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※この感想はDLC導入を前提とした感想となっていますのでその点はご了承ください。
昨今少なくなってしまったSRPGというジャンル。
しかしそんな逆風の中でもSRPGを作ってくれているメーカーの作品はクオリティが高いものばかり。
今回はその1つ、フェルシール:アービターズマークを紹介したいと思います。
目次
どんなゲームか
ゲームのベースとして分かりやすいのはFFタクティクス。
豊富なクラスがありアビリティを習得し、様々な組み合わせのビルドを作る。
その流れを見事に踏襲しさらに洗練している作品となっています。
魔法に詠唱時間が無かったり、遠距離武器が射角や障害物の影響を受けなかったり簡略されてる部分もあります。
特に序盤のクラスバランスは見事であり、さらにバフデバフの強さなどもありなかなか手強いバランスを楽しめます。
ストーリーは戦争というジャンルではないためそこまで壮大なレベルの話ではありませんが(起きている事態としては大ごとではあります。)
形骸化してきてしまった体制の変化というものは描かれています。
ストーリー感想
ゲームのあらすじとしてはこのような内容となっています。
遥か昔、”イモータル”と呼ばれる7人の英雄が強大な魔獣を倒してテオラの人々を守った。彼らは人間を超越する存在として、”アービター”の騎士団を立ち上げ、人間を守護し秩序を管理していたが、時が経ち騎士団は目的を見失い腐敗していった…
テオラは再び古代の獣の脅威に倒れてしまうのか――
Amazon商品ページより
ストーリーとしては腐敗した体制の変化、そして過去の歴史の真実です。
イモータルという絶対的な力の元長く続いた体制の腐敗、そしてそこで提案される変化から起きる激動。
反体制の存在や過去の魔物達など長く続きながらも確実に腐敗していく中、
アービターのカイリーが信じる正義と秩序を胸に戦い抜いていきます。
ずば抜けて優れた内容とまでは言えませんが、それでも穴らしい穴はないしっかりと纏めてあるストーリーに仕上がっています。
キャラクターも魅力的ですし、彼らの戦いを見届けたいと思わせるだけの魅力は詰まっていると思います。
個人的にはアービターの同士であるブザロがお気に入りです。
翻訳レベル
全く問題なしです。
キャラの口調や一人称はしっかり統一されており、読みづらい表現なども一切ない良質な翻訳です。
戦闘システム感想
ほとんどFFタクティクスと変わりません。
アクティブターン制であり、SPDやウェイトタイムを管理して行動していくゲームです。
ただ上でも書きましたが魔法に詠唱時間がなかったり遠距離武器に射角や障害物の影響の概念がありません。
これにより魔法などはかなり使いやすい攻撃や回復手段となっており特に序盤は重要な要素となっています。
他にはアイテムの扱いが他のゲームとは違って少し独特な部分があります。
まずアイテムは購入等の必要はない代わりに開発で強化、種類の増加を行う必要があります。
開発したアイテムは全て戦闘で使え戦闘後には回復する代わりに上限が決まっています。
これによりアイテムを大量に持ち込むことによる回復の手段の確保というのが不可能になり、
アビリティによる回復手段の重要性が増しているシステムになっていますね。
そして負傷システム、これがなかなか難易度を上げる要因となっています。
戦闘中に戦闘不能になったキャラはペナルティを受け何回かMAPをクリアするしばらくの間能力低下してしまうというものです。
主人公のカイリーは例外としてこのペナルティを受けませんが、これにより複数のキャラを使い分ける必要が出てくる場合があります。
人によってはこれはストレス要素となってしまいますね。
とはいえこのシステム、難易度設定で消すこともできたりします。リソース管理より煩わしさが増す場合にはこちらを選ぶと快適にプレイ出来ますね。
戦闘バランス感想
序盤はいいバランス、しかし後半になると
序盤はとてもいいバランスをしています。
状態異常が強いというのもあり、クラスの使い分けやアビリティの付け替えも重要であり敵を見ての対応力が求められます。
しかし、後半のクラスの一部強すぎるアビリティや武器種が解禁すると殲滅力がずば抜けて上がりバランスが崩れるという事態になってしまいました。
これに関してはなかなか難しい問題で、
育成の末に辿り着いたクラスの性能やアビリティが苦労に見合わない性能というのも問題ですし、
かといって壊れすぎてしまうのもという…なかなか難しいですね。
育成の自由度が高いSRPGだとよく起きてしまうものではあるのでそこはある程度受容する必要があるんでしょうね。
