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製作国
アメリカ
監督
スティーヴン・ルーク
脚本
スティーヴン・ルーク
出演者
ハイラン・A・マレー
アンドリュー・ステッカー
ドルフ・ラングレン
フランク・グリロ
コーディ・フルーリー
今回見るのはU・ボート オペレーション・シーウルフ(原題:Operation Seawolf)
これを見る理由はもちろんフランク・グリロ。
それに加えて今回はドルフ・ラングレンまでいるという贅沢仕立て!
この面子に対してアクションメインではない内容というのは少し肩透かしでしたが、まぁこの2人を堪能することは出来るので良しとしましょう。
ジャンルはドラマで上映時間は約87分となります。
・細かくやっているであろう潜水艦による艦隊戦描写
・突っ込みどころとなる互いの使用言語
・フランク・グリロとドルフ・ラングレン!
目次
あらすじ
第二次世界大戦末期。敗戦の影に覆われ始めたドイツ軍は、最終兵器V1ロケットを装備したUボートで、米ニューヨークを攻撃する作戦を企てる。招集されたのは戦功者に贈られる鉄十字章を授与されたUボートのエース、ケスラー・ハインリッヒ上級司令官。先の両大戦で活躍した彼が、海軍の若手を率い、司令塔として最後の戦い“シーウルフ作戦”に挑むー。
dTVより
登場人物
・ケスラー・ハインリッヒ上級司令官
ドイツ海軍上級司令官
Uボートのエースで鉄十字賞を授与されている
ニューヨーク攻撃のための作戦シーウルフ作戦を任される
ドレスデン空襲で家族を全て失った
・イングラム
アメリカ軍シーフォーク海軍基地の司令官
ドイツのシーウルフ作戦を知り、攻撃を防ぐために奔走する
・エリック・ラインハルト
シーウルフ作戦に参加する艦長代理
ケスラーが艦長となったことに内心不満を抱いている
・ルッツ大尉
シーウルフ作戦に参加する軍人
エンジン担当
・グレイヴリー・ジュニア
アメリカ海軍第10艦隊駆潜艇1264艦長
U・ボート オペレーション・シーウルフを配信している配信サービス
※2023年3月25日時点
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(多分)細かくやっている潜水艦による艦隊戦
潜水艦による極秘任務ということでこの潜水艦による艦隊戦や移動、
ここら辺は細かく描写していたなと思います。
ただ潜水艦と極秘任務というワードだとアクションメインと思われがちですが、
蓋を開けてみると艦長とは何たるかという映画なのでどちらかというとサスペンスやドラマ要素が強い映画でしたね。
まぁジャンルとしてのメインは別として見どころとしてはやはり潜水艦の描写。
自分はミリタリーには全く明るくありませんが素人視点だと細かくやっていた方ではないかと。
明るい人から見るとガバいわぁ…と思われる部分は多々あるのかもしれませんが、
他の映画などから比較するとあまり聞きなれない用語や魚雷の発射から命中などの描写などを見ても丁寧に描写はしていると思います。
艦隊戦による駆け引きも極秘任務ということで攻撃すらも見つからないための駆け引きとして利用するなどこの映画の設定らしい駆け引きでした。
アメリカ軍の艦を撃沈してその下に潜り込みつつ進み機雷とソナーをやり過ごすのはお気に入り。
実際のところ先ほども言った通り全く明るくないのでこの描写がどれほど正しく細かいのかは分からないのですが、
素人目線でガバさを感じさせず細かくやっていると思わせてられているなら十分出来がいい描写なのではないかと。
ちょっと気になるのは両軍の艦隊のCG。
これが決して出来が酷いという訳ではないけど、どこか違和感のあるという何とも言えない塩梅のCGでそこはもう少し頑張って欲しかったですね。
特に海の波の表現が気になるんですよ。
ドイツとアメリカの視点を行き来するストーリー
舞台は1945年ドイツによるニューヨーク攻撃の極秘任務シーウルフ作戦を行うというドイツ軍とアメリカ軍の視点を行き来するストーリーとなっています。
アメリカの映画でナチス側を主役にしてというのは少し珍しいですが、
主人公のケスラーはナチス式の敬礼をしないなど思想に心酔していないと思われるように描写してるのでそこら辺はバランス取っています。
ドイツ側とアメリカ側が直接会話をするなどもなくラスト以外は戦闘でしか一切交わらないのは極秘任務ならではですね。
