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製作国
アメリカ
監督
トム・ハーパー
脚本
グレック・ルッカ
アリソン・シュローダー
出演者
ガル・ガドット
ジェイミー・ドーナン
アーリヤー・バット
ソフィー・オコネドー
マティアス・シュヴァイクホファー
ジン・ルージ
ポール・レディー
アーチー・マデクウェ
今回はネトフリオリジナル映画、ハート・オブ・ストーン(原題:Heart of Stone)の感想。
製作陣はミッション:インポッシブル デッドレコニングと同じと謳われ、
それもあってか偶然かあちらとアプローチが違うとはいえ似たようなテーマが題材となりました。
そしてアクション、当然ですがクオリティが高すぎて最高でした。
映画の軸となる存在“ハート”の存在感を見せながらも完璧な掴みのアクションを見せると、
更にそこからも飽きさせないように様々なアクションを展開してくれるお手本のようなアクション映画でした。
主演のガル・ガドット演じるストーンのアクションはもちろんこのテーマらしい人間性あるキャラクターも魅力で、
個人的には今年の映画の中でもかなりの上位の作品となりましたね。
ジャンルはクライムアクションで上映時間は約125分となります。
・超ハイクオリティアクション
・AIに対して否定ではなく共存の在り方を見せる
・主人公ストーンの人間味溢れるキャラクター
目次
あらすじ
世界を股にかけた平和維持組織に所属する陰の諜報(ちょうほう)員。最も危険な武器となりうる最重要テクノロジーがハッカーの手に渡るのを阻止するべく、彼女の命がけの戦いが始まる。
Netflixより
登場人物
・レイチェル・ストーン
秘密組織チャーターの一員でMI6に潜入している
ハック、戦闘、運転、全てにおいて一流
22歳の時にノマドにチャーターに誘われた
チャーターでのコードはハートの9
・パーカー
MI6の現場諜報員
仲間を気遣うが自分だけはルールを破るタイプ
・ケヤ・ダワン
マルバニー確保のミッションで介入し妨害してきた謎の女性
インド西部のプネ出身で8歳で孤児に、その後ニーアムにITを教えられた
現在は22歳
・ノマド
チャーター、ハートチームのリーダーでハートのK
・ジャック
チャーター、ハートチームのメンバーでハートのJ
・ベイリー
MI6の現場諜報員
自宅で猫のバリーを飼って溺愛している
・ヤン
MI6の現場諜報員
・ハート
チャーターが運用する量子コンピューター
何でも潜入出来、一度に数兆のデータにアクセスし未来も予測出来るとされる
アプローチは違うけど同じ製作チームなだけはある題材
ミッション・インポッシブル デッドレコニングの製作チームが送ると宣伝文句にあるだけあって、
本作のストーリーの題材も偶然か必然かあちらの題材に近いものとなっていましたね。
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題材としてはAI、この作品の場合は正確に言うと量子コンピューターなんですが、機械による支配や管理という部分に関しては同じかなと思います。
ただ敵であったM:Iと違いこちらは味方である組織チャーターが運用する量子コンピューターなので、
似たような題材でもアプローチが違う形になっていましたね。
一言で言うならあちらは否定ですがこちらは共存、ですが頼りきりにせず血の通った判断も重視しようと言う感じでしょうか。
ストーリーとしては政治に属さない支持も受けない独自組織の“チャーター”という組織の人間であるストーンがMI6に入り込み世界の危機に対応しているという感じから始まり、
そこでスパイ要素もあるだけあって裏切りやチャーターが擁する量子コンピューター“ハート”の奪い合いといったところです。
この量子コンピューター“ハート”の存在が鍵になるだけあってかなり重要度が大きい物となっています。
一度に数兆のアクセスを行うことが可能でどんな所にもアクセス出来て未来すら予測可能と言われるほどの物、
これを利用してチャーターが世界の危機を直接的にもしくは組織に潜入したりなどして未然に防ぎ続けているという、
これは本編でも言われていますがアニメみたいな組織ですよね。
この“ハート”の絶対的な予測を武器にチャーターの組織員であるストーンもMI6の仲間に内緒で手助けをしながら活動しているわけです。
なのでこのストーリーは序盤から中盤まではMI6に属し、中盤からはストーンがほぼ個人で動くという構成になっていますね。
この利用している関係になっているMI6の仲間との交流というのが後々に、そしてこの映画の出す結論には不可欠な物となっています。
軽快な会話やノリ、彼らの人となり(特にベイリーの)が描写され、
だからこそ中盤での仲間のピンチにチャーターの指示を無視するストーンの判断には共感を覚え、
またパーカーの裏切りからの衝撃展開には驚愕を覚えることにも繋がると、
