【映画】ラストまではミドルサイズ ジャイアント・スパイダーズ 巨大クモ群団の襲撃 ネタバレあり感想

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ジャイアント・スパイダーズ 巨大クモ群団の襲撃
(c)Shenzhen Tencent Computer Systems Company Limited

製作国

中国

監督
リー・ヤードン
出演者
ユー・ロングァン
スー・ユーチェン
チョウ・ハンユァン
リー・シャオアイ

最近はジャングルの中が多かった巨大生物によるモンスター・パニック。

今回はジャングルではなく砂漠が舞台となるジャイアント・スパイダーズ 巨大クモ群団の襲撃(原題:巨蛛/Giant Spider)の感想です。

ジャンルはアクションで上映時間は約84分となります。

出てくる蜘蛛は普通の蜘蛛と比べたら巨大ですが最近の感想映画に比べるとやや小ぶりとなっています。

つまりパッケージの蜘蛛のサイズはほぼ詐欺です。完全に詐欺というわけではありませんがほぼ詐欺です。

あらすじ

砂漠地帯にある研究所で極秘実験用のクモが巨大化し、職員を惨殺。特殊レスキュー会社のガオ隊長は、チェン博士と彼のボディガード・クーと共に研究所に到着するが、クモの大群に襲われる。次々と仲間が殺されるなか、ガオ隊長とクーは脱出路を探すが…。

U-NEXTより

登場人物

ガオ隊長

【隊長】

救出活動や一騎打ちにたけチームは潜入を得意とする

ラオ・チャン

【機関士】副隊長・戦争経験者

ガン・ジ

【特別作業】寡黙・鋭い刃のような存在

ダ・ション

【監視担当】長身で闘争心が強い

オタク

【通信技術者】通信分野のエキスパート

ヨン

【狙撃手】格闘家・寡黙・自信家

ワン・ジャ

【爆破担当】爆薬に精通・虫を好んで食べる

太っちょ

【医療担当】正論を言うが口数は多い

チェン・ハン博士

研究所の職員

研究所内の職員の救出を依頼する

クー

チェン博士の護衛

黒衣を着た凄腕

パン・ユン博士

研究所の所長

今回のモンスターは蜘蛛

自分のブログだと最近は創作モンスターや爬虫類系統が多かったモンスターですが、今回は蜘蛛です。

研究所で遺伝子操作されて誕生した巨大蜘蛛。
苦手な人も多そうで嫌悪感を示す人も多い…そういった意味では題材としては文句無しですね。

そしてジャイアントと銘打たれているこの蜘蛛のサイズですが、
最初にいった通り今回はそこまで巨大ではないです。

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最近はこんな感じでとにかくスケール大きいのが続きましたが、
今作の蜘蛛は人間の頭くらいのサイズから人間と同じくらいのサイズと小粒…小粒という表現もちょっとおかしい気もしますがサイズとしては小さめです。

蜘蛛としては大きいですが、ジャイアントとしては小さめ、そんなスケールでしたね。

見た目も特にケレン味がある訳でもなく普通に蜘蛛です。
ここはトゲトゲしい見た目にするとかもっと派手な差し色入れるとかあっても良かったかもしれませんね。

能力面も至って普通、糸出して体液吸って卵産みつけてと普通の蜘蛛をそのままデカくした感じですね。

とまぁ本当に蜘蛛がそのままデカくなっただけですが、
この中途半端なサイズ感で大量に迫ってくるのはなかなかの鳥肌もの。

派手なサイズで襲われるよりもリアリティラインが近いため嫌悪感という意味ではなかなか成功していたと思いますね。

残念なのはCGの拙さでしょうか。
いつもの中国B級に比べるとやや粗かったかなと思いました。

まぁ今回は数が多かったので質より量で攻めたのだとこの部分は納得してしまいましょう。

救出部隊

研究所と連絡が取れなくなったということで救出部隊が組まれて研究所へと向かうという流れのこのストーリー。

情報としては傭兵に占拠されてという見ている側からしたら冒頭で蜘蛛が暴れたせいだよと分かっているのですが、
登場人物はそれを知る由も無いのでここら辺のギャップも1つの楽しみとなっています。

そんな救出部隊のメンバーはガオ隊長率いる砂漠部隊8人と研究所の職員であるチェン・ハン博士とその護衛である黒衣を纏った女性クー。

目的は生存者の救出と研究所のデータの回収と、
何があったのか分かっている我々からするとチェン博士めっちゃ怪しいなとなる任務です。

しかも出発前にはみんなで写真を撮っておくのが慣例と盛大なフラグまで立ててしまうのが今回の部隊となります。

砂漠部隊の面々に関しては出撃時にそれぞれゲームのキャラ選択みたいな形で説明が入り、とても覚えやすくて助かりましたね。

この記事の登場人物紹介に書いてあることはここでの紹介文ほぼまんまだったりします。

道中では隊員同士の軽口混じえたりして彼らの絆も描写してその後の悲劇へのお膳立てはバッチリこなしてくれています。

その後は割とテンプレートに蜘蛛戦、傭兵戦とこなしていくんですが、
蜘蛛戦時にチェン博士の護衛のクーだけ浮いていて結構面白いです。

他が銃で応戦するのに対して1人だけグフのヒートサーベルみたいな低周波ソード使い無双ゲーかな?と思うくらいの動きをするので1人だけ完全に世界観から浮いています。

この後に更に浮くから尚びっくり。

バイパー傭兵戦では銃撃戦も見れますが、これはこの映画全体の問題ですが発砲音が玩具すぎるのはネックでしたね。

ちなみにこのバイパー傭兵団、この戦闘の後に半分しか参加していないとされ、
さも後で襲撃してくるんだろうなというフラグ建てますがそんなことは全然なく出番終わりだったりします。