ニューヨークを攻撃しようとしているドイツ側とその作戦を暗号通信により知り防ごうとするアメリカ側と直接交わらないながらも交互の視点で駆け引きを見せるという内容です。
この交互の視点でとても気になるのがみんな英語使っているというところです。
ドイツ軍ですらみんな英語使っているものですから実はこれ最後に劇中劇でした〜というオチになるんじゃないかと最後まで疑っていましたよ。
今の時代で相手の国の言葉を碌に使わず自国の言葉で会話させるというのは最早潔いですね。
ドイツ側が主役かつ極秘任務アメリカ側はそれに対処ということで、
ドイツ側は能動的に展開を作れるのに対してアメリカ側はどうしても受動的になるので影が薄めになってしまいました。
艦長としての最期の名誉
ぶっちゃけこの映画はこの艦長としての名誉について表現するための映画です。
名誉を重んじる艦長は艦と運命を共にする…
これをやりたいがためのストーリーといってもいいでしょう。
ドイツ側の作戦は仮にも現実の戦争を舞台にしているので成功するはずも一矢報いる展開になるはずもなくただ失敗に終わるので。
その失敗の後の展開や決断にこそ繋げたかったという内容ですね。
冒頭で若きケスラーが乗っていた艦が沈む時に乗組員を逃した後に自分の役割として艦長が船と共に運命を共にするという展開から始まります。
ここまで言うともう予想はつくでしょうが、ラストはケスラーも冒頭の艦長と同じように乗組員を逃がし艦と運命を共にして終わります。
そして、ここに至るまでの話としてケスラーと艦長代理として艦に乗ったエリックとの話が焦点となっていくのです。
艦長代理として乗り込んだエリックはケスラーに対して内心では反抗的。
しかし、自身の独断により艦隊を危機に陥れてしまい、
そして恐らくは旧知の仲だったであろう仲間も犠牲にしてしまいます。
その件でヤケになってしまい銃を持ち立て篭もるのですが、「過去の失敗に未来を左右させるな」と説得して彼もケスラーに忠誠を誓いそしてラストへと続いていくのです。
沈む艦の中でかつて自分を逃した艦長のようにケスラーもエリックを逃し艦と共に運命を共にする。
この展開を絶対にやりたかったんだろうなというストーリーです。
ラストのエリックに宛てたケスラーの手紙の内容は国のために命を賭す当時のドイツ軍人としての姿であり、
1人の人間として若者の未来を案じて宛てた想いでもあり、
1枚の手紙の中だけだと矛盾も孕んでいるような内容だと思います。
でもこれこそが戦争における立場と人間からくる矛盾なのでしょう。
アメリカ軍が最後に投降したエリック達に手を差し伸べたのを見ると戦争においての立場ではなく人間としての想いを優先することを描きたかった映画なのかなと。
さーて、今回のフランク・グリロは?
重要なようなそうでもないような…
今回のフランク・グリロの役どころはケスラー達Uボート部隊に対処するアメリカ軍の司令官。
というわけでアクション等は一切無し!艦に乗り指示を出して交戦するとこも一切無し!
後方で暗号によって得た情報から対処の指示を出すだけです。
うーん、重要だとは思うんですが正直物足りないですね。
絵的にもずっと同じ部屋にいて指示を出すだけと行動に変化もありませんし、もっと何か動きが欲しかった。
艦隊戦ということで人間が直接どうこうして見せ場が作れる映画ではないのですが、どうしても何か物足りない。
やっぱり自分はフランク・グリロにはアクションを求めているんだなと改めて認識した次第です。
役者に対してこういう固定観念を持つのは本当は良くないんですけどね。
まとめ
現実ベースのストーリーの映画だったんですが、それが少し良くなかったのかなと思う映画でした。
結果というものがどうしても決まりきっているので、あまりに逸脱したことを行えないという制約がかかってしまいますからね。
冒頭とラストを繋げる展開のために過程があるという内容なので、
極論、艦にさえ乗っていれば過程に起きることは何だって良かったような気すらします。
もう少しUボート部隊の行動に意味をもたらすことが出来ればそれを防いだアメリカ軍共々映える展開に出来たんじゃないかなと。
戦争の話なのでそういうヒロイックな展開にはしたくなかったのかもしれませんが。
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