【映画】パラサイティック感想

パラサイティック(原題:Motel Acacia)見たので感想書いていきます。

2019年・第32回東京国際映画祭「アジアの未来」部門に出品された映画でもあり、

製作国はフィリピン・スロベニア・マレーシア・シンガポール・台湾・タイ合作と結構多くの国が関わっているそうです。

ジャンルはホラーで上映時間は約88分です。

ストーリー

青年のJCは、父から移民ブローカーの仕事を引き継ぐことになり一路、中継地点のモーテルを目指していた。しかし、吹雪の事故により父親が死亡。残された6人の移民とJCは、ともにモーテルで一晩過ごすことに。だが、不思議な事件が立て続けに起こり、いずれJCはこのモーテル自体が「ソレ」の胎内であることに気づく。「ソレ」は、男をくらい、女を欲する欲望のモンスター。移民たちは生贄としてささげられていたのだ…。

「Oricon」データベースより

移民用シェルターと偽ったシェルター内で、
父親の仕事である移民をクリーチャーに捧げるという仕事を引き継ぐために来た主人公のJCが、
父親の死や直面する移民とのトラブルにより制御不能になりかけたクリーチャーとの事態を描いた映画です。

外は吹雪で身動きの取れない閉鎖空間の中でクリーチャーから生き延びようとするという内容で、
有名所だと遊星からの物体X的な雰囲気もある映画ですね。

雰囲気はとても良くトラブルからのJCや移民達との諍いや、
それが原因でクリーチャーとの接触がなされ事態が悪化していく様がちゃんと描かれていて緊張感あって良かったですね。

主要登場人物は家族というものにそれぞれの葛藤を持っており、
父親から息子と呼ばれたことに喜ぶJCや子供のために移民を連れてくるアンジェリ、他にも移民の船についての話など、
父親に求める愛や息子への愛など壊れゆく家族も1つのテーマとなっていたように思います。

クリーチャーにそこら辺利用されていたのかちょっと気になるところです。

ラストも冒頭の流れからだと予想通りの結末になりますが、
子供を愛していたからこその代替え行為のような結末でそれも趣があって良かったと思います。

クリーチャー

これは本当にこの映画のいい部分だと思います。

男は喰らい、女を欲するという一聞すると如何わしい特性持ちです。

実際ちょっと如何わしいです。

ベッドに寝た男を喰らい、女には自分の子供を孕ませるというタチの悪いタイプですが、
後半だとある種の悲哀もあるのがいいですね。

そして何よりもデザインがかなり好みでした。

こういう特性だと生物系のデザインを想像しますが木という所が素晴らしいです。

ここら辺はアジアならではの着眼点という部分もあったように思えますね。

能力も結構幅広い感じで子供を産ませたり、何か感応能力のようなものがあったような描写もあり、
血を使って懐かせたりなどどこか知的で神秘的な部分も覗かせるクリーチャーでした。

まとめ

閉鎖空間もののホラーとして面白かったです。

この形式事態が好みというのもあるのですが、クリーチャーの見た目で自分はやられましたね。

国によって恐怖描写やデザインが変化するということを改めて認識出来た気がします。

グロ描写は妊娠中のお腹の動きくらいですので見やすいですし、
最後の孤独になっていく描写など人物描写の方もしっかりしていてとてもいいホラーでした。

パッケージから想像する内容とはちょっと違うのはこの手のものだとお約束ですかね。

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