序盤から中盤程度の出番にも関わらずストーン同様に怒りや悲しみも感じることに繋がっている構成でしたね。
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特にベイリーはいい奴な上にその後のストーンが訪れる彼の部屋での描写が心に来るんですよ。
そして中盤からはチャーターからも任務を外されて単独行動になるわけですが、
ハートに従わなかったストーンに「具体的でも実行可能でもない気分や予感はクソ」と感情をなるべく排すというチャーターという組織の考えという、
実際に大きな力を持ちどこにも属さないが故に可能な限り感情を排すというのは大事なこととしているので、
それだけではダメという結論に達するための逆算的な会話がちゃんとあるのはしっかりしていましたね。
要は機械的な判断だけではなく血の通った決断も必要というわけですね。
そこの象徴となるのがパーカーと組んでいたケヤとの交流ですね。
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彼女は両親の復讐のために“ハート”を求めていましたがパーカーの過激な行動とストーンとのわずかな交流で気持ちに変化が生まれて結果として逆転の糸口となります。
これは“ハート”には出来ない判断であり人の感情あってこその導きだと思いましたね。
敵であるパーカーも色々と言っていましたが結局は権力欲しさみたいな部分もありますが、
世界の混乱を無くせるだけの力があるのにチャーターが何もしなかったというのも紛れもなく本音ではあったんじゃないかなと思いますね。
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というか権力欲だけでしたはちょっと陳腐すぎて個人的に嫌というだけなんですが。
“ハート”を利用するにしても否定するにしてもどれも“ハート”に依存していることは否定しているように見えて、
ここら辺がAIなどに対して感情が入らないことを否定的に書いていた部分はM:Iと同じ製作人だけあり共通した事項かなと。
血の通った人との繋がりというのをとてもMI6の仲間やケヤとの交流、
それと何気に自分が好きなシーンなんですが後半の危険に巻き込まれながら帰るの待とうとしてくれた気のいいトラックの兄ちゃんなんかにも表れていると思いましたね。
「ハートは驚異的だけど機械でしかない、確率に従うだけなら形勢逆転できない」
この“ハート”を奪われるという事態が起きたからこその人と人との繋がりや決断の重要性が示された言葉でチャーターに復帰するようにアプローチの形こそ違えど、
AIの台頭という物に対して一方的に否定するわけではないですが、ですがそこはかとない製作の意地や矜持というものを感じられるストーリーでした。
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まぁ、それはそれとして見どころを定期的に挟んでくれて楽しいストーリーですよ。
掴みから完璧、いいアクションです
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この映画のアクションはかなりいいです。
これは完全にネトフリの力、もっと言うならシンプルにかけられるお金の力ですね。
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マネーイズパワー!
初っ端から作戦の流れからの格闘、銃撃戦、そしてストーン単独での雪山から生身で飛び降りてパラシュート確保してスキーのように滑り落ちそこからの崖からダイブ!と、
鍵となる“ハート”のサポートの凄さの説明とアクションの良さ、
この映画のストーリーで重要な要素と映画としての売りはこれなんだ!と両方を冒頭だけで説明するというこれはやはりM:I製作陣らしい構成で掴みは完璧でしたね。
その後のスノーバイク強奪からの銃撃戦、冒頭だけでストーンに心掴まれる、少なくともアクションに関してはこの映画は何も心配ないなと思えましたね。
そしてポルトガルでのピンチからのアクションですよ。
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個人的にはアクションだとこのパートが1番好きでした。
仲間のために身バレを恐れず格闘戦を仕掛け、そこからのカーチェイス!この映画のカーチェイスは視点、迫力、スピード感どれをとっても文句無しなんですが、ポルトガルでのカーチェイスは長いだけあって最高でしたね。
特にストーンが仲間と一緒にアクションするのはここだけなので身バレ恐れずという素性を隠していた関係性も合間って、
この映画の中でも他とはちょっと違うアクションかなと感じました。
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まぁ、その後の衝撃展開で興奮に冷や水ぶっかけられるんですけどね!
