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製作国
アメリカ
監督
アントワーン・フークア
脚本
リチャード・ウェンク
出演者
デンゼル・ワシントン
ダコタ・ファニング
デヴィッド・デンマン
カール・ランドグレン
イコライザー THE FINAL(原題:The Equalizer 3)見てまいりました。
いや、もう前作の不満点も修正されイコライザーで見たい物がしっかりと見れて最高でした。
個人的な前作の不満点、戦う動機が友の復讐のためという普通のアクション映画のような動機になってしまったいたという部分を今回はしっかりと軌道修正してくれてもうそこだけで十分に満足。
そしてアクションは派手さこそ全くないものの代わりにR-15に相応しいアクションを見せてくれましたよ。
オチを見て今回のマフィアは何て不幸な奴らなんだろうと同情するくらいの不幸で最高にテンション上がりましたし、
前作で自分と同じような不満点を持っていた方は何の心配もなく見に行って問題なし!文句無しの完結作となっていますよ。
目次
あらすじ
ある時、訪れたシチリアでの事件で負傷したことをきっかけに、肉体的にも精神的にも限界を迎えたロバート・マッコール(デンゼル・ワシントン)は、アマルフィ海岸沿いの静かな田舎町に辿り着く。よそ者にも関わらず身内のように看病し、親しみをもって「ロベルト」と呼んで接してくれる街の人々。昼の顔、夜の顔を使い分け、長い時間をたった一人、誰にも頼らず生きてきたマッコールにとって、それはまさに癒しと救いだった。マッコールはこの街を安住の地と心に誓い、イコライザーのスイッチともいうべき腕の時計を外すことを決意。そこで穏やかに残りの人生を送るはずだった。
しかし、小さなこの街にも悪の魔の手は忍び寄っていた。街の人たちが次々と凄惨な事件に遭うのを見て、マッコールは再び[仕事]を再開する。自分を救ってくれた大切な人々を、街を、今度は自分が救うため。善良なすべての人々を救うのがイコライザ―の流儀であり、マッコール自身の大いなる復讐でもあるのだ。しかしそれが引き金となり、事態はイタリア全土を巻き込む爆破テロ事件へと拡大してゆく・・・。
一度外した時計を再び身に着けるマッコール。彼がカウントするのはわずか9秒。怒りが頂点に達したマッコールに、もはや19秒は必要ない。最後にして最大の[仕事]が始まる ――。
公式サイトより
個人的に見たかったイコライザーが見れるストーリー
個人的に本作は見たいものが見れるストーリーでした。
前作であるイコライザー2はメインとなる部分の戦う動機が至って普通のアクション映画となっており、
メインストーリーにおいてはマッコールさんの強さだけを見せる映画となっていた印象になってしまったいたのですが、
今作はそういう不満点が聞こえてか偶然かちゃんと見たい物見れるストーリーとなっておりました。
やっぱり個人ではなく人のためにが見たいよね
はい、というわけで前作最大の不満点であるこの部分が大いに改善されておりました。
前作は友人であるスーザンが殺害され、その復讐のために戦うという、確かにマッコールさんの人間味が見れる部分ではあったんですが、
イコライザーはやはりなんてことない関りの善良な人々のために戦う姿が見たいというのがほとんどだったのではないでしょうか。
前作で言うならマイルズやサミーとの関わり、2ではこの枝葉になっていた部分こそメインにして欲しかった自分としてはそう思っておりました。
その不満点が改善された本作は何のために戦うのかと言われたら、1つの町の善良な人々のためという、
もう善良な個人のためとかなんてレベルではなく、町1つのために戦いますって、
もうこれが分かった時はこれこれこれこれぃ!!!とテンション爆上がりでしたよ。
ただそれを行うにたる動機や決意を育てるには段階という物が必要。
これがこの映画の評価が分かれそうな部分にもなっていました。
一言で言うと物凄く時間をかけて町の人との関係性の構築と相手となるマフィアの非道さを描いているんですね。
これがとにかく長い、冒頭の戦闘の後に怪我したマッコールさんを治療し受け入れてくれたアルタモンテの人々、
そしてアルタモンテの人々を苦しめる地上げや金の巻き上げというマフィアの非道を丁寧に丁寧に積み重ねるのでアクションまでがとても長いのです。
個人的には最後に魅せるための溜めの時間と認識していましたが、
やはりどこかで1つアクションが欲しいと思う方も出てくる部分ではあるなとは感じました。
ここら辺はやはり途中でスラヴィ達相手に無双するというアクションを挟んだ1は上手かったなと振り返ると感心しますね。
ただやはりこの積み重ねあってこその本作のストーリーだなと自分は思えます。
マフィア側の非道さはこれでもかと描写されるのでマッコールさん絶対こいつらねっとりと◯してくれと強く思えますし、
アルタモンテの人々の交流もしっかり描いたからこそ身内と認められていくのもマッコールさんが安らぎを感じていくのもよく理解出来るようになっています。
そしてそれがあるからこそ後半でマフィアのビンセントの前にマッコールさんが姿を見せた時に町の人々がマッコールさんのために戦う姿勢を見せるという、
まるで七人の侍や荒野の七人のようなものが見れて今までと違い人知れず一方的に守るだけの関係性からの脱却も見れたのだと思えましたしね。
マッコールさんが安息の地と思い、今までと違い人前で戦う理由がよく分かるのですよ。
枝葉の部分ではCIAが関わり話が大きくなっていくという前作みたいに普通のアクション映画みたいな動機や展開っぽい部分もラストで分かる冒頭の戦いの動機で不安がスッと解消。
この動機こそがやはりイコライザーですよ。
非道や悪を為したなら罰せられるべき、善良に生き努力している人なら守られ報われるべき。
