帯や狼っぽい服装したりなど如何にも幹部って分かる風貌。

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 更にこの映画は段階を持って村に攻め込まれるのですが、そこで上手く幹部達が分かれて処分されるのでまぁ中ボスと戦い続けるステージ型のゲームみたいですよね。

 その本編の戦いですが、最初は村人達が虐殺されていく中で満を辞して1人現れた男が盗賊達を斬り伏せていくのはお約束とは言え惹き込まれる掴みでした。
 この戦いの中で巻き込まれただけの芸人が参戦するのも、幹部相手に村人が返り討ちに会う中でハンがその相手をして圧倒するのもいいんですよね。

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 次の戦いではやはり村を舞台とした守る戦いのため、村の地形を利用した罠などの要素、こちらはどちらかと言うと七人の侍よりもマグニフィセントセブンに近い要素がありました。

 この罠の使い方は凝っており、登ってくる場所には土壁を作り道中で刺されてしまう、鉤爪で登ろうとしたらそこの地盤を緩めて引っ張ったら崩れ落ちるなど、小規模とはいえ軍勢の戦いのような空気感があります。
 残った相手にも村人達が畳み掛けるなどコミカルに処理されたりと愉快さがある。

 いや、本当この時までは痛快なノリだったんだけどなぁ…

 で、村人が参戦しても幹部クラスはハンがちゃんと始末するので安心。

 素早い刀同士の勝負は一瞬で終わり、そこで刀を失うもその後に2人相手に素手で渡り合い、最後に受け取った刀であっという間に倒し切る。

 中国の剣客アクションは素手も当然のように優れているので結果として2つのアクションという幅があるのは満足感高いんですよね。

 そこから立て続けに攫われた女性リンを救うための奪還戦が始まり、広大な平原での馬上戦。

 村の戦いでもそうでしたが、この規模の映画でも戦としての体裁になる人数集めたり、この広さの土地を馬で走ったりなどこういうところには映画に対する基本的な資金力を感じますね。

 最後の戦いではお約束ですが村人は恐怖で縮こまる中で最初の関係ない芸人3人が奮い立つのはいいですね。3人だけで斬られながらも奮闘し、その果てに散る。普通に熱い展開です。
 ただこの熱さすら虚しさ募る作風においては何かに繋がる訳でもなく無情さの強調になるのが悲しい。

 ハンが参戦してからはひたすらにクオリティは高いです。武器を捨てろと言われたら捨てた後に素手で大立ち回り、更にボスであるチンマーがちゃんと強く剣でも素手でもハンと渡り合う。
 この2人のアクションは言い方悪く聞こえるかもしれませんが、特徴がある訳ではないんですよ。しかしただずっとハイクオリティの中国系のアクションが繰り広げられる。

 剣の鍔迫り合いの早さ、格闘戦での動きの豊富さ、1つ1つの画がアクション的な映える漫画的な構図にもなっていてそれらをキレッキレに動いてやっている。

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 もう普段だったらこんなん見たらテンション高くなるんですが、本作に関して言えば自分はそうでもなかったのです。

 なぜならストーリーがあまりに無情だから、ここまでのストーリーで勝てたとしても何も残らない虚しさが待っていると分かるから。だから見ているこちらも無情さの方に心が支配されるんですよね。

 アクション映画においては特にラストバトルはストーリーの積み重ねによる連動が盛り上がりに寄与すると思うんですけど、本作はその真逆でしたね。

 どれだけテンション上がるアクション見てもその果てを理解してしまうと辛くなる。

 ハイクオリティなアクションを見せられたからこそ、それを見てもテンション上がらない事実にストーリーとアクションの連動性の大切さを理解出来る作品だったと思います。

まとめ:映画『酔剣』はハイクオリティなアクションと無情なストーリーが光る1作

 印象には残るけどあまりに無情すぎる1作でしたね。

 ここまでストーリーで虚しさをぶつけられるとハイクオリティなアクションでも虚しさを感じるんだなということを初めて知った気がします。

 普通ならどれだけ無情な結末でも主要人物の誰かが報われる物だと思うのですが、それすらないのね本当に復讐の果ての因果な虚しさをぶつけられた気がします。

 何なら最後の最後にタイトルの時点で虚しいんだなと知った時には徹底してんなぁ!と叫びたくなりましたよ。

 アクションとストーリーの連動性がめちゃくちゃ大事だなと知れるある意味良い経験だったのですが、でもあまり経験したくない部分でもあります。

 一応言っておくと登場人物達の結末に虚しさを感じるというだけなのでつまらない訳ではないです。

 何よりスタッフロールでアクション映画に敬意を!と言うだけあり、アクションのクオリティは保証されていますんでね。そこらへんの連動性を気にしない方ならハイクオリティなアクション映画として観れると思いますよ。

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