そこからのストーンの孤軍奮闘でのアクションもいいんですけどね。
超高度からのスカイダイビングとかありますし、ただどうしても1人で戦うと言う都合上やはりポルトガルみたいに物理的な仲間のサポート受けられないので、
あくまでこの映画比となりますが派手さには欠けましたね。
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念押ししますがあくまでこの映画比でです。
ただアクションどれを取っても単体で見ればかなりのクオリティで良かったです。
爆発も派手ですし、雪山から砂漠、街中とシチュエーションも豊富。
アクション目当てで見たら絶対に後悔はしないクオリティとなっていましたね。
ストーンという主人公
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この映画の主人公であるストーン。
なるべく客観的でいることを求められるチャーターの一員でありながらMI6の仲間と僅か1年の関係でありながらその絆や交流を大事にするなど、
この映画のAIに頼りきりという部分にノーを突きつけている象徴とも言える主人公でしょう。
特にMI6の仲間との関係は中盤でパーカーの裏切りで破綻してしまうとはいえ、
自分を守ろうとする仲間を見て正体バレ気にせず自分もまた彼らを守ろうとするなど、
冷たい判断の中で仲間のために決断出来るというその性格はストレスにならずかつ感情移入出来るいい主人公像でしたね。
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こういう機械的な判断をする組織の一員だからこその人間性の象徴となる存在はやはり映える存在です。
人との関係性で状況を好転させるので自分と似たような境遇だったケヤにもその感情は響いていますし、
チャーターのメンバーも“ハート”が奪われた後は彼女を信頼するという人間的な考えをすると彼女が完全にストーリーを引っ張っていました。
パーカーとの決着でも「宝は援護してくれる仲間」と言うのが、人間としての判断で仲間を切り捨てたパーカーとの差を表すようで最後までいい主人公だなこの人と思えました。
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後、パーカーとの決着の後に「来世で会おう」「またその時に」と会話を交わすのはオシャレで好きです。
ラストでケヤをスカウトする時に「チームの仲間が今も恋しい、世界をよくしたい人に囲まれていたい」と語るのが、
MI6の仲間への思いを最後まで語り、そしてその関係性が嘘ではないことを示しているのがまたいいんですよ。
チャーターから任務を外されてベイリーの家で彼の猫のバリーに会うところやベイリーの姪へのプレゼントを贈るところなどベイリーとの約束を果たすとこはかなり好きでした。
この人物を演じたガル・ガドットは製作陣もあって女性版トム・クルーズと言ってもいいくらいのアクションっぷりで、個人的には今後もこの路線のアクションを続けることを願いますね。
まとめ
めっちゃいいアクション映画でしたね。
製作陣やアプローチが違うとはいえ似たようなテーマとミッション:インポッシブルの方とはどうしても比較される部分は出てくるでしょうが、
あくまであちらの後編が出ていないという現状から見ると個人的にはこちらの方が好みですね。
やはり単独で完結していることは大きいですし、否定ではなく共存という結論を出しているのが理由ですね。
アクションもネトフリパワーで物凄いですし、それだけではくお金だけでは賄えないカメラワークやスピード感、キレの良さとセンスも十分と高クオリティないいアクション映画を見れました。
俳優陣の演技も文句無しで後、何気にヒロイックなBGMも気に入っております。
今年見た映画の中でも個人的にかなり上位の位置にくる映画となりましたので、ネトフリ加入者は見ても絶対に損はしないですよ。
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