均衡を保つ存在イコライザーらしいストーリーが本作で町1つという大規模な形となりしっかりと戻ってきてくれた最高のストーリーでした。
笑えてしまうくらいの奇跡と悪夢
今作の流れは笑えてしまうくらいのアルタモンテの人々にとっては奇跡、マフィアにとっては悪夢のような偶然が続く展開となりました。
そのまま羅列すると、
- マッコールさんがとある件で果樹園に殴り込みかけたら薬とテロの資金の繋がりが出てくる。
- 怪我した結果アルタモンテで治療を受けたらマフィアの地上げや金の巻き上げが行われていた。
- そのマフィアは果樹園の件の元締め的な存在でテロと繋がりがあった。
- マッコールさんが町に安らぎを感じるくらい滞在した結果、マフィアが逆に目をつけられてしまう。
こんな感じでマフィアからどんだけついていないんだこいつら…となるくらいの笑える偶然が続いておりました。
いくら何でもちょっと都合良すぎない?と思うでしょうが、
そこら辺は作中でCIA捜査官のコリンズとの会話で奇跡についての会話で実質触れているようなもの。
奇跡とはタイミングの良すぎる偶然が続くことというちょっとメタな部分に触れている感は若干ありますが、
まぁ最後のビンセントの死の瞬間と町の様子を重なるタイミングを見ると神は見ていると言うことなのかもしれませんね。
ラストの2つの真実でテンション爆上がり
本作は個人的にラストで明かされる2つの真実でテンション爆上がりいたしました。
まず1つ目は冒頭の果樹園にマッコールさんが殴り込みをかけた理由。
これは41年間レンガ職人として真面目に働いていた職人がクリック1つでネットから奪われてしまった36万4000ドルを取り返しに行っただけと。
そしてもう1つのCIA捜査官のコリンズの素性。
彼女が最後に明かされるのがスーザンの娘だったというね。
もうこの2つで最後の最後にも関わらず更にテンション爆上がりでしたよ。
正直最初の果樹園の後にテロに繋がるという話が出た時はまた市民のためとかではなく大きな大義のための戦いかとちょっと残念に思い、
更にコリンズのパートもマフィア達と対峙するわけでも情報がマッコールさんの助けになるわけでもないのでこのパートいる?と自分は思ってしまっていたのですよ。
そんな考えをあっさりとぶん殴って手のひら返させるこの2つの真実ですよ。
マッコールさんはやっぱり善良な人々のために乗り込んだだけでテロに関してはおまけで見つけてしまっただけ、
そしてコリンズのパートはある意味前作のフォローとも言うべき展開でそりゃスーザンの娘と最後に分かるならこのパートは外せないよなと唸りましたよ。
コリンズはマッコールさんを助ける存在ではなくスーザンの娘故にマッコールさんに助けられる存在だったとかいい展開の裏切り方だぁ…
イコライザーに求める物とまたちょっとズレるのでは?と不安にさせておいてからの最後に手の平返させる、本作では自分は完全にマッコールさんの手の平で泳がされてしまいましたよ。
アクションの派手さは減ったもののジャンルの違いで攻める
本作はアクション面に関しては前2作ほどは派手ではないです。
というかアクション自体が少なめというのもありますが。
なのですが
本作はR15指定ということでアクションの質や路線が完全に変わっておりました。
そしてそれはイコライザーという映画、マッコールさんという人物にはとてもとてもハマっていたなと個人的に感じましたよ。
最早ホラーの域
というわけで本作のマッコールさんのアクションは完全にホラーの域です。
特に最後のマフィア戦、次の日にカチコミかけっから覚悟しとけよ!と宣言したその日の夜に家に襲撃かけて、
あの手この手で誘い出し、いつの間にか背後に立ち、そして上からは死体を吊るすなど、
画面の暗さと相まってホラー映画の殺人鬼とやってることが変わらないレベルに入っております。
観客側はマフィアが非道を繰り返したクズで、
マッコールさんが善良な人々のためにマフィアを始末していると分かっているからスカッとするようになっていますが、
この前提知識が無かったらホラー映画の殺人鬼です。
こんなホラー映画の殺人鬼なアクションですが、この演出は実にイコライザーという作品には似合っています。
マッコールさん自体がそこまで感情を見せずに始末していくというキャラクター性であり、
そしてクズ共は本当にクズと考えるとこれくらい残虐レベル上げて恐怖を与えるようなアクションは実に相応しいなと感じました。
ただ単純に残虐なだけでなく最後のビンセントの末路なんかは町が神に祈りを捧げて花火が打ち上がった瞬間に薬のタイムリミットで絶命するという、
殺人シーンに言うのもアレですが偶然が重なったこの映画のストーリーの奇跡やイコライザーというシリーズに相応しいオシャレなトドメだったと思いますよ。
とにかくアクション路線は変わりましたが、それがキャラクター性や作品のノリにきっちりハマり切っているという新しい一面を最後に見せてもらえました。
まとめ
シリーズ最後に相応しい、そして個人的な前作の不満点も完全に払拭されていた良い完結作でした。
新しいアクションの路線、町を丸ごと守るためというシリーズ最高規模のスケール、そして最後に明かされる2つの真実と。
シリーズ完結作に求める物は全て見せてもらえました。もう何の文句もございません。
正直まだまだ続編は作れそうな気もする終わり方ですが、
マッコールさんが安息を見つけたのであればここから先は各々が先の展開を想像するくらいが美しいのでしょうね。
でも続編出されたら蛇足などと言わずにちゃんと見ますよ。
シリーズファンなら見て間違いなく損はなし!
善良な人々が報われるように非道を行う悪人には裁きを下すマッコールさんを是非とも映画館で見ましょう。
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