何でも極めたら温くなってしまうというのもありますし、ここら辺は育成の楽しさとのトレードオフな部分だとも思います。
育成システム
とても楽しい醍醐味の一つです。
豊富なクラスとアビリティ、それを組み合わせることによって構築されるビルド。
このシステムに求められているものは全て満たされていると思います。
汎用キャラは外見もそれなりに細かくいじれるのも個性付けが出来て楽しいポイントですよ。
特にいい部分なのは固有キャラと汎用キャラのつけるクラスの扱いですね。
固有キャラには当然固有クラスが用意されているのですが、汎用キャラにも汎用キャラにしかつけないクラスが用意されています。
これにより固有キャラが絶対的に優位なポジションではないクラスバランスになっており、
最終的に固有キャラのみを使用した方が良くなるバランスを避けています。
というか最終的にはおそらく汎用キャラの方がシステムとの噛み合いもあり強く出来ます。
各クラスのバランスですが、これはいいバランスです。
当然アビリティにしか価値がないようなクラスも存在しますが、概ね完全な上位互換は少ないクラスバランスに仕上がっていると思います。
序盤のクラスのスキルが最後までお世話になるようなスキルだったり、
組み合わせによって一気に使い勝手が上がるスキルなど捨てるところがない構築の楽しさはかなりのものです。
最終的にはほぼ1強な組み合わせもありますが、そこはご愛嬌ということで。
モンスター育成
DLC導入より追加される要素のみんな大好きモンスター育成です。
スキルでスカウトし、仲間にし育成。
この育成も幅広い育成が可能となっています。
モンスターの場合はメインクラスを選び、その後サブクラスを2つ設定するというシステムになっており、
パッシブとアクションの付け替えが出来ない代わりにメインとサブ2つで3つのアクション、6つのパッシブを付けることが可能となっています。
クラスは人間と同じように育てる必要があり、その数も人間キャラに負けないくらい豊富です。
人間のクラスであるラングラーと一緒に出撃すると様々な絡め手も使えるようになるので、モンスターパーティというのも楽しめるゲームになっています。
ミッションとハント
このゲームにはギルドで請け負えるミッションというシステムがあります。
内容としては分かりやすく言うならFFタクティクスの儲け話です。
汎用キャラや仲間モンスターを派遣して報酬を受けとるというものですね。
ミッションはストーリーの進行とともに開放されていき、寄り道や時限要素によって開放されるものはありません。
そして一部ミッションのクリアによって開放されるハント。
これはちょっと手強い相手と戦闘してその時点では強力なアイテムやモンスターのスキンの開放などがされる戦闘です。
どちらもこのゲームにおける所謂寄り道要素ってやつですね。
細やかな配慮のある環境設定
このゲームの難易度設定はかなり細かく設定できます。
単純な難易度もそうですが上にもある負傷システムの有無や敵AIの思考ルーチンなども設定できます。
落下を狙ったり蘇生を行うかなどを決められます。
他にもこのゲームはクラスによって成長率が変わり、どのクラスで育ててきたかで能力値が変わるのですが、
その成長のさせ方が気に入らなかったとしても安心のレベルリセットシステムが用意されています。
汎用キャラの外見設定もそれなりに細かく行え、
後で自由に変更も出来るので汎用キャラに愛着を沸かせやすい要素もしっかり盛り込んであります。
ギルド強化というシステムもあり、ミッションの成功率や報酬の増加、
該当地方でのパトロール時にレアな敵の出現率やキャラへのバフなども行えストレスフリーな育成、戦闘が行えるようになります。
周回システムも当然完備されており、周回時への持ち込み要素も細かく設定できます。
レベルやアイテム、汎用キャラの引き継ぎなどが設定できますよ。
少し残念なのはアニメーションカットがなく倍速しか用意されていないところですかね。
あっさりしつつも倍速前提くらいの少しもっさり気味なアニメーションなので用意されていたら嬉しかったです。
倍速すればそんなストレスでもないんですけどね。
まとめ
今の時代貴重なSRPGの1つフェルシール:アービターズマーク。
内容はしっかり詰まっており、育成、戦闘も十分な楽しさがあります。
このレベルのSRPGがミドルプライスで楽しめるのですからかなりお買い得なゲームとなっています。
SRPGに飢えている方は是非ともこのゲームで手に取ってみてはいかがでしょうか。
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