というかそもそも研究所の事態に一切関わってないのでただ蜘蛛に襲われその後主人公達に襲撃された悲しい存在でした。

銃撃戦したかったから入れたんだろうなぁ。

研究所にたどり着いてからはクーの衝撃の事実が明らかに。
なんと彼女は片腕がメカニック義手だったのです!

…え、何それ?

このメカニック義手と低周波ソード、明らかに高性能すぎて浮いているんですが、
それに対して最後まで何の説明もないのでこれは女性にかっこいいアクションさせたから入れたんだ!以外に説明つかない要素でした。

…まぁ気持ちは分かるので許しましょう!

女王は誰か?

この事態を引き起こした遺伝子操作された蜘蛛達。

彼ら?には統率する女王が存在します。

それが研究所の社長パク・ユン博士。

不死化細胞の改良の中で遺伝子操作して蜘蛛を改良していましたが、
自身にもその遺伝子を注入して研究の成果のために蜘蛛を放ったという真実でした。

違う進化の可能性を試しただけと冒頭の生命体とは1つの始まりから複雑化するのだという文言に従った行動なんでしょうが、
よく考えたら放つ意味も全滅させる意味も大してないよなぁという行動ですね。

1番この研究出来るのにそんなことしたら台無しじゃんと思うのですが、
まぁ遺伝子注入したらおかしくなったということにしておきましょう。

この件を見ると分かりますがチェン博士は怪しいようで全然怪しくなかったというオチになりました。
研究内容を隠していたことには変わりませんが特に二心は無かったというミスリード要員ってやつでしたね。

女王となり自身も異形の存在となり蜘蛛達を操るパク博士。
蜘蛛は群れをなす社会性の虫では無いのですがそこは目を瞑りましょう。

このパク博士の背中から蜘蛛の足が生え、自身はエクソシストのように逆さとなるという造形は結構気に入っています。
蜘蛛の部位が出来ることにより人間の体は不必要な部分になっていってるという造形なのが素晴らしい。
もっと人間部分が崩れて不要な形に進化していったら完全に好みでした。

冒頭の映像とか蜘蛛の遺伝子とかスパイダーマン風味を感じますが、
蜘蛛の遺伝子注入したらこういう異形になる方がもしかしたら自然なのかもと思わないことない末路でした。

全てを終えて

多くの犠牲を出して脱出する部隊。

生き残ったのはたった3人と悲惨な結果となった作戦。

ここで出撃前に撮ったフラグムンムンの写真が出てくるのですが、
この写真を握りながらガオ隊長が「砂漠部隊よ帰還せよ。」と届かぬ命令を下しながら慟哭するのはこの映画でも屈指の名シーンでしょう。

ベタっちゃベタですが、これもいつも言っていますがベタは強いからベタなのです。

そして作戦中の仲間達の思い出の回想が入り、(この回想だとチェン博士もクーも部隊にすごく馴染んでいたのが分かります)本作は締められます。

…と思ったら本部が帰還しない砂漠部隊救出のためにヘリを出し、
そのヘリが超巨大クモに撃墜されて終了となります。

最後の最後にちゃんと出ましたパッケージの超スケールの蜘蛛。
モンスター物だとよくある終わり方ですがこの蜘蛛が博士の進化した形なのかそれとも脱走して進化した蜘蛛なのかは気になるところですね。

つまり続編を出せっちゅーことです。

まとめ

この映画、自分でもよく分かりませんが結構気に入りました。

ストーリーとしては中国B級テンプレートの救助に行ってモンスターに襲われるなんですが、何かどこかのツボにハマったみたいです。

多分みんな優秀なのが自分好みなんだと思います。
足手纏いもおらず自然に犠牲になっていく、それがラストの慟哭に繋がるのが好きなのかもしれません。

気になる点としてはせっかく隊員各自の特性を紹介していたのに、それがあまり活かされていなかったところですね。

この部分を活かして各々がちゃんと活躍すればより好みだったと思いますが、
ここら辺は製作的にはフレーバー要素として見ていたんでしょうね。

とはいえ全体的にはキャラが立っていて良かったので満足できました。

クーの謎技術とかB級らしいぶっ飛んだ物も入っていて突っ込みどころの満足度があるのはポイント高かったです。

万が一続編出してくれたら少なくとも自分だけは見るのでちょっと気に留めておこうと思う1作